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小学生高学年 絵画 コラージュ/目下継続中

カテゴリ:小学生高学年

  • 作成:本田 雄揮

蝉も鳴かない陽射しを超え、陰る頃には懐かしさを彷彿とさせる秋の音が耳に届く季節となりました。高学年クラス今年度最初の制作であるコラージュ「春の空」も無事完成を迎えました。自粛を余儀なくされていた期間をテーマにそれぞれが振り返り、異素材をひとつの画面に構成し貼り付ける技法・コラージュとして仕上げました。

今尚予断許さぬ状況下で、多大なる影響を被った高学年の皆さんは何を思い何を感じているのか。アトリエ5としてはその気持ちの是非を問わず率直に拾い上げ、本来の予定であった油絵と水彩の制作を延期した上で作品として形に残すこととしました。新しい画材を心待ちにしていた皆さんには申し訳なく思いましたが、これはこれとして、結果的にとても楽しみ、学びも多かったようで何よりです。完成した作品は純粋な美しさで満ちたものでした。

 

制作は複数の素材づくりから始まり、その後画面構成をじっくりと試案、「自分にとっての“美しさのルール”を考える」ことを軸に最後まで工夫、丁寧に貼付し完成。素材づくりでは「家族の色」「家族の形」「自分の外と内」としてまぜ色カードや新聞に転写したクロッキー、加工を施したカラー素材を作成しました。それぞれのテーマで今まで培ってきた実力が発揮されたことは言うまでもなく、さらに一工夫、もう一工夫と思考を巡らす姿も何やら貫禄めいたものを帯びてきていました。皆しっかりと成長しているのですね。画面構成を考える場面でもその成長は見て取れ、どこまでもこだわり抜く姿勢に感化されたのか私も自然と対等な立場として意見を交わしていました。完成後は簡単ながら合評会。心地の良い達成感を皆で共有できました。マスクの下でも笑い合えた事嬉しく思います。

 

今回私が思ったことは皆の話を聞いて分かった「皆めっちゃゲームしてマンガ読んでるな」ということと(私もそうでした)、「継続」についてでした。皆がこの制作で見せた驚くべき理解力と確かな表現力は「継続すること」でしか生まれないものでした。言ってしまえば何かを生み出すためには正しく継続することの他ないのかもしれません。ただ専心するのではなく、他ジャンル、それこそゲームやマンガや編み物や爬虫類などからヒントを得、エネルギーとし学びながら継続していく。別段絵を描くことでなくとも結構です。途中休んでも結構です。それでも継続した先には、必ず何かしらの道が見えてくるでしょう。自粛の期間アトリエに来られなくとも何らかの形、気持ちの上でも教室での制作を継続していたあなた達だからこそ、悲観の微塵もない作品づくりが行えたのだと思います。継続することが現状示すことのできるひとつの答えであると、私が教えて貰いました。

今回の作品に込めた思いを、継ぎながら成長し、大人へと続けていってもらえればと思います。

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