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色鉛筆画:「ぬくもり」

カテゴリ:デッサン油絵

  • 作成:辻悦子

ぬくもり

作者:松永晴子/おとな美術コース・土曜日午前クラス

妊娠・出産を機に長い間通わせていただいたアトリエを辞めることになり、これが最後の作品となりました。
最初は鉛筆でまっすぐな線を均一に描けなかった私が、ようやくティッシュBOXデッサンまでたどり着き…けっこう上手く描けたんじゃないか?と自負しては、先生に白いティッシュの素材感が出ていないとダメ出しされる日々。


しかし今見ると、鉛筆一本で描いた作品にもかかわらず私らしさが出ているなぁと感じます。その後色鉛筆画に移行したものの、なかなか自分の思った色が出せない。そこで、絵の具を混ぜて色相環を作る色彩構成に取り組んだり、横山先生の色鉛筆講座で補色について学んだりしました。どれもこれも、今回の作品につながっています。

この絵は、喜怒哀楽を手の色形によって表現したものです。これを描きたいと思ったきっかけは、クリスマス交流会で他クラスの生徒さんの喜怒哀楽作品を目にしたからでした。思わぬ場面で良い刺激を受けることとなりました。 

制作には、喜びのイメージ、怒りのイメージ…とそれぞれ箇条書きにし、自分自身の感情と向き合う手順を踏みました。手に光を受ける感じを表すのは難しかったですが、先生におすすめいただいた黒田清輝展に足を運んだのが役立ちました。


自分の手の以外の部分は抽象表現となりますが、背景の色や描写を決めていくなかで、実際に雑草の取材に行ったり、オーロラの写真集を参考にしたりしました。


私が今まで描いた中で1番サイズの大きい作品でしたが、それでも描きあげることができたのは、子どもが生まれたら見せてあげようという気持ちがあったからだと思います。喜怒哀楽、どの手も、柔らかい光、あたたかい光、包まれるような光に手を伸ばしています。これからたくさんの人の手に触れる我が子が、そのぬくもりを感じながら成長してくれることを願っています。

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松永様の過去の制作
https://atelier-5.com/blog/otona/adult-class/?p=3896

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