絵を描く前の時間も大切
カテゴリ:色鉛筆画
- 作成:辻悦子
◎講師:横山大河
第10~12回の色鉛筆クラスでは、3回続きで各自の好きなモチーフを描く「自由制作」を行っています。今回は2回目にあたり、まだ生徒さんの作品は完成していませんが、講師の参考作品の紹介と今回の自由制作で大切にしている事を紹介したいと思います。
自由制作にあたり、色鉛筆の特性がより分かり易くなるよう、同じモチーフを色鉛筆、鉛筆の両方で描いてみました。こうして並べてみると違いが明確になるかと思います。このブログでも何回か触れていますが、色鉛筆画の方が鉛筆画より要素が多くなります。
鉛筆画では明度(色の濃い薄い)だけで描いていくのに対して、色鉛筆画では色相(色の種類)、彩度(色の鮮やかさ)が加わります。要素が増える分、判断する事も多くなりますので、実際に描き始める前の準備も大切になってきます。今回の自由制作では、描く前の構想の時間を十分に取るようにしました。
選んだモチーフで魅力に感じた所は何なのか。魅力を最大限出すための構図はどのようなものが良いか。どのような色を最終的に出したいか。そのための重ね方の順番はどうするか。などを描く前から意識する、計画を立ててみるという事を丁寧に行いました。
これらは全て、絵を描いていく中で無意識に行っている事です。また、描いていく中で次第に明確になってくる点もあると思います。ですが、描く前にしっかり考えておく事で、何を重要に思っているか自覚的になる事ができます。自覚的になる事で、描写していく中で生まれる色や形に対する1つひとつの判断もしやすくなります。
皆さん、第1回目でそこがきちんと押さえられていたので、今回の第2回目では描写に集中できました。描いている途中でも、切りの良いところで絵を離してみるなど、考える時間を取ると新たな気づきが得られる場合が多いです。描く時間と共に、自分の絵について考える時間も取って頂くと、より良い作品に繋がると思います。
また、3月より募集開始になります次年度の色鉛筆クラスのご案内をします。
まず、次年度からはクラスを「初級コース」と「上級コース」の2つに分けたいと思います。
初級コースでは、今年度の内容をベースに、色の重ね方についてより丁寧に学んでいく課題を設定しています。
上級コースでは、色鉛筆でのより幅広い表現方法を学びます。ぼかしの技法やテレピンを使った描写方法など、具体的な技術についても踏み込んで学んでいきます。
受講を希望される方がいらっしゃいましたら、ご自身の画力に合わせてコースを選択して頂ければと思います。どちらにしたら良いか迷うという方は、アトリエで講師にご相談下さい。また、受講途中でのコース変更も可能です。「身近な画材でこんなふうに描けるのか」という体験を、是非して頂きたいなと思います。
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☆春の生徒募集
【対 象】アトリエ5おとな美術コースの生徒さん・OBOG
【定 員】8名/開講1ヶ月前から先着順の受付・通年受講の方優先
【日 時】原則第4土曜日 1レッスン3時間 13:30〜16:30(休憩15分)
【受講料】1回 2,700円(予約時)当日のキャンセルはご遠慮下さい。
通年 2,700円×12回=32,400円→割引 30,000円(4月初回)
【ご予約】在籍生徒さんは通常クラスでお受けしています。
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