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鉛筆の”線の集合体”

カテゴリ:中高生クラス

  • 作成:辻悦子

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作者の感想/中高生クラス アシスタント:中村朝咲(武蔵野美術大学)

 私は小学1年生のとき、母の紹介でアトリエ5に通いはじめました。

 アトリエ5は、子供の頃の私にとって唯一自分の世界を存分に広げることのできる場所でした。ただ絵を描くことを教える、教えられるの関係ではなく、一緒になってその時その時の作品について考え、感じていく。自分の好きなこと、自分だけのこだわり、そういうことにとことん付き合ってくれるのがアトリエ5というところです。
 
 今回のたまねぎの鉛筆デッサンは、鉛筆の”線の集合体”によってモチーフを描くということを意識して描きました。これは色鉛筆の技法から影響をうけて思いつきました。鉛筆デッサンなのだから線で描
くのは当たり前だと思われるかもしれませんが、たまねぎを描くことだけに夢中だった私にとってこれは大きな発見でした。

 

当時の私はこれに気づくまで、モチーフの魅力を描こうと思いつつも、どこかただ何となくそれを描いてしまっていて思うように描けていなかったのです。そんなとき、横山先生の色鉛筆の特別講座と出会い、今まで知らなかった色鉛筆の使い方を学んだことによってそれを発見し、鉛筆デッサンに活かしました。

 デッサンを学んでいくにあたって鉛筆でのデッサン力を高めていくことはもちろん大切です。しかしそれだけでなく物の捉え方、考え方は固定せず柔軟でいることも大切です。今回の私の場合は色鉛筆でした。しかしどこにヒントがひそんでいるか分かりません。皆さん、美術に限らず色々なことをたくさん経験して下さい。そうして得たものはただの線一本であっても全く違うものに変えていってくれるはずだと私は思います。

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