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本田/空想画『旅絵本』

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス  2015年9月
 ◎ 感想/講師:本田雄揮(月・水曜日クラス)
・夏のことを思い出しながら『行きたかったところ、行きたいところ』を自由に空想する。
・絵本の形式であるじゃばらを活かし、色鉛筆での表現を工夫する。
朝晩のひんやりとした空気に、キンモクセイの香り。
夏から秋への移ろいを楽しめるこの季節。
9月は秋の空想画、今回は『旅絵本』です。
じゃばら形式にした画用紙に、順を追って自分が行きたい場所、行きたかった場所を描いていきます。
まずは、スケッチブックにアイデアを言葉で書き出し『旅行プラン』を計画。
すぐさまページが埋まっていく子もいる一方、なかなか筆が進まない子も。
今回は一枚の絵画ではなく、絵本としての『流れ』を考えなくてはいけないので、いつもとはちょっと違う視点が必要です。
しかし、悩んで顔を曇らせていた子も、友達との会話がきっかけで表情は晴れやかに。
ワイワイと盛り上がりながら、目的地や移動する乗り物、道中での出来事を膨らませていきます。
『人と話す』ことで、アイデアは広がり、まとまるものです。
そのアイデアを、いざ絵本にしていこうとなった途端、皆グッと集中モードに。
外の暑さによる気だるい空気がここだけ薄れ、もう自分の『旅』に夢中です。
描いているうちに、出来事が更なる出来事を呼び、波乱の旅になる子も。
転がったり広がったり修正されたりしながら、空想は形を成していきます。
最後に絵本らしく表紙を飾り完成。
当初不安気だった子も、自信と喜びに満ちた顔で絵本の内容を語ってくれました。
今回のテーマは『旅』。未知の土地へ赴くことは、どんな時も心躍るものです。
それは、どんなに綿密に計画しても、行ってみないと分からない『可能性』が必ず存在するからです。
実際に行ってみて初めて感じること。
思いもよらなかったハプニング。
人生を変える出会い。
その『日常から一歩外へ出る』ことこそが、旅の醍醐味です。
それは実に、ものをつくることと同様です。
自らの世界の中へ深く潜っていき、ストーリーを紡ぐことは非日常性をはらみ、数多の可能性が秘められています。
うまくいかないこと、予想外の展開、それらを乗り越え、形にする。
光より速く、宇宙より遠く空想を巡らせたひとつの『旅』。
それらの経験を大切に積み上げ、一歩一歩進んでもらいたいです。
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