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鳥獣戯画の模写-3

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス 制作:2012年1月
◎感想/講師:中家総子
1月はアトリエ5に新しくお迎えした中上先生が中心となって『鳥獣戯画の模写』を行いました。「模写」は写すことで作者の筆遣いや呼吸を追体験することです。私自身も昨年の10月頃、土曜日の日本画クラスで鳥獣戯画の模写をやらせて頂きました。実際に線を写してみて、とにかく作者のデッサン力の高さに圧倒されました。一筆の置き方動かし方で植物の水みずしさや乾いた様子を描き、動物の骨格や毛の柔らかさが表現されています。墨の濃淡と計算された余白で空間を作っていて構成も絶妙!線を写しながらどんどん引き込まれてしまいました。
アトリエ5の子供達は普段のクロッキーや空想画の取組みで気持ちを込めて線を引くことを経験しているので鳥獣戯画の魅力にも敏感に反応していました。筆ペンを動かす姿は真剣で、レッスン中はどのクラスもシーンとした気持ちのいい集中の時間がありました。
バックの岩や植物はお手本を見ながら岩絵の具を塗った画用紙に直接描きました。やり直しがきかないのでドキドキでしたが、みんなを信じてゆだねてみました。高学年のクラスでは鳥獣戯画のテイストに合うようにオリジナルで背景や小物を描き入れてる子もいました。
今回の模写を通して線の太さや抑揚について体験し吸収できたとおもいます。子供達の感覚がますます磨かれ次回のクロッキーが楽しみです。それ以上に大きな収穫だったのが日本画の魅力を紹介できたことです!洋画に押されて日本画が衰退してきているのが現状で、学校の美術の時間でも詳しく教わる機会がないようです。私も模写や中上先生に色々な事を教えて頂いた中で、日本人独特の表現のかっこよさや繊細さユーモアのセンス等に改めて気が付くことができました。子供クラスで今後も日本画に触れる機会を作っていきたいです。
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