ブログ

ブログ

北風ピープー!-4

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス 制作 2012年2月
◎制作のねらい
・「寒さ」や「冷たさ」をイメージし青系の絵の具で寒色の色作りをする。
・毛糸の線の動きや重なりを中心に構成を考え版作りをする。
・版画ならではの作品が合わさった時の驚きと感動を味わう。
◎感想/講師:中家総子
今年の冬は世界中が大寒波で記録的な寒さになり、日本でも各地で大雪に見舞われました。ついこの前も積もるほど降り、凍えるような寒さでしたね。子供達も存分に雪遊びを楽しみ冬を満喫した事と思います。例年と違う特別な冬をテーマに、2月は版画を制作しました。
土台になる紙は「寒色の研究」と題して、青系の絵の具で寒さや冷たさをイメージして色作りをしました。版は毛糸の線を北風に見立てて貼り、周りを雪にや氷に見立てたエアパッキン・ダンボール・麻布等で飾りました。無地の紙に刷るのと違い、絵の具の濃淡とインクの重なりで画面に意外な奥行きが生まれ、予想外の美しさに出会うことがでます。
この版画を考案された悦子先生は、ジャクソン・ポロックの表現からヒントを得たそうです。ポロックは絵の具を直接キャンバスにたらす独自の技法を確立した抽象表現の画家です。現在、竹橋の国立近代美術館で「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」が行われています。日本で始めての大規模な展示ということで、私も本物を観るのは初めてでした。無秩序のように思える絵の具の重なりが なんとも言えない緊張感で画面の中に混在し一つの作品になっていて、ものすごいエネルギーを感じました。色の重なりだけなのにずっと眺めて味わえる、言葉では説明できない迫力がありました。
今回、摺り上がった作品を観た子供達から歓声が上がっていました。線の重なりの意外な美しさに驚き感動しポッロクと同じ体験ができたのではないでしょうか?今年の冬の寒さと版画の表現が上手くマッチして素敵な作品が出来ました!今週返却ですので子供達の作品の線の面白さを味って下さい。そしてポロック展にも是非足を運んでみて下さい!
ページトップへ
ページトップへ
Copyright © Atelier 5