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本田/小学生:平成土器づくり

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス  2015年7・8月/講師:本田雄揮(月・水曜日クラス)
 ◎ 制作のねらい
・縄文土器の造形、装飾的な魅力を知り、立体的な美しさを考えて作る。
・ 粘土での造形を楽しみ、形や組み合わせを工夫する。
◎ 感想
小学生クラス夏の工作『土器づくり』も、先週無事に完成を迎えました。まだ梅雨空の頃から始め、雨音が蝉の声へと変わり、今は秋の気配も感じられる季節。約2ヶ月かけて取り組んだ作品は、どれも作者の『ひと夏』が溢れていました。
今回は『縄文時代の人に負けないくらいの思いを込めてつくる』をテーマに制作しました。1万年以上の大昔につくられたにも関わらず、今尚魅力を失わない縄文土器は、一体どんな思いがつまっているのでしょう。そして、現代、未来を生きる私達は、どんな思いをつめ込むのでしょう。そんなことを考えながら、粘土と向き合い、必死に手を動かしました。
始めは粘土の硬さ調節や、環境による状態の変化、形づくりに四苦八苦。まさに格闘。思いつく限りの技を粘土にかけていきます。
徐々に慣れ始め、粘土も固まり、形成されていくと、反比例してアイデアは柔軟に。設計図なしでスタートしたので、100%目の前の粘土に集中しながら、瞬発的に現れる思いをダイレクトにぶつけていきました。その思いに、粘土は懐深く対応してくれます。回を積み重ね、粘土を積み重ね、思いを積み重ねての完成は、少し大人になった笑顔と一緒でした。
子どもは夏に大きく成長します。日常と非日常が絡み合い、その中の経験から新しい価値が生み出され、それを糧に人として構築されていく。毎週アトリエに入ってくるみんなの顔つきは、7日間で別人のように変化していきます。日焼けや身長など、目に見える部分だけではありません。内なる精神が一回り、二回り、急激に大きくなってゆくのを手に取るように感じることができる、それが、やはり夏なのです。
夏の制作、土器づくりの始めと終わりでは思っていること、感じていることもきっと違うだろう。その思い、一回一回すべて異なる気持ちを作品に注ぎ込んで欲しい。それ故、敢えて初回に設計図を描かず、真っ新な状態を保ち、道を自ら探し、変化しながら進んできました。変化は成長の証。込めたのは思いと自らの成長。作者の『ひと夏の“成長”』がつまった作品。1万年後まで大切にしましょう。
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*facebookに写真を追加しました。→☆月曜日 水曜日クラス /火曜日クラス
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