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親子/まどさんと絵本とわたし

カテゴリ:親子クラス

  • 作成:辻悦子

講師 / 渋谷葉子

2010年5月にアトリエ5にて親子クラスを開講し、2018年3月に新城NAYA「みどりなくらし」に場所を移しての足かけ12年。この2月でクラスを閉講致しました。長くもあり、過ぎてしまうと短くもあり、思い返すと様々な事が蘇ってきます。

クラスを開講するにあたり、どのようなコンセプトを持って進めていくか模索する中で、私の背中を大きく押してくれた出会いがありました。まどみちおさん100歳の展覧会でした。
詩人として知られるまどさんが、50代の頃に絵を描き始めたということに驚きでした。クレヨンやボールペン等、身近な画材から成る作品は宇宙を思わせるような広さを感じられ、いつまでも作品の前から離れられなかった感動を今でも覚えています。
50代といえば今の私と同じ。ここで出会ったのも何かの縁と改めて詩集を読み直しました。そして、まどさんの子どもに対する愛情の深さを感じ取りました。これをカリキュラムに落としたいと出来たのが「ぞうさんの帽子」です。「ぞうのひめちゃん」の絵本、帽子作り、「ぞうさん」の歌を歌う。このコンセプトを伝えるのは簡単なようでなかなか難しいですが、「ぞうさん」の歌の母と子のテーマは永遠です。ずっと歌い継がれていって欲しいですね。

これを機に、絵本を導入に造形遊びに展開するスタイルが確立しました。私は子育ての頃、子どもにあまり絵本を読んだあげられませんでした。それが、ひょんな事から小学校の図書ボランティアを始め、その後どっぷりと絵本にハマり、今は大人の絵本の会に顔を出しています。そこで得たことは、読む側から読んでもらう側になった時の心地良さ。立場が変わるとこんなにも感じ方が違うという事を知りました。絵本は子どものためだけでなく、大人のためでもあるという事を。お母様方にもこの心地良さを伝えたかったのですが、感じて頂けたでしょうか?

私はまだ保育の現場におりますが、学校を卒業して入った頃と比べると、子ども達の生活や社会の環境は大きく様変わりしています。「子どもらしく伸び伸びと」とは? そして日々疑問に感じる中でのこのコロナ禍、更に厳しさを増し困惑しています。
でも、どんなに世の中が変わっても、本来持っている子どもの本質や子を思う母親の気持ちは変わらないということ。そして本当にいいものは、世代が変わっても必ず伝わるということ。それを確認できた充実した12年間でした。

最後に、私にこのような場を与えて下さったアトリエ5の辻先生、みどりなくらしの堀様、本江様、そして出会った沢山の子ども達とお母様方。一生の宝物となる素敵な時間を過ごさせて頂きました。この場をお借りして感謝とお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

渋谷葉子

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↓ 親子クラスの過去の活動記録をご覧頂けます

https://atelier-5.com/blog/kodomo/oyako

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