9月の人物クロッキー
カテゴリ:幼児クラス
- 作成:辻悦子
幼児クラス 制作 2012年9月
◎感想/講師:山田 稔子
9月に入り、久しぶりにスケッチブックを開いてクロッキーを行いました。
季節ごとに恒例となっているこの取り組みも、アトリエ5の特色のひとつです。
幼児クラスのみんなも手に手に鉛筆を握りしめ、線に集中するため消しゴムは極力使いません。
夏の間は粘土工作だったため、今回鉛筆を持つことすら久々だったのですが、
クロッキーを見るといつの間にそんなに成長していたんだろう、と驚かされます。
春よりも、頭と体の大きさの均整がとれてきていたり、イスに座っているように描けたり、
細かいところへの目配りもできるようになって鎖骨までも描き入れていたり。
モデルをしながら、子どもたちの真剣!な眼差しに圧倒されてしまいました。
小さい子どもたちのクロッキー、とても面白く貴重なものだと感じています。
緊張感のある線や、のびやかな線、子どもたちの実感がそのまま伝わります。
鉛筆の線の抑揚は、見て感じて知った経験の跡であり、また手の運動のコントロールを獲得していく成長の跡です。
上手とか拙いとかの判断ではなく、それぞれの、この時期にしか表れない線はとても魅力的です。
急いで「それらしい絵」を描けるようになる必要はないし、
その子がその時の自分を素直に出せるような線であってほしいです。
また次のクロッキーにはどんな線になっているのでしょうか。
子どもたち自身にも自分の成長がわかることも、クロッキーのよさですね。