小学生高学年 絵画 油絵/秋の制作「私の歩み」
カテゴリ:小学生高学年
- 作成:本田 雄揮
斜めに差す日暮の陽光がつくる長い影が落ち葉の上で踊る季節。あっという間の12月、年末となりましたね。今年はまだあまり寒くありませんが、今後どうなっていくのでしょうか。皆様体調にお気をつけください。
高学年クラス秋の油絵制作、今回は「私の歩み」と題し、自分の靴と、幼少期に使っていた思い出の品を構成し描きました。
もうすぐ小学校を卒業し、子どもから大人へとステップアップしていく小学6年生を中心に、今までの自分の「歩み」を振り返り、人生の節目のひとつとして一枚に残せたらというねらいで行いました。
各自のモチーフ選びから始まり、構成→デッサン→木炭で下書き→油絵で下塗り→重ね塗り→描き込み、とたくさんの工程をこなしつつ、皆よく集中し、懸命に描いていました。集まったモチーフはどれも思い入れを感じさせるもので、見ているだけでほっこりとした気持ちになりました。
制作では、春の制作時よりも油絵の具に慣れてきたからなのか、背景のグラデーション、ぬいぐるみの質感、安易に黒の絵の具を使用せず黒を表現すること、影の色や描き方など、多くを学び多少困惑しながらも、しっかり自分の頭でどのように行なっていくか考え、解決し、また新たな問題に悩む姿、そのことにどこか余裕が出てきたように感じました。
吸収と放出を繰り返し繰り返し、徐々に自分のオリジナリティーが形成されていく過程こそ、絵画制作における「成長」。それが一時だって目が離せないほど、急激に、著しいスピードでなされるのがまさに高学年なのだと、改めて今回、深く感じた次第でした。
心身ともに最も大きく成長・変化していく小学校高学年。その成長が何よりも自らの喜びであるように、またこの先、このテーマで油絵を描いたことが自信に繋がるように、皆の歩みがより良きものであることを願っています。