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みんなの木

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス 制作:2012年4月
◎制作のねらい
・谷川俊太郎さんの「き」の詩を紹介し、身近にある自然に親しみを持つ。
・桜の木の開花から新緑までの移り変わりを週毎に観察し季節を感じる。
・絵の具の準備、色混ぜや水の量、お片付け等、基本を身に着ける。
・作品の中にクラスのお友達を描き入れ仲間づくりをする。
 ◎感想/講師:中家総子
毎年4月は春の気分いっぱいの楽しい空想画でスタートします。今年は谷川俊太郎さんの詩集『ふじさんとおひさま』から「き」の詩を紹介し、「みんなの木」というテーマで制作しました。私は大学時代に木彫と出会い、丸太にノミを入れ形を作っていく中で、木の雄大さ、力強さ、生命力に圧倒されることが何度もありました。私にとって木はとても身近な存在で、あのゆったりとしたおおらかさや美しさを、谷川さんの詩を通して子供達にも感じてもらいたいという想いがありました。
最初の週に身近にある木を調べて描いて来てもらうように紙を渡しました。枝の様子を細部まで詳しく描いてきてくれた子や色混ぜで幹の色を再現してくれた子もいて、木の造形に関心をもって、いろいろ発見してきてくれた事をとても嬉しく思います。そのスケッチも参考にフロッタージュの紙をちぎって貼り、幹を作っていきます。葉っぱが付き木が完成したら、周りにアトリエ5のクラスのお友達と先生を描きます。初めて同じクラスになった子にも少しドキドキしながら「どこに描いてほしい?」と声をかけていました。「○○ちゃんは、枝にぶら下がって遊んでいるところ!」「○○くんは葉っぱの上でお昼寝!」。絵の中にお友達がどんどん増え、子供達の空想が広がって、和やかでとても楽しい時 間でした。
木の色彩を目立たせるために人物などはマッキーの黒の線で、背景は透明感があり重ねると綺麗なクレヨンで仕上げました。
春らしい軽やかな色彩の木が美しく、お友達の笑い声が聞こえてきそうな生き生きとした絵に仕上がりました。子供達がこの作品を通して木に親しみをもってくれて、季節の移り変わりや身近にある自然に目を向けてくれるようになったらと思います。
作品は今週返却です。お楽しみに!
詩集『ふじさんとおひさま』より
「き」
谷川俊太郎
ゆったり たつき きは のんき
かぜに そよぐき きは がっき
そらを さすきは きは ひこうき
あそんで くれるき きは あにき
きのみの なるき きは だいすき
きつつき つつくき きは げんき
まいあさ とおるき きは にっき
いつも いきいき ふとい みき
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