吉田/こどもいけ花「実ものをいける」
カテゴリ:いけばな
- 作成:辻悦子
土曜特別講座 こどもいけ花クラス:2015年10月31日
◎感想/講師:吉田香倫
涼しくなってきて、街路樹のハナミズキなど紅葉し始めました。ここ最近はハロウィンが定着してきたこともあり、ジャックオランタンなどカボチャの装飾を見て秋を感じる方も少なくないのでは?こどもたちにとって、楽しいイベントの季節到来ですね。
今回のテーマは秋を感じてもらおうと「実もの」を使ったいけ花です。「実」というと、柿など果実を思い浮かべる方もいるかもしれません。いけばなで柿をつかうこともありますが、よく使われるのは、サンキライ、トウガラシ、ノバラなど、小さい粒状のものです。その中で今回はノバラの実を使いました。
ノバラは枝がしなるくらいに実が付いています。子どもたちの指くらいの太さの枝は硬く、切るのも剣山に刺すのも一苦労。今までは花や葉を中心に生けてきたので、ちょっとステップアップです。
花や葉は茎が柔らかく、簡単に切れました。ところが、見た目はそんなに硬そうでもないのに、ノバラや紅葉ヒペリカムの枝は「あれ?切れない・・・」。
始めに「硬いよ~、気をつけてね、いつもより力がいるよ~」と言っていても、実際に切るまでは、「大丈夫、切れると思う。」と声が。でも、ハサミを入れてみて、いつもとの違いを感じているのがすぐわかりました。
子どもたちは、手の感覚で花や葉の切りやすさを覚えていたようです。そこで、いつも使っているハサミより、枝などを切りやすい剪定バサミを使ってみたり。はさみのどこに力を入れたら切りやすいか、など工夫してみたり。
太い枝や硬い枝の扱い方を覚え、着々と技術をモノにしていく子どもたちは本当にかっこいい。見ていてとても頼もしい瞬間です。何度か切っていくうちに、いつものハサミでも切れるように。すごい。
枝や実ものが生け終わったら、子どもたちの得意の花を生ける番です。紫が鮮やかなトルコキキョウ、緑色の花のスプレー菊、黄色い蘭のモカラ。春や夏の明るいカラーとは雰囲気が変わり、落ち着いた色の花々。それらの花をどのように生けるか。それぞれ子どもたちのセンスが光ります。
毎回植物は変わり、花型法も変えていますが、上手に生ける基本的なポイントは同じで、決まっています。レッスンの回を重ねるごとに自然とそれが出来ていっているように感じられ、その大事な時間を子どもたちと共有できて、私がパワーをもらっている気がしました。
そして、生け終わった後、レッスンを振り返ってもらいました。今日気をつけたこと、新しく覚えたこと、生ける順番などそれぞれです。メモに残したり、120色の色鉛筆を使って生けた花を描いたり。色の表現もしっかりと。アトリエならではです。改めて振り返ることで再確認でき、それを次にいかせると思います。充実感も倍増したかな?次回のレッスンが今から楽しみです!
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【次回のお知らせ】
11/28(土)冬のいけばな~X’masのしつらえ~
針葉樹*などを使い、冬の演出を楽しみます!!
(*花材の種類は変更になる場合もあります。ご了承ください)
<ご予約>お申し込みは開催日の一週間前までにアトリエ5まで直接お願い致します。
☎044(411)5154 E-mail : atelier5@mac.com
<お願い>申し込み後のキャンセルは花材の準備のため開催日2日前までにご連絡ください。
前日~当日のキャンセルは花材を当日取りに来ていただきます。
剣山はお持ちですか?レッスン時はお教室のものを貸し出ししていますが、自宅で
生け直す場合にあると便利です。販売もしています。お声掛けください。
<費用> 前納制
アトリエ5会員 受講料1,620円+花材費1,500円 計3,120円(税込)
非会員 受講料1,940円+花材費1,500円 計3,440円(税込)