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本田/小学生:春の生き物

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:辻悦子
小学生クラス  2013年4月
◎ 感想/講師:本田雄揮(月・水曜日クラス)
◎作品のねらい
  ・『春』というキーワードから抽象的な色や形を作り、そこから空想を広げ生き物を表現する。
  ・基本的な道具の正しい使い方を知り、表現を工夫する。
  ・様々な道具を使ったテクスチャー作りを楽しむ。
4月となりアトリエ5の新しい1年がスタートしました。今年度は作品展も開催されるので講師陣も気合い十分です。皆さんどうぞよろしくお願いいたします!
新年度一発目は、春の空想画『春の生き物』。
シンプルなテーマですが、だからこそ子ども達のイマジネーションが広がります。
まずは、まぜ色を駆使した『春色紙』に、はさみで不思議な形を切っていきます。
その形に反応していきながら、ブロック、爪楊枝、ヘラ、バレンなど、様々な道具を使い生き物の『手触り』を作っていきます。
ザラザラ、フワフワ、モコモコ、そしてもっちり(小2の男の子が自分のほっぺたを触った時の印象です。ステキ。)などを、紙を削ったり穴を開けたりして表現します。
画鋲でプチプチ夢中で穴を開けていた男の子が、目をキラキラさせながら叫びました。
『ぼく、これ、気に入る!!』
…気に入ったではなく?まさに『今』の感動を率直に伝えてくれました。心震えるセリフです。
最後に生き物を台紙に貼り、余った『春色紙』をクラス全員で交換していきながら周りをより楽しく仕上げて完成。
表現に偏りがでないのはさすが。まぜ色が美しく、貼っていない部分の想像も広がっていくステキな作品となりました。
スタートに相応しいとても楽しい制作となりました。
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◎小学生クラス  :『道具の正しい使い方』
今回の制作は特に、はさみとのりの正しい使い方を詳しくおさらいしました。
みなさん、はさみとのりの正しい使い方、ご存知ですか?
道具の正しい使い方は知っているようで知らない、できるようでできないものです。それは子どもも大人も同じです。
ではなぜ正しい使い方をしなければいけないのか?
正しい使い方をすれば、まず姿勢が美しくなります。気持ちがまっすぐになります。制作に余裕が生まれ、表現の幅が格段に広がります。
はさみを動かさず、紙をこまめに回して切った子ども達は、以前よりとてもかっこよい形が出来上がりました。
のりをつけすぎずしっかりと薄く伸ばし、ぎゅっと上から押した子ども達は、以前よりも台紙も汚さずバランスも美しい貼り方で完成できました。
正しい使い方に、難しくできないことは、何一つありません。実はとても簡単なことで、表現は飛躍的に豊かになるものなのです。
一方、現代はスティックのりや安全で手軽な紙を切る道具など、ニーズに合わせたサービスが施されたものが使用されることがほとんどです。
『そっちの方が便利じゃーん。私そっち使うから別に正しい使い方、知らなくてもよいわ。』と思うのは当たり前です。
しかし、本来はさみは危ないものです。のりはべたつくものです。だから正しい使い方が必要だったのです。
便利で安全な道具は、使い勝手がよい一方、本来の性質から使用者を遠ざけ、テキトーな使い方を許してしまう傾向があります。
いくら便利でも、テキトーな使い方でよい表現ができるはずもありません。最初からそれでは、ひとつひとつの作業が軽視され、表現は委縮する一方でしょう。
『便利だと思ったらなんかうまく切れない、くっつかない。つまんない、やーめた。』なんてことになりかねません。
道具使用方法の簡略化は、表現の広がりを危ぶむものになりかねないのです。
『自ら工夫する心を育てる第一歩は、道具の正しい使い方から』
いくら便利で安全な道具があっても、アトリエ5では、はさみは切れるもの、のりはべたつくものという大前提を忘れず指導しています。
指につけて使用するのりをマスターしたアトリエの子ども達は、スティックのりでも出し過ぎてベタベタになることはおそらくないでしょう。
はさみでけがをすることも、うまく切れなーい、先生やってーということもおそらくないでしょう。
大人になって重要書類をのりで台無しにすることも、かっこ悪い紙の切り方で同僚に幻滅されることもないでしょう。
もし、はさみやのりの使い方に自信のない大人の方は、是非お子さんに聞いてみてください。
きっとちょっと驚くくらい美しい切り方、貼り方をしてくれるはずですから。
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*facebook[アトリエ5]に生徒作品を追加しました。→
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