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感覚を繋げて

カテゴリ:小学生クラス

  • 作成:本田 雄揮

 

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感じた音を絵画で表現する「聴想画」。今年は各クラスで様々な試みを行いました。

言葉と絵の具のリズム。

自作した筆による新しい線の動き。

織るように色を重ねて作る和の構成。

音をきっかけに膨らんだイメージを、いつもとは異なる方法を用い、見事な作品に仕上げました。

 

聴想画の魅力は、目には見えない音を、色や形に置き換えることによって、音楽と絵画の新たな関係が結ばれることです。

音は聴覚、絵は視覚で捉えるものなので一見別物のようですが、音を聴いた時、人間が感じているのは、実はその音から派生した色や風景、または匂いなどの別の感覚なのです。

その逆もまた然り。優れた絵画を前にして感じるのは、表面的な技術の奥にあるそれぞれのメロディーです。

音楽を聴いて選んだ色や組んだ構成は、例え本人が「なんとなく」と感じていても「必然性」を持ってじっくり見出されたものです。目には見えない、しかし確実に感じているものを見つめているからこそ、絵として浮かび上がってくるものは自分に忠実な「抽象」なのです。

そうして完成された絵からは、また新たな音楽が生まれます。

「先生、この絵ちょっとうるさいね。もう少し静かにするよ。」

感覚と感覚を繋げ、そこに温かい手触りを感じさせることができた聴想画。

春の絵画制作の締めとして相応しいものとなりました。

 

 

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