渋谷/9月の絵本棚「マーシャ・ブラウン」
カテゴリ:親子クラス
- 作成:辻悦子
◎親子クラス講師:渋谷 葉子
今月は今年の4月に96歳で亡くなられたマーシャ・ブラウンさんの絵本を紹介しています。 マーシャさんは1918年にアメリカのニューヨーク州ロチェスターに生まれました。三人姉妹の末っ子で、みんな本を読んだり、絵を描くことが大好きだったそうです。ニューヨークの公共図書館に5年間勤め、その間に子どもたちへのお話を担当するストーリーテラーとしても活躍しました。そして、1946年に「ちいさなメリーゴーランド」で絵本作家としてデビューします。その後も自作ほか、各国の民話をもとに絵本を出版。作品ごとに大きく画風を変えることでも知られています。コールデコット賞など多数受賞。 「ちいさなヒッポ」 訳/内田 莉莎子 母さんカバはちいさいヒッポに生きる術としての言葉を特訓を教えます。大自然の厳しさと母の愛が力強く美しい木版画で伝えます。 「三びきのやぎのがらがらどん」北欧民話 訳/瀬田 貞二 リズミカルな繰り返しでだんだん大きくなっていくヤギと、川から出てくる大きなトロルは迫力満点! 大人も楽しめます。 「せかいいち おいしいスープ」 訳/こみや ゆう えっ、石からスープができる?いったいどんな味のスープができるのでしょう?三人の兵隊が村人たちにしかけたユーモアに思わずほっこりします。 「空とぶ じゅうたん」 三人の王子は父王の命令で世にも珍しい宝を探しに旅にでます。一番素晴らしい宝を見つけた者が王女と結婚できるのです。果たして結婚できるのはだれ?色鮮やかな色彩にひきつけられます。 「白鳥」作/アンデルセン 訳/松岡 享子 白鳥にされてしまった11人の兄さんたちの魔法をとくため、末娘のエリザは口を閉じ、イラクサを編み続けます。 「スズの兵隊」作/アンデルセン 訳/光吉 夏弥 しっかり者の兵隊はかれんなバレエの踊り子に淡い恋心を抱きますが、運命のいたずらが待ちうけていました。 「影ぼっこ」作/ブレース・サンドラール 訳/尾上 尚子 あらわれては消え、消えてはあらわれる影の精。子どもたちの遊び相手になったり、お化けのようにこわがったり…。アフリカの力強さを見事な色彩で表現しています。 「目であるく かたちをきく さわってみる」訳/谷川 俊太郎 マーシャ・ブラウンの写真と谷川さんの訳の心地よい旋律がぴったりとあっています。