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憧れが向上心となる

カテゴリ:おとなクラス

  • 作成:山田 稔子

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土曜日午後クラスでは春から取り組んだ作品が一段落しました。これまでの基礎デッサンや写生、模写等の経験を積まれた方対象に、日本画の画材と表現を用いた習作的な制作として、春夏が旬のアスパラガスを写生したものを元に細密表現に挑んでいただきました。

和紙に毛筆での線描きや、膠を使った顔料の溶き方、彩色の運筆など、あまり一般的でない日本画の画材は技法の訓練が必要な面があります。一つひとつに時間と手間がかかり、しかも湿度や気温、ほんの少しの水加減などで効果が変わってしまったりと、扱いは平易とは言えません。「思う通りにいかない。一筆ずつが囲碁をさすような感じで、相手(効果)の出方を楽しむ描き方ですね。」という感想が制作中に出てきました。皆さん真剣に慎重に画面と対話しながら、制作時間はいつもキリリとした緊張感があります。
しかし技法さえ磨けば描けるということではなくて、制作者本人の描きたい気持ちや憧れこそが技法を向上させるという事を改めて感じました。習作ながら、それぞれ作品へのねらいをしっかり持たれて、その想いをのせた絵の具の発色は明らかにその人のものになっていっています。「いや〜、難しい」「そちらはいかがです?」生徒さん同士で励まし合い、一筋縄ではいかない画材と格闘?しながらも、それに振り回されることなく自身の絵づくりを進めて行かれ、完成後は笑顔でした。描く仲間や先輩がいる事で高め合える環境がまた、制作の大きな助けとなっています。
皆さんに日本画にご興味を持たれたきっかけをお聞きしてみると、古美術や墨絵への関心、画材の魅力に惹かれて、現代作家の絵を見て、などとバラバラです。日本画の定義の解釈は様々ですが、日本画という美への憧れが向上心となり、それぞれご自身の日本画をつくっていくのだと思いました。
次回作はそれぞれに自由な画題で制作を進めます。モチーフへの想いも加わり、さらに魅力的な表現となることを期待しています。
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