帽子をかぶった渋谷先生
カテゴリ:幼児クラス
- 作成:辻悦子
幼児クラス 制作:2011年9月
◎制作のねらい
・帽子というモチーフに挑戦し、画用紙に人物を描く
・顔を描き始める位置や大きさを考えて描く
・クレパスの重ね塗りから生まれる新しい色との出会いを楽しむ
・好きなモチーフを選び、空間を表現する
・大きな画用紙に描くことで、鉛筆の線に自信をつける
◎感想/講師:渋谷葉子
夏休みに普段できない沢山の経験をした子供達、少しの間にグンと心身共に成長したことを感じます。そして、それは鉛筆の線にも しっかりと表れているから驚きです!
1回目はスケッチブックに描きました。4月に描いたものと比べると画面を大きく使えるようになり、線にも力強さを感じます。2回目は画用紙に挑みます。また、今回は少し難度を上げ、帽子というモチーフに挑戦しました!
描く前にまずはお手本。画用紙に大きく顔を描いて…「あれ、からだ描けるかなぁ?」今度は小さく描いて…「あれ、いっぱい余っちゃった。先生ダメ子さん」失敗を見せることで、子供達は描く大きさをイメージします。そして、自分の頭と肩を触ってみて、顔 よりも体の方が大きいことを感じとったら画用紙に描き始めます。もちろん、みんなが画面いっぱいにバランス良く描ける訳ではありまん。そういう時はムリに大きく描き直すのではなく、おまけのモチーフで空間の画面を構成します。
次にクレパスで色塗りです。コスチュームを選ぶ時のポイントは色。クレパスそのままの色ではなく、何色か混ぜないとできない色 のものを選んでいます。最近は色混ぜにちょっと自信がついてきたので、少しややこしい色の方が子供達のやる気をかき立てます。アトリエ5では不用となった印刷用紙を「試し紙」と呼んでいて、クレパスの色混ぜ実験に使います。混ぜては比べ、より近い色が作れた時の子供達の目はキラキラ輝いています!
仕上げは絵の具です。「お洋服の色に似合う色を作って塗りましょう」筆はクレパスと違ってグイグイと画面に入っていけるので、子供達は絵の具が大好きです。クレパス同様、一色だけでなく幾つか混ぜて色を作ります。そして、作った色が発色良く塗れるよう に一人一人手を持ってバケツから水を運びます。いい色になるか、ならないかは水の分量が決めてです。水の分量をつかめるまでは根気よく何回も手を持って指導しています。
塗り終わったら、立って絵の全体を見渡して完成を決めます。春の観察画よりも更にいい色が作れるようになりました! ぜひ飾って、ご家族のみなさまでご鑑賞ください。