幼児 絵画/富士のように堂々と・・
カテゴリ:幼児クラス
- 作成:辻悦子
講師:福田希美
幼児クラスの新年は富士山を描くことから始まりました。
富士山を知らない子はいませんでしたが、実際に富士山を見たことがある子は少数。
富士山の話をしながら、私や夫が撮った様々な富士山の写真を広げると「うわぁ!」「すっげー!」と目を見開いて詰め寄る子ども達。富士山は角度や距離は勿論、季節・気候・時間帯などによって様々な表情を見せてくれるのです。
製作前に、谷川俊太郎さんの詩「ふじさんとおひさま」を朗読。
聞き慣れた言葉、でも不思議な世界にしんと静まりかえります。
・・一番初めにクラスで最年少の女の子が迷わず紫色のクレヨンを手に取りました。「富士山の家族描こうっと。」と小さな富士山を並べていくと、周りの子は一斉に頭を寄せて覗き込みます。「可愛い。ね。」「うん、可愛い。」と、この時ばかりはパワフルな男子たちも小さな声で囁きにっこり。しばらく“富士山の家族”に癒された一同は画用紙の前に戻りいよいよ自分の富士山と向き合います。
ある子は「よし、俺はでっかい富士山つくる!」と意気込み、力一杯クレパスを握りました。長い集中の末描き終えると、半分になったクレパスを見て「はぁ。今までで一番頑張った・・」と顔を真っ赤にして誇らしげでした。
一方、詩中の言葉を汲み取り「静かな色・・」と呟く子も。仕上げに薄橙を手に取り、画用紙の上で丁寧に混色。そしてまるで柔らかいものを撫でるかのように手のひらで優しくぼかしていました。
1週明けて、自分の描いた富士山に似合う空(お日様)の色を見つけてきた子どもたち。
心に決めた色をパレットに広げ、気持ち良さそうに筆を滑らせると、思い思いに富士山のお話を語り出します。「そろそろ夜だから、星が降ってくるの。」「だんだん晴れてきたよ。」「お日様の光で、空も富士山も光ってるんだよ。」子ども達の心に映る富士山は様々です。「できたよ!」「飾って」と完成した作品はどれも堂々と輝いていました。
これから子ども達が大きくなる過程で、富士山にまつわる歌や物語あるいは絵画や造形に出会うことがあるでしょう。図鑑やメディア等の情報で雄大な富士の自然に触れることもあるでしょう。実際に富士山を間近で目にする事もあるでしょう。
しかし今この時に描いた富士山は唯一無二。正真正銘、子ども達が心で見た富士山として生き続けるのです。
また今回の絵画製作にあたり、子ども達に富士山に親しみを持って欲しいという私自身の願いもありました。私が富士の麓で生まれ育ったという事、また主人が富士登山(及び富士周辺の)ガイド業を営んでいる事もあり、日頃から富士の自然を守り次世代に繋いでいきたいという事を考えています。
今回の絵画をきっかけに、是非これからもそれぞれの感性で富士山を見つめ続けて欲しいと思います。
===アトリエ5作品展2019===
会期:3月8日(金)〜10日(日)
会場:川崎市国際交流センター
詳細:https://atelier-5.com/info/info_kyouyu/?p=9761
☆ 幼児クラス作品鑑賞会☆
日時:3月8日(金)15:00〜16:00
会場:川崎市国際交流センター
展示会場にて、アトリエ5在籍の小さな作家さんご本人たちと一緒に作品鑑賞会を行います。
どなたでも参加できますので是非この機会にお立ち寄りください。 (予約不要)
=== 2019年度 幼児クラス生徒募集情報 ===
誠に勝手ながら3月までは作品展・新年度準備のため、体験レッスンはお受けできませんが、
来春よりご入会をご希望の方は、お早めに下記フォームよりお問い合わせください。(先着順)
【お問い合わせフォーム】https://coubic.com/atelier5/contact
*24時間受付・返信には少々お時間をいただく場合がございます
【お電話でのお問い合わせ】044-411-5154(木・金曜日14:30~15:00、16:15頃)
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