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本田/小学生:金属とドングリ

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス  2014年10月
◎作品のねらい
 ・金属とドングリを楽しく組み合わせ観察して描く。
 ・金属の質感や色など特徴を感じ、工夫して表現する。
 ◎ 感想/講師:本田雄揮(月・水曜日クラス)
お天気が変わりやすい10月。雨の日も多いですが、その分晴れた日はこの上なく清々しい季節です。集中力も増す気候の中、小学生クラスでは秋の観察画『金属とドングリ』を行いました。
金属って日常生活でよく使用するものですが、「これは金属だ」と改めて意識することってほとんどないですよね。金属に限らず、物の素材や質感をいちいち意識するなんて、実は少ないんじゃないかと思います。昔より多種多様な素材の中で暮らしていることが、逆に「もの」に対する興味を薄れさせているのではないのでしょうか。普段意識しないものの中にも、注目すると実は美しさや面白さが隠れているんだよ!ということで、とりあえずたくさんの金属を集めてみました。
講師達が持ち寄った金属は、形や色、使う目的などがどれも違い、並べて見ているだけでかなり面白いです。見ているだけでなく、音も観察してみようと、金属の中にドングリをいくつか入れ、振ってみます。カラカラ、ザラザラ、ガシャガシャ、リンリンと、見た目だけでなく、奏でる音色も様々。
「ドングリは何個入っているか、音で当てようゲーム」は、盛り上がりました。その後は描きたい金属をそれぞれ選び、特徴を感じながら描いていきます。ただ並べて描くのではなく、「どんぐりのかくれんぼ」を行いながら構成していくと、普通では思いつかない配置が完成。
集中して下描き、色を選んで絵の具で下塗り、そしてクレパスで色や質感を描写。金属は光を多く反射するものなので、色は大変難しい。白や黒やグレー以外の色はないか?このツルツルはどう表したらよいか?映りこんでいるものはどんなか?それぞれがそれぞれの観察を行い、工夫をしていきました。
難しいからこそ、新しい工夫が生まれます。その工夫こそが個性です。完成した作品は、最初に並べたモチーフ達のように、同じ『金属』のはずなのにどれも違い、しかしどれも確かに『金属』でした。
観察画というと、パッと思いつくのは、写実的で本物そっくりな絵ですよね。しかし、目でみて耳できいて肌で感じる「観察」が、全ての人間で同じ訳はないのです。自分にとっての「本物そっくり」にたどり着く力、それこそが本当の「観察したものを表現すること」ではないか。そんなことに改めて気づいた秋でした。
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