ブログ

ブログ

生きる−2

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子

小学生クラス 聴想画 制作:2011年6月  

◎制作のねらい
・普段一日の中でいろいろな事を考えながら生きていることを感じる。
・文字を絵の要素として構成を考え画用紙に書き写す。
・色鉛筆で円を描き、詩の気分に似合う模様で文字の周りを飾る。
・絵の具で紫陽花の色を作り、点描をちりばめ仕上げる。

◎感想/講師:中家総子
今年の聴想画は谷川俊太郎さんの「生きる」という詩がテーマです。この取組みは2008年の秋葉原の事件の直後に、不安定な子供達の心のケアのためにエツコ先生が考案されたカリキュラムです。3月の東日本大震災を受け、我々大人にも不安や動揺が残る中、エツコ先生の精神を受け継ぎ、私が新たな想いで取組ませて頂きました。

5月に、銀座にある絵本のお店「教文館ナルニア国」で谷川さんの講演会があり足を運びました。谷川さんは詩を作る時、音楽をつくるように言葉のもつリズムを大切になさっているそうです。「生きる」は言葉の繰り返しが気持ちよく、一行一行の文章が魅力的で、子供達の前で朗読した後、毎回心がジーンと熱くなりました。声に出して読むことで詩がもつ力を再発見できるのではないでしょうか。

詩の周りは色鉛筆で飾りました。聴想画は抽象表現の取組みです。円を重ねたり並べたり、詩の気分に似合う模様を工夫しました。色鉛筆の風合いが美しく、みんなはまっていて黙々と描いていました。

仕上げは気持ちの良い絵の具の点描です。ご近所で分けて頂いた色とりどりの紫陽花でお教室が華やか!お気に入りの紫陽花の微妙な色加減を少しずつ調節しながらパレットに3つ作りました。調子が出てくるとついあちこち点々したくなりますが、ポイントは詩と色鉛筆とのバランスをみながらちょうどいい具合で終らせる事です。時々立って画面全体を確認し、美しい構成を考え仕上げました。

子供達は「生きる」ということについて考え素直に言葉にしてくれました。みんなの心を元気にすることが目的でしたが、沢山の素晴らしい詩に逆にこちらが勇気をいただきました。感じていたことを言葉にしたことで気持ちが開放でき、一生の思い出になる作品になったのではないでしょうか。お家でも大切に飾って頂けたら幸いです。

*作品写真の作者は、品田遠真くん(小学3年生)
*アジサイの点描の後、フェイスペインティングに発展!その様子はこちら→
*子供たちの作品群は、近日中に「ギャラリー5」にアップします。今しばらくお待ち下さい。
*この機会に2008年の「生きているということ」も是非ご覧下さい。→
ページトップへ
ページトップへ
Copyright © Atelier 5