幼児 絵画/みんなのて
カテゴリ:幼児クラス
- 作成:山田 稔子
冬は、凧揚げ等昔からの伝承遊びをする機会も多いのではないでしょうか。アトリエでも新年にはコマやけん玉・羽子板などを教室に飾り、幼児クラスの子どもたちにも少し体験してもらいました。美しく素朴な玩具やその遊びには、体や手先の使い方を育てる知恵が詰まっています。
シンプルな伝承遊びのひとつ、あやとりを紹介してみるとみんなあまり馴染みはないようでしたが、紐1本から様々な形ができることに興味津々。1人でできるものや、2人あやとりなどがありますが、じゃあ全員でもできるかなと、長〜い紐を用意して、みんなで輪になって挑戦。デタラメにあちらこちらの紐を取り合い、山になったり川になったりタワーに見えたり。絡まってはほぐれてぐちゃぐちゃになったけど、マスクの下で笑い合う。「正しい」あやとりではありませんでしたが、輪になって遊ぶっていいな、と思えたひとときでした。
さて、そんなふうに今のクラスのみんなで過ごせる時間もあと少し。導入にあやとりで遊んだ「みんなのて」をテーマに制作を行いました。小さくても大きく広げたてのひらの形が集まると画面も賑やかに。クレパスでグルグルとあやとりの紐も絡ませて、背景を彩りました。絵の具を混ぜて自分だけの色を作り、筆の運びは自ずと、一つひとつの手を守るように丁寧に。遊びの時とは一変、真剣な眼差しで色の現れに没頭する子どもたちでした。
寒い冬もあと僅か。もうどこからか花の香りも漂い、木々の新芽も膨らんできています。ゆったりペースな幼児クラスですが、お友達との関わりがあってこそ伸びやかに表現しあえるレッスンです。遊んだり、感じたり、表したりする手。次の季節にはお別れになってしまうけれど、今ここに小さな手たちが集まって過ごしたひととき、それぞれの作品に込められています。
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