中高生 油絵/布の動き
カテゴリ:中高生クラス
- 作成:本田 雄揮
止めどなく流れる汗を拭い、ふっと見上げた蒼天が不意に心を奪って、蝉の声もどこか遠のいていったような気がしました。
今年の夏は猛暑日が続きますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
中高生クラスでは夏休みに入った生徒達が、宿題や部活などに追われながらも、相変わらず元気に通っています。今年度から進級した1年生も、この4ヶ月で中学生らしい表情になってきましたね。
先日は春の制作『布の動き』の合評会を終え、クラスの仲間と共に成長を認め合い、自らの強みやこれからの方向性などを確認することができました。
どの曜日も良い合評会でした。
昨年に引き続き大所帯の中高生クラスですが、人数が多い分、生徒達の多彩な様子が伺えます。
先週と今週で異なる表情をしたり突然背が伸びたりと、皆がそれぞれ行ったり来たり、ゆらゆら変化すること著しい中学生、諸々柔軟で不安定、思春期、青春。
そんな中、(今回の合評会でも述べましたが)私が思ったことは、絵画制作において、今現在それぞれ自身が『できること』に対して自覚的になって欲しいということです。
自分の長所、強み、得意分野は何か、に対して考えを深めることで、中高生クラスとしての制作基盤ができ、新たな挑戦へ手を伸ばす余裕が生まれます。その挑戦の中から『こんな絵が描きたい』という目標が見えてくるのです。
もちろん、『できること』は現時点のもので、いつでも変わっていって良いです。固執すると挑戦もできなくなりますので、中学生自身のように、可変的、(時には自ら壊すもの)と捉えていただきたいです。
自分がどうして立てているのか、まずは足元の地面を観察し、次に視線をあげ、そうして目指すべきものを探し、空を見上げる。
その繰り返しが、中高生の自己形成時期の一助となれば大変喜ばしいことです。