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過ごしてきた時間が作品に表れる

カテゴリ:おとな美術

  • 作成:横山 大河

12月23日(土)におとなクラスの合評会を行いました。

曜日や技法などを超えて様々な方が一堂に集まり、それぞれの普段の制作に対する思いや、作品の背景、今課題に感じている事などを一人ひとり発表して頂きました。

 

発表を聞いて率直に感じたのは、恥ずかしながら「生徒さんはこんな事を思っているんだ!」という事でした。

普段なるべく生徒さんの意向を聞きながらの制作指導を心掛けているつもりですが、生徒さんの作品に対する向上心の高さや洞察の深さ、自身の課題を的確に捉える力などが発表の中から感じられ、まだまだ聞き取りが甘かったり、観察が足りなかったのだと、身が引き締まる思いがしました。

 

また、アトリエ5での時間がその人にとってどのようなものなのか、といったお話も聞く事ができました。「日常とは違う視点を養う事ができる時間」「じっくりと1つの物に向き合う時間」などの言葉があり、それぞれがアトリエでの時間を新鮮に感じていたり、大切に思っている事が伝わってきました。

社会人になってから習い事に通う・絵を描く時間を捻出する事は、本当に大変だと思います。ですが、社会人だからこそ「絵を描いていない時間=日常」をどう過ごしているかが作品に大きく影響を与えると思います。それはモチーフの選択、または光の設定や色の選択であったり様々ですが、その人のパーソナルな部分が作品に深い味わいを与えているのだと、発表を聞いていて感じました。

みなさんの絵・美術に対する真摯な取り組みに応えられるように、講師もさらなるレベルアップを図り、充実した時間を過ごせるよう精進して参ります。

 

最後に、私ごとで恐縮ですが、本ブログでも以前に紹介しました自分(横山)の個展にご来場頂きましたみなさま、誠にありがとうございます。この場をお借りしまして御礼申し上げます。

今回の個展では、多くの方とお話をしたいと思っていたので、なるべく在廊をするようにしていました。そんな時間の中で2つ大きな収穫がありました。1つはもちろん色々な方の絵に対する意見・感想を聞けた事ですが、もう1つは、展示してある自分の絵を眺める時間がたくさんあったという事です。

制作から離れて自分の絵を観る事で「もっとこうすれば良くなるな」など、多くの気付きを得たり、作品に対する考えを深める事ができました。

 

アトリエ5でも来年度は作品展があります。早い方だとそろそろ出品作について考え始める頃かと思いますが、作品制作のスケジュールについて、なるべく余裕を持った期間を設けるようにして頂くことをお勧めします。

作品制作に於いて、途中の段階で必ず「この先どうしようか」と迷う場面が来ると思います。そんな時、焦って描き進めるのではなく、一旦立ち止まって自分の絵を眺める、観察する時間を作ってあげると、さらに良い作品が出来上がるかと思います。

 

年末年始の長い休みでリフレッシュし、また新たな気持ちで制作に取り組みましょう!

来年もどうぞよろしくお願い致します。良いお年をお迎え下さい。

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