吉田/こどもいけ花「初夏:水をいかす」
カテゴリ:いけばな
- 作成:辻悦子
■土曜特別講座「こどもいけ花クラス」各回募集
感想/講師:吉田香倫(草月流師範) 制作:2015年6月27日(土)
雨の多い季節になって、蒸し暑い日が増えてきました。
今回はそんな蒸し暑さも吹っ飛んだらいいなと思い、水を生かし、涼しげに見える透明のサラダボールのような大きな器で、いけました。
いけばなは気持ちがとてもダイレクトに表れるものです。
思いを形にする難しさもありますが、そこが楽しさでもあります。
いけばなには花材の長さ、剣山などに刺す角度などが決まっている「花型法」というものがあり、それにはいくつものパターンがあります。
ですが、今回は決まった花型をやらず、「自由花」という、自由に長さも角度も自分で決めて生ける方法をとりました。
生ける前にいくつかの変化に富んだ作品の写真をみんなに見てもらいました。
「わぁ。。」「あ、イメージできた!」「そんな風にやっていいの?」など声が上がり、みんなすぐに生け始めました。
葉を裂いたり、まるめたり。いけばなというより工作?!のような時間です。
でも思った位置で動きを止められないでいる子供たちに秘策(!?)を伝授します。
すると、歓声があがり、すいすいとモノにし表現に変えていきます。
最初の花材が決まると、そこからはあっという間。
手際もよくなり、大人にはない潔さで生け終えてしまいました。
みんなについていくのが大変なほどです。
ちょっとしたコツとやり方で、表現の幅が広がったかな、と感じました。
工作と似たところもありますが、いけばなの魅力のひとつは「生きている」ことだと私は思います。
水がしっかりあがらなければ、すぐに黄色くなって枯れてしまうし、水に深くかぶっても腐ってしまうこともあります。
生けた時の美しい状態がずっとは続くわけではなく、それは1週間かもしれないし、2日間だけかもしれない。
1週間花がもっても、その間に少しずつ首が垂れたり、花びらが減ったりもします。
そういう生きているもの(植物)を扱っているんだ、ということ。
同じ種類の葉、花、本数も皆同じですが、葉の向き、花の咲き具合など、またとして同じものはないのです。
同じ花材のようで全く同じではない。そこに生け手の気持ちが加わり、一つ一つ違う作品ができます。今回、それがとてもよく表れた作品になったと思います。
生け終わって感想を聞くと、「楽しかった」と「難しかった」の声。
真剣に取り組んだから出る言葉だと思いました。
技術も表現も回数を重ねると、どんどん身についていくものです。
次回も楽しみです。
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次回のお知らせ
8/1(土)盛夏のいけばな
<ご予約>お申し込みは開催日の一週間前までにアトリエ5まで直接お願い致します。
☎044(411)5154 E-mail : atelier5@mac.com
<お願い>申し込み後のキャンセルは花材の準備のため開催日2日前までにご連絡ください。
前日~当日のキャンセルは花材を当日取りに来ていただきます。
<費 用> 前納制
アトリエ5会員 受講料1,620円+花材費1,500円 計3,120円(税込)
非会員 受講料1,940円+花材費1,500円 計3,440円(税込)