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渋谷/8月の絵本棚:丸木家の人々

カテゴリ:親子クラス

  • 作成:辻悦子

◎親子クラス講師:渋谷葉子

今年は戦後70周年。その節目に戦争を知らない私達世代は、何があったのか事実をきちんと知っておかなければいけないと思います。二度と戦争がおこらないためにも。 今月は丸木家の人々と題して、丸木位里(いり)、俊(とし)、位里の母、丸木スマ、位里の妹、大道あやの4人の画集と絵本を紹介しています。 広島に原爆が投下され、広島出身の位里は親類を捜しに俊と一緒に東京から広島に入ります。その時の様子を共同制作「原爆の図」で長きに渡って制作しました。 丸木スマは休みなく働き続け、高齢となり暇を持て余すようになると嫁の俊の勧めで絵を描き始め、女流画家として注目を集めました。81歳で亡くなるまでに700点以上の絵を描いたといわれています。 その娘、大道あやは花火工場の家に嫁ぎますが、花火の事故で息子を大けが、夫が亡くなるという悲しい思いをします。打ちひしがれている時に友人の勧めで絵を描き始めます。母と同じように、60歳を過ぎてから兄夫婦の元で画家として過ごしました。 丸木位里、俊、スマの絵画が展示されています「原爆の図丸木美術館」は、埼玉県東松山市にあります。元住吉から片道2時間はかかり、かなり遠出になりますが、この機会に是非、一度お出かけ下さい。

原爆の図丸木美術館 http://www.aya.or.jp/~marukimsn/

☆ 「原爆の図」(画集)丸木 位里・俊 水墨画家の位里と油彩画家の俊。俊が人物を描くと、「リアル過ぎる」と言って位里が墨で塗りつぶします。乾いたところで俊が描き加えると、「まだまだリアル過ぎる」と更に墨を加えます。そんな作業の繰り返しから生ました。 ☆ 「ひろしまのピカ」作・絵/丸木 俊 戦争への怒りと鎮魂と平和への願いをこめて送る絵本。世界20数ヶ国で読み継がれています。 ☆ 「12のつきの おくりもの 」 再話/内田 莉莎子 絵/丸木 俊 寒い雪の日、継母に森でスミレを摘んでくるように命じられたマルーシカ。雪に埋もれた深い森に入っていくと、大きなたき火を囲んだ12の月の精に出会いました。 ☆ 「うみのがくたい」作/大塚 勇三 絵/丸木 俊 船で働いている人たちは音楽が好きで、楽隊を作っていました。音楽が始まると海の魚たちがそれを聴いて喜びます。ところがある日、嵐がやってきて… ☆ 「ねずみじょうど」再話/瀬田 貞二 絵/丸木 位里 おじいさんのそばもちを食べたねずみが、お礼にこがねをどっさりくれました。この話を聞いた隣のじいさんは… ☆ 「こえどまつり」作・絵/大道 あや 小江戸祭りの日、ネコのごんごんは、イヌのちのひ、カラスのあーよとお祭り見物に行きます。ところが、あーよがはぐれてしまいます。 ☆ 「ねこのごんごん」作・絵/大道 あや ネコのごんごんは、年寄りネコのちょんから様々なことを教わります。「なにごとも自分で覚えるのが肝心」とちょんの言葉が心に残ります。 ☆ 「花と生きものたち」(画集)丸木 スマ 70歳を過ぎてから絵を描き始めたスマ。学校へ通ったことがなく、線を引くことすら知らなかったスマの絵はとらわれることなく、自由で伸びやか、生命力に満ちあふれています。

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