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本田/小学生:サンマとハラン(観察画)

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス  2015年10月
 ◎ 感想/講師:本田雄揮(月・水曜日クラス)
・5感をつかい季節を感じながら旬のものを観察して描く。
・絵の具やクレパスの美しい表現を考え、正しい使い方で絵づくりを行う。
日が落ちるのが日に日に早くなり、色づいた葉が目に心地よい季節。
10月は今が旬のサンマを観察し描きました。
食卓でよく目にし、好物な子も多いサンマですが、生のものを観察し描くことは全員初めて。
実際に触ったり、においを嗅いだりしてサンマの新たな魅力を見つけていきます。
生魚なので、触れることが苦手な子も多いかな?と当初少し心配だったのですが、予想に反して皆グイグイ。
不安気な顔をしていた子も、両手で抱え「やわらかーい」と笑顔。
「先生、目、触っていい?」「口の中、舌みたいなのがあるよ!」「おなかのところ気持ちいいー」
サンマ人気が止まりませんでした。
存分に観察し、4B鉛筆で形を描き、クレパスで色付け。
うろこのキラキラや背の暗い色を丁寧に作っていきます。
今回はクレパスの全色を使うこと、高学年は黒色を使わないことを目標に掲げ、色づくりを工夫しました。
「先生、サンマの背の暗いところでクレパス全色使ったよ!」
「いい色だけど、ということは、他の部分はまぜ色しない予定?」
「先生、何言ってんの、それじゃつまんないっしょ!」
もう言うことありません。
脇役のユズやアサリ、落ち葉も気を抜かずに黙々と描き、最後は背景。
絵の具で同系色を作り、筆づかいや水を混ぜる量を調節して重ね塗り。
一回塗れても、絵全体のバランスを考え、必要なところに手を加えていきます。
作品の完成とは『示された工程を終えた』ではなく『手を加えるところがなくなった』なのです。
自分で悩み判断することが『絵を描く』ではなく『絵をつくる』ことへとレベルアップさせる秘訣です。
それぞれが最後まで考え、完成させた秋満載の観察画、皆大変ステキでした。
『観察』することを繰り返していくと、徐々にモチーフの目に見えない部分も感じ取り、表現できるようになってゆきます。
モチーフの色や形のみでなく、もっと深いバックグラウンドに思いを馳せ、自分の中に取り込み消化する。
『観察』が『感察』になるわけです。
一般的な観察する力よりも、もっと目に見えづらい力ですが、『表現すること』に楽しさを感じ始めたら『感察』する力が育ってきた証拠です。
今回皆が頑張った『絵をつくる』気持ちを忘れず大切にしてほしいです。
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