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山田/小学生:造形あそび「おおきなかぶ」

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス / 制作:2015年6月 ◎感想/講師:山田 稔子(火曜日クラス)
火曜日クラスでは絵本『おおきなかぶ』をテーマに、テラコッタ粘土での造形あそびに取り組みました。おじいさんが育てた大きなかぶがなかなか抜けず、おばあさんや孫、犬や猫までかり出され、みんなで列になって力を合わせ引っ張りっこをするお話です。その中で繰り返される「うんとこしょ、どっこいしょ」というかけ声に合わせて、子どもたちも引っ張るポーズをとってみました。身体の、どこに力が入っているかな?その人体のポーズをテラコッタ粘土でつくってみようという活動です。
まずは粘土の準備体操。つくる前によく練ることが大事です。手先だけでなく全身の力を込め、体重をかけてグイグイ。ついに素足でも踏みふみ!冷たくてグニャグニャの感覚に、最初は抵抗を感じていた子も全身で大はしゃぎです!
丁度いい具合に柔らかく練られた粘土で「かぶを引っ張る人」をつくります。ただお人形のようなものをつくるのではなくて、ちゃんと引っ張るポーズにするために、脚を踏ん張り、腰を引く姿勢をまた確認しながら、下から粘土を積み上げるように制作。
くっつきが弱いと、ぽとり。力が強すぎて、ぐちゃり。バランスが悪いと、バタリ。なかなか苦戦です。しかしそのうちに「乾いてきたからくっつかないんだ、じゃあ湿らせよう」「ここを押さえながらなじませると、いいかんじ」と、手の感触で粘土の扱いを掴んでいきます。「頭が重いと倒れちゃう、ここでしっかり支えて、この角度ならいける!」立体の重心も自分なりの感覚で捉えていきます。
「絵本を描いた佐藤忠良さんは、元々は彫刻家なのよ。かぶを引っ張るポーズのつもりが、押しているようにしか見えないと言って、引っ張る姿に見えるようにどうすればいいのか、悩んだんだそうよ。」アシスタント渋谷のその一言に、また奮闘。ワイワイしていた教室の空気から一変、それぞれ自分の粘土に向かう目が真剣になっていきます。
一人一つずつ「引っ張る人」をつくったら、みんなの作品をつなぎ合わせました。「おおー!」と歓声。立体の作品がこう並ぶと、お話の一場面が空間となって生まれる感動がありました。作品と粘土だらけのみんなとで記念撮影をし、後は手も足もたらいの中のたっぷりの水で洗ってスッキリ。外は梅雨空でしたが、キラキラ晴れやかな表情の子どもたちでした。
= 子供の美術 (部分)= 「じょうずにかこうとするよりも、見たり考えたりしたことを、自分で感じたとおりにかいたり作ったりすることが大切です。」
「しんけんに絵を描き、ものを作り続けていると、じょうずになるだけでなく、人としての感じかたも育ちます。」
佐藤忠良さんの言葉は、アトリエ5の教室の壁に、いつも掲げてあります。
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