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高学年 油絵 絵画/春の制作合評会『ふたつの言葉』
[小学生高学年] 2019.07.29
高学年 油絵 絵画/春の制作合評会『ふたつの言葉』
地を叩く雨粒の響きが、蒼穹へ広がる蝉の音へと移ろい、耳からも夏の訪れを感じるこの頃。今月初め、ついに完成に至った高学年クラス春の制作『春の休日』の合評会を行いました。お越し下さった保護者、小学生クラスの皆様、誠にありがとうございました。お陰様で大変有意義な時間となりました。   発表は一人ずつ、作品を前に予め準備した原稿を基に行いました。皆が注目し緊張感漂い、うまく言葉が出てこないのも頷ける雰囲気の中、全員が最後までしっかりとやり遂げることができたことを、私は大変嬉しく思います。皆の前で、自分の言葉で作品について話すと、その作品に対する愛情が深まります。そして次はもっと良い作品を描こうという思いに繋がります。また、仲間が発表している言葉を聞くと、その作品の良いところが見えてきます。そして次は自分もさらに良い作品を描こうという思いに繋がります。自分の作品と仲間の作品、両方を語る言葉が、自転車の車輪のように二つ合わさり、あなた達を先へ先へと運んでくれるのです。合評会にはそのような意味があるのです。 秋からの制作も、今回の合評会を自信に変え、更に先へ先へと進んで行きましょう。
小学生高学年 油絵 絵画/広がりと重なり
[小学生高学年] 2019.06.24
小学生高学年 油絵 絵画/広がりと重なり
新緑の葉を打つ雨の音に耳を傾け、来る夏へと思いを馳せる季節。高学年油絵クラス春の制作『春の休日』もいよいよ佳境を迎えました。今年度は木曜、金曜クラス共に定員越え、レッスンは常に熱気に溢れています。小学生クラスから移動した生徒も多く、新たな技法、画材に始めは翻弄されつつも、4月、5月、そして6月と日を追うにつれ自ら要領を得、培った集中力で毎回確かな成長を遂げています。今回は自分の『休日』に着目し、こちらが準備したバナナと組み合わせるモチーフを考え持参しました。普段の自分、アトリエでは見せない別の一面をそこに加え、作品に対する思いを深めていきます。集めたモチーフ同士の組み合わせ方も工夫し、高学年クラスでは水彩絵の具を、油絵クラスでは油絵の具を何度も重ね、重ね、また重ね、そして増す美しさと共に、期待と少しの困惑の色を帯びていた目が、達成の輝きへと変貌してきました。持参したモチーフから読み取れる皆の日常。そこに自らの世界を広げていっている意志を感じ、また重なりを作り上げる筆の動きに今まで積み重ねてきた経験を思います。広がりと重なりをもって臨んだ春の制作、是非皆様にご覧頂きたいです。   ============================ ■高学年油絵合評会…7月11・12日(木・金)16:30~17:30(約1時間) 今回制作した作品を、一人ずつ発表します。小学生クラスの生徒も見学自由です(要予約)。年2回の貴重な機会です。保護者の方、小学生クラス「鉛筆デッサン②」に取組んでいる生徒は是非ご参加下さい。    
小学生高学年 油絵/秋の合評会~アトリエより愛をこめて~
[小学生高学年] 2018.12.24
小学生高学年 油絵/秋の合評会~アトリエより愛をこめて~
冷たく澄んだ濃紺の夜をやさしく照らす雲間の月を見上げると、どこからか鈴の音が聞こえてきそうです。メリークリスマス。2018年も終わりを迎えようとしています。高学年油絵クラスでは先日、秋の制作合評会が行われました。お越しいただいた保護者、小学生クラスの皆様、誠にありがとうございました。充実した今回の制作を、作品を前にそれぞれの生徒がそれぞれの思いをとても立派に発表し、ひとつの形として成すことができました。自作を丁寧に選んだ言葉で紡ぎ、それに対して仲間として鋭い視点で感想を送り、共有する「描く」ことへの喜びと自信を繋げ合う姿は筆舌に尽くし難く、講師として一足早いクリスマスプレゼントを貰ったようでした。   今回の発表を聞いて私が感じたことのひとつに「作品への愛の深まり」というものがありました。言い換えると作品との関係性が上手くなったということ。ただひたすら夢中に筆を振るうだけでなく、時には冷静に見つめ、情けをかけずに問題点を探り、それを正す方法をまた作品から読み取り、次の一手を模索する。作品の事を考える時間が増える。モチーフである自分の姿や靴が、より理想に近づくことを希求し、その都度作品との適切な距離を測り、甘さを捨て色や形に還元していく。自作に対して厳しい視点が増えたこと。私はそこに真なる優しさと止めどない愛を感じました。 「この作品には、より良いものになって欲しい」 漲る熱意を基に研鑽を積み、思いを形に。本当に素晴らしい制作でした。   一方、今年最後のレッスンはお楽しみ会。最早普段あまり感じることのない小学生らしさを発揮し、弾ける笑い声で盛り上がりました。まさか紙コップや梱包材があんな姿になるなんて。一年の締めくくりに相応しい楽しい時間でした。   お越し下さった、また日頃よりご支援下さっている保護者の皆様、改めて感謝御礼申し上げます。春の合評会では普段ご自宅では見せないアトリエでの子供達の姿に驚く声を多く頂きましたが、今回はその逆、アトリエからご自宅へ帰ってきた際の、時には喜び、時には悩む姿をたくさんお話頂き、講師一同、子供達の制作への思いの強さと成長に感動致しました。また、ご家庭のご支援によって子供達ととてもステキな時間を過ごすことができているということに改めて姿勢を正す思いでした。これからも邁進して参ります。今年も大変お世話になり誠にありがとうございました。次年も何卒よろしくお願い申し上げます。良いお年をお過ごし下さい。
小学生高学年 油絵/重なりを重ねて
[小学生高学年] 2018.12.03
小学生高学年 油絵/重なりを重ねて
明るく染まった落葉が足元を埋め、さくりと音を立てる季節。きらめき包む空気はすっかり冬の様相。木曜高学年クラス秋の制作『今の私』も、いよいよ佳境となりました。よく知っているはずの自分の顔を改めて見つめ、表現する難しさを感じながら、表面的な造形だけでなくその奥にある心情を捉えようと皆邁進してきました。レッスンは常に熱気を帯び、何も会得しない回は一度としてありませんでした。毎回の終わりに皆の作品を壁に並べ、二時間前よりも明らかに増した絵の具の輝き、絵の中で成長していくそれぞれの顔は、まさに『自画像』としての真なる意味を持ってそこにありました。とても充実した制作でした。   『男子三日会わざれば括目して見よ』。もちろん男子に限ったことではありません。成長著しい高学年において、自画像は、当然のごとく変貌していく中の一瞬を捉えんとする試み。一週間前とは違う自分であることを感じ取り、油絵の具を重ねそれを『経験』として蓄積させていく。一瞬を重ねていく。そうしているうちに絵の中にもう一人の自分が作り上げられますが、鏡を通して観察し、似させていったものは、目鼻立ちではなく『存在』としての自分。日々変化していく自分。 今回それらを表現する際に、皆で油絵を用いることができたこと、大変喜ばしいことでした。初めて油絵に挑戦する生徒が半数以上でしたが、満足いくまで絵の具を重ね、筆致がそのまま残り、時には大胆に修正できる油絵の具の特性を理解するまでの早さは皆さすがでした。 あなた達が日々の生活で経験した全ての事柄と同様、キャンバスに乗せ、これは違うと布で拭き取った絵の具でさえ、一切無駄なものはなく、その全てに意味があるのです。絵の具の重なりは日々の重なり。日々の重なりは成長の重なり。完成した皆の成長が一堂に会するまで、あと少しです。   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高学年油絵クラス秋の制作合評会 12月13日(木) 16:30~ 『今の私~自画像~』 12月14日(金) 16:30~ 『今の私~私の靴~』 木、金曜クラスそれぞれで行います。 保護者の方、来年度高学年油絵クラス希望の小学生クラス、デッサン修了又は修了見込み生徒の皆様も是非お越し下さい。 参観希望の方は事前に講師までお申し出下さい。  
小学生高学年 油絵/育ち盛りの君達へ
[小学生高学年] 2018.10.22
小学生高学年 油絵/育ち盛りの君達へ
肌を抜ける空気が透明度を増し、澄んだ青空へと心誘われる季節。金曜高学年クラス『私の靴』の制作も中盤戦となりました。それぞれが自分の分身ともいえる履き慣れた、または思い入れのある靴を、自身の『今』を見つめながら描いていきます。丁寧に考えられた構図の下、スケッチを繰り返し、キャンバスへと写し、光と陰影を意識しつつ下塗りを行い、いよいよ描きこみまで進んできました。その全ての工程に経験者らしい、充実した深いこだわりを感じることができ、一枚の作品制作からどれほど多くを吸収していることかとただ目を見張るばかりです。特に黄土系の色を明暗で五段階に分け、鉛筆デッサンのように陰影で描き進めていく下塗りでは、光量やその向き、靴の細かな変化や模様に反応し、色数を自在に増やしながら筆を走らせ、その姿は前回の制作時よりも何倍も逞しく、心強さを感じます。それはきっと、単に技術の成長のみが顕された訳ではなく、自作に向けイメージを生み出しそれを投影しようとする力の成長。内に秘めた、油絵への情熱が膨らんだ証。一歩ずつ着実に描いてきたからこそできる技。皆成長期でぐんぐんと背が伸び、視点が高くなると共に、心の視野も広がりを見せてくれています。 以前よりも少し遠くに、しかしより鮮明に見えるようになった自分の足元を支える靴。後半戦、どのように描き、どのような完成を迎えるのでしょうか。あと少し、頑張りましょう。
小学生高学年 工作/人生のメリーゴーランド
[小学生高学年] 2018.08.27
小学生高学年 工作/人生のメリーゴーランド
残暑厳しい折、夏休みも終わりを迎え、またそれぞれの日常が始まろうとしています。合評会や美術鑑賞会など、盛りだくさんだった高学年油絵クラスの夏。イベントの合間を縫って、特別制作である工作『私のオルゴール』も進めていました。短い制作時間でしたが、こだわりを持ち続け、イメージしたことを形にする粘り強さは春よりも増し、見事な作品へとなりました。 今回のテーマとなるオルゴールのメロディーは『人生のメリーゴーランド』。ジブリの映画で使用されていた名曲です。曲から想起された色や形を、粘土や特注のガラス石、ポスターカラーを用いて仕上げていきます。オルゴールを包むドーム部分やその上に飾られるオブジェ、たくさんの種類や色の中から選んだガラス石、丁寧につけられていくポスターカラーは、作者毎に様々。普段使用しない道具を使って、立体だからできること、今だからできることが存分に発揮されていました。手を動かしながら考え、こちらの予想の一歩も二歩も先を見据えて突き進む姿は、本当に、ものをつくることに対しての実力が備わっているのだと嬉しくなるばかりでした。 これから少しずつ大人へとなっていくあなた達へ、何かに挫けそうになったり、疲れてしまったりした時は、いつでもこのオルゴールを回して下さい。静かに響くメロディーと共に、この夏、この教室で仲間達と過ごした時間を思い出し、再び歩き出す為の力として下さい。ずっと大切にして下さいね。
小学生高学年 中高生 鑑賞/夏の美術鑑賞会
[小学生高学年] 2018.08.17
小学生高学年 中高生 鑑賞/夏の美術鑑賞会
夏期休暇の直前である先週の金曜日、高学年・油絵・中高生クラス合同による毎年恒例『夏の美術鑑賞会』を行いました。今年は横浜美術館で開催されている『モネ それからの100年』を鑑賞、OG、保護者の方も含め20名以上の参加となり、当日は台風も心配されましたが、幸いお天気にも恵まれ、夏らしい日差しと共に充実したイベントとなりました。皆様ご参加ありがとうございました。 美術館到着後、学芸員さんによるレクチャーを受け、印象派の代表であるモネの作品と、それらが後世に与えた影響などを解説して頂き、興味がグッと深まったところでいざ鑑賞。大盛況で混雑する中、一枚一枚の作品毎に自分の感想をメモに取る子、友達と意見を交わしながら楽しく進む子、初めて目にする技法、表現に食いつく子など、時間はいくらあっても足りない程。保護者の中にも「しっかり見ます」と音声ガイドを借りて絵画の世界に浸る方も。なんとなく、流しつつの鑑賞を行わないのは、自分の制作に、真剣に取り組んでいる証拠。ここにあるのは全く別の世界のものではなく、繋がっているという感覚、日々の制作の延長線上に、目の前に飾られている作品があるという確信、仲間であるという意識。それらがそれぞれの鑑賞をいかに豊かで実のあるものにしてくれているのでしょうか。きっと、ここでの発見が秋の制作に活かされ、花開いてくれることでしょう。 軽い昼食を頂き美術館を後にし、教室に戻ってきたらお楽しみのかき氷会。クラス、学年を超え、皆ワイワイガリガリかき氷を作っていきました。こんなところでもこだわりを忘れず、それぞれがなんだかやたらと美味しそうなトッピングで仕上げたかき氷で涼を感じる中、普段の制作では見せない、解れた表情で仲を深めていく生徒達。この親睦も、彼らの成長の一助となることは、もう言うまでもありません。クラスが違っても仲間がいる、それはとても心強く、とても嬉しいことです。   夏の開放の中で見つけた『仲間』が、これからのあなた達の制作をきっと力づけてくれることでしょう。   横浜美術館『モネ それからの100年』 https://yokohama.art.museum/
小学生高学年 絵画 油絵/春の合評会
[小学生高学年] 2018.07.18
小学生高学年 絵画 油絵/春の合評会
期待に満ちた春から早3ヶ月。夏本番を迎えた先日、満を持して行われた高学年油絵クラス合評会。暑い中見学にお越し下さった保護者、小学生クラスの皆様、誠にありがとうございました。お陰様で大変素晴らしい会とすることができたこと、心より感謝申し上げます。 試行錯誤、紆余曲折を経て完成に至った春の制作。完成作品と同様にそれぞれの発表も熱意に溢れ、実に見事なものとなりました。一人ずつの発表を聞いていると、どれだけお互い影響し高め合っているのか、どんなにか共に制作する仲間がいることが支えとなっているのか、講師として理解しているつもりでも、改めて驚くばかりでした。 「アボカドの色づくりに迷っていたら、隣の友達がいい色をつくっていたので参考にさせてもらった」 「油絵の制作を見て、光の方向と影のつけ方を学んだ」 「6年生のシャクナゲの描写がすごいと思い、あんな風に描けるようになりたいと思った」 また、それぞれの作品に感想を述べあう中でも、普段物言わず自作にのめり込んで制作する子が、講師顔負けの、とても重要な絵の中の工夫を見つけ、しっかりと伝える姿も多く見られました。 「ビンの細かいラベル、大変そうだけどしっかり描いていてよいと思う」 「ガラスの透明感、自分で描いた時難しかったけど、〇〇さんのはとてもうまく表現できている」 「背景の色がとてもきれいで、タイトル通り夜の感じが出ている」 「花びらの表現、配置が絵の雰囲気にあっている」 同じ空間で、同じものを描いてきたからこそ、自信と優しさを持って友達の作品に思いを伝え、受け取った方はそれをさらに感謝から自信へとしていく。美しいサイクルを自らで認め合いつくりあげたこと。木、金曜ともに自慢のクラスです。この仲間に誇りと感謝をもって、次の制作へとまた、一歩ずつ進んで行きましょう。   お越し下さった、また日頃よりご支援下さっている保護者の皆様、改めて感謝御礼申し上げます。発表時に一言頂戴した際、作品の賛辞と同時に、家では見せない子供達の表情、姿に驚く声も多く頂きました。アトリエ5において、彼らは自らの力で多くを考え、その中から最良を選択し、こだわりを捨てずにやり切ることができる自慢の生徒達です。作品を鑑賞する目、取り組む姿、考える力においては、すでに独り立ちし始めています。とても立派です。今回の作品、是非お家に飾って頂き、それをきっかけにたくさん絵の話をしていただければと思います。今後も彼らの成長を喜びとし、邁進して参ります。何卒よろしくお願い申し上げます。  
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