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自画像 – 2

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス 制作:2012年3月
◎制作のねらい
・1年間を振り返り、今の自分を見つめて絵に残す。
・顔のパーツをよく観察し、興味を持ち発見しながら描く。
・4Bをベースに2H〜6Bを使用し、鉛筆の豊かな表現を目指す。
・背景の色鉛筆は、重ね塗りやタッチの向きを工夫して描く。
◎感想/講師:中家総子
今年度最後の制作は自画像です。1年間、子供達はみんな本当によく頑張りました。4月からは学年が変わり、新しいことが沢山待っています。ちょうど変わり目の大切な時に当たる今の姿を作品に残してもらいました。鏡の中の自分を見つめて描いている様子は自信に満ちあふれ、見つけたことを素直に表現しようという姿勢が感じられました。季節毎のクロッキー、観察画、そして1月の鳥獣戯画の模写で子供達の線はどんどん磨かれてきました。ひとりひとり見方が線に表れていて、特に鼻や耳の鋭い捉え方はには驚きました。同じ4Bの鉛筆ですがそれぞれ違う表情が出ていて面白い!
自画像を描くということは自己の内面を見つめるということです。そこで今回、24色の色鉛筆の中から『今の気持ちの色』を3つ選んでもらいました。「クラス替えがドキドキ」「クラブ活動ワクワク」「お別れがさみしい」等、気持ちを言葉にしてもらい色に置き換えました。塗る時のヒントにゴッホとセザンヌを紹介しました。ゴッホは生涯で多くの自画像を制作し、激しい内面の感情を筆のタッチに込めています。セザンヌは対象を簡略化した色面で表現した画家です。画集を観た後は、最後の作品なのでみんなに委ね、色の重ね方やタッチの向きを自画像に似合うように工夫して塗ってもらいました。
完成した作品の中のみんなの表情はキリッとしていて、背景の色鉛筆も考えをもって表現できました。積み重ねてきた事が色にも線にもはっきりと現れて、最後に相応しい作品になりました。1年間みんなの制作のお手伝いができて、素敵な作品が生まれる瞬間を見ることができてとても幸せです。4月からはまた新しいクラスに変わりますが、子供達の成長を見守り共に歩んで参りたいと思います。来週は写生会です。自然のなかで春をたっぷり満喫しましょう!
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◎「たんぽぽと子供たち」展
子供達の自画像の展示をします。是非遊びにいらして下さい!
春のイベント:5月5日(土)pm 5時〜 秋谷の浜でシャボン玉もお楽しみに。
時:2012年4月8日(日)・5月5日(土)・13日(日) 12:00〜18:00
所:AKIYAのアトリエ
  JR横須賀線「逗子駅」 バス2番乗り場より約25分、「秋谷」下車すぐ
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◎「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展
今回の制作でも子供達に紹介したセザンヌの展覧会が六本木で行われます。
春休みに是非お出かけ下さい。
時:2012年3月28日〜6月11日  10:00〜18:00
所:国立新美術館 企画展示室1E
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