冬の工作ー7
カテゴリ:小学生クラス
- 作成:辻悦子
小学生クラス 制作:2010年11月〜12月(全6回)
◎制作のねらい
・麻布のもつ風合いと他の素材との美しい出会いを楽しむ。
・お散歩する気持ちで一針一針丁寧に一本の線をつくる。
・毛糸の色や縫い目の幅、間の取り方など構成を工夫する。
・家族の思い出のボタンや布を取り入れ、何年たってもお家に飾って 楽しめる作品をつくる。
◎感想/講師:中家総子
1回目のレッスンで縫い方の練習をしました。針と糸を使うのが初めての子も学校や過去の冬の工作で経験がある子も、練習用の毛糸でたっぷりと時間をかけて縫ってもらいました。最初は糸が抜けてしまったり、縫い目を間違えたり、ハプニングもありましたが、慣れてくると麻布に毛糸を通す「ズルズル〜」とした感触が気持ちよくみんな背中を丸くして夢中で取り組んでいました。
今回のチクチクのテーマが「家族のお散歩」です。練習後、本番の毛糸でまずは一本、あせらず、じっくり、心を込めて麻布の中を一歩づつ歩く気持ちで縫ってもらいました。「私は紫、妹はピンク!」麻布の中に少しずつ家族のお散歩の線が増えていきます。「弟はお母さんのまわりをちょろちょろしてるの。」「お友達も入れちゃおう!」ストーリーが生まれ作品が豊かになっていきます。
近目の作業だったので、時々離れて見て自分が縫い進めている線を確認しながら進めていきました。縫わずにわざと空けておく所をつくったり、密度やバランスを考えて構成も工夫しました。
ベースの縫い目が完成したら次はステッチに挑戦してもらいました。サンプルで、すぐにできる簡単なものから、少しコツのいる難度の高いものまで用意して紹介しましたが、みんな意欲的に難しいステッチに挑戦してくれました。画面の中でアクセントになり作品の魅力のひとつになりました!
ステッチが出来たら最後に周りを飾ります。導入で麻布の落ち着いた色に合うボタンについて考えてもらいました。いくつかボタンを用意して、似合うものとそうでないものをみんなに意見を聞きました。灰色のボタンで意見が2つに別れましが「灰色の毛糸を使っていたら似合うとおもう!」という声が自然に出てきて、色 彩の構成に関する鋭い感覚に驚きました!沢山もってきて頂いたボタンの中から合うものを選んでつけてもらい、布は厚紙に巻いて手作りのボタンにしてつけてみました。
家族の思い出を取り入れることができて、気持ちを込めて作品に向かうことができたとおもいます。材料の協力ありがとうございました。お家の壁に飾って寒い冬ををほっこりあたたかい気分でお過ごし下さい!