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【報告】海外レジデンス「ラトビア」
[中高生クラス] 2018.08.23
【報告】海外レジデンス「ラトビア」
中高生クラス講師(金曜日):吉田一民 今年の夏に1ヶ月ほどラトビアの方に行っていました。目的は向こうで3週間ほど滞在して絵画制作をして来るというものです。滞在制作は主にヨーロッパやアメリカではメジャーになっているもので、今回のような現地で制作することをアーティストインレジデンスと言います。プログラム期間は年単位から数ヶ月と季節を問わず色々あるのが特徴です。 私が今回のレジデンスに参加する目的は、海外で制作し発表するという機会を作ってみたかったということと、体力のあるうちに行っておきたいと考えたからです。実際に、制作が始まると非常に忙しく朝から晩までほぼスタジオにこもることになり、毎日クタクタになって寝るといった感じでした。ワークショップや助成金をもらっての制作など充実している所もありましたが、語学や現地の事前調査など、自分に足りない所も実感することの方が多く反省も多いレジデンスもあったと思います。今後も機会を見つけて参加出来ればと考えています。 最後に、レジデンス期間はアトリエ5の授業に出ることが出来ずご迷惑をおかけしました。また、フォローして頂いたスタッフの方々に感謝をしたいと思います。
中高生 油絵/継続と挑戦と分岐点
[中高生クラス] 2018.08.11
中高生 油絵/継続と挑戦と分岐点
高学年油絵クラスから約1ヶ月後、中高生クラスでも木、金曜合同で春の制作合評会を行いました。お越し下さった保護者、高学年クラスの生徒、OGの皆様、お忙しい中誠にありがとうございました。 大きくなったキャンバス、今まで知らなかった下地や陰影への理解、描いたことのないモチーフ。戸惑い、悩みながら4ヶ月の制作を『継続』と『挑戦』をもって乗り切ってくれた皆さんの発表、一人ずつの言葉が完成作品に一層の魅力を与えていました。油絵具の限りない可能性へと踏み出し、それが自己を見つめ、世界を広げ始めた中学生、高校生である皆さんの内面と調和され、『自立した表現への始まり』となった、そんなことを感じます。 今まで仲間と同じ道を歩んできたその中で、自分だけが感じた美しさ、変化する環境、新たな目標により、自然と異なる道を見つけ、それぞれが枝分かれしていく。分岐点を知る。見つけた道の到達が何なのか、現時点で明確ではないとしても、先ず以って道かどうかも分からないとしても、今は自分が僅かでも信じた可能性、表現を追い求め、一歩二歩と、自信を持って進んでいくこと。ずっと制作を続けてきた中で、分岐点を知り、道なき道に一歩、踏み込んだこと自体に価値があることを理解すること。本をただせば同じ道を歩んだ仲間が、同様に自分の見つけた場所を踏み進んでいること。それらを胸に、また新たな制作へと向かって欲しいです。皆さんの『継続による挑戦』、大変嬉しく思います。
おとな/初級基礎デッサン合評会
[おとな美術] 2018.07.27
おとな/初級基礎デッサン合評会
7月21日土曜日に、おとなクラス初級者基礎デッサンの合評会を行いました。 今年度よりおとなクラスのクラス数を増設した事もあり、新しくご入会された方が増えましたので、曜日を超えてお集まり頂き、皆さんの作品を見ながらの講評と生徒さん同士の自己紹介を行いました。   アトリエ5では、新規ご入会の方にはまず基礎を身に付ける意味で、鉛筆デッサンから始めて頂いています。 線の練習、紙コップ、グラデーションスケール、ガラスのコップなど、それぞれの課題をクリアしていく事で、だんだんと生徒さんがステップアップしていけるようにカリキュラムを組んでいます。 今回の合評会では、課題ごとに全員の作品を並べ生徒さんにもコメントをもらいつつ、講師がモチーフごとの特徴や課題の狙いを解説しました。   作品を並べてみて改めて感じましたが、同じモチーフを同じ画材で描いていても、本当に作者によって違いが出るのだなと思いました。 筆圧や線の引き方、使っている鉛筆の種類など人それぞれ違います。どの描き方が正解という事はないので、モチーフごとに自分の感じた事を最大限表現できるよう、色々な描き方に挑戦してみて欲しいです。   また生徒さんの自己紹介では、ご入会の経緯や普段のお仕事、アトリエで絵を描く時間が生活にどんな影響を与えているかなど、通常のレッスンではなかなか聞けないような話をお聞きする事ができ、我々講師陣にとっても実りある時間でした。 その方のバックボーンを聞くと、作品の傾向と重なり合う部分もあり「なるほど!」と腑に落ちる部分も多々ありました。   初級の方は、約1年間基礎デッサンの課題が続きます。基本的な物の見方や描写のテクニックを学ぶ事ももちろん重要ですが、自分がモチーフから感じ取った事を一番大切にして欲しいと思います。 自分がモチーフのどのような所に注目し、それを最大限紙の上に表すにはどうしたら良いか考えながら色々な方法を試してみて下さい。それを繰り返す事で自然と絵も変わっていき、枚数を重ねるごとに素敵な作品が出来上がっていくと思います。 これから皆さんの作品がどんな風に変化していくのか、我々講師陣も楽しみにしています!
おとな 色鉛筆/画面を壊して絵を進める
[色鉛筆画] 2018.06.15
おとな 色鉛筆/画面を壊して絵を進める
  土曜日午前おとなクラスの方の作品が完成しましたのでご紹介します。 1枚目の画像は制作過程を順番に示したもの、2枚目は完成作品になります。 この作品の作者の方はかなり色鉛筆画のキャリアがある方なのですが、今回また新たに色鉛筆画の表現が一歩深まったという風に感じました。   器の反射光や背景の色、テーブルに落ちた影などの微妙なトーンが上手く描かれていて、画面中に廻っていく柔らかい光が感じられる作品となっています。とても丁寧に対象を観察すると同時に、作者の光のイメージが絵に表れていて、とても完成度が高い作品となりました。   制作過程の画像からも分かりますが、色鉛筆画では完成の色をある程度予想しながら、そこに辿り着くまでに様々な色を重ね合わせて、目的の色を作っていきます。 基本的には描いた痕跡が積み重なっていく技法なのですが、ある一定のレベルまで達すると、積み重ねて来た画面を一度「壊す」必要が出てきます。 自分の意図しない色の重なりを途中に挟むことによって、より複雑な色味を作ることができるからです。   色鉛筆画の場合では、油絵用の溶剤「テレピン」を画面に軽く叩くように染み込ませていく事で色鉛筆の粉を溶かしたり、拭き取ったりして画面を壊していきます。 それをする事によって、手で描くだけでは表現できない偶然性を持たせることができます。 また、テレピンを使う量によってもどのくらい画面を壊すかをコントロールでき、今回の作品の場合は、ある程度色が重なって来た段階で、思い切って多めのテレピンを使った事が柔らかい光の表現に繋がったのだと思います。   一度画面を壊してさらに絵を進めていく方法は、ある程度基礎的な描写力がある事が前提となりますが、一度やってみると色々と発見があると思います。 新しい技法に挑戦するのは、不安も伴いますがそれ以上に楽しい事でもあると思いますので、是非挑戦してみて下さい!
おとな 日本画/新作構想中
[blog] 2018.05.25
おとな 日本画/新作構想中
土曜午後のおとなクラスは日本画等の表現を志向される生徒さんがお集まりです。春、これまでの制作(写真/一部)が一段落し、毎年恒例のお庭の写生会を行いました。芽吹く新緑に囲まれて花々と向き合う心地よい時間は、絵を描く喜びの原点に戻れると好評です。   昨年度は、生徒さんそれぞれの関心を深めた制作で、挑戦・実験・試行錯誤の一年でした。小倉遊亀の画集を度々開いては背景の表現について学んだり、墨と胡粉と色鉛筆での実験、また絹本での菱田春草の模写など。お互いの制作の進捗状況もシェアしつつ、ぐんと視野が広がり、学びの多い期間でした。 今年度は、これらの研究を踏まえて、年度末の作品展を念頭に置きながらの作品づくりに向かいます。画題、技法。どんな作品を描きたいか、スタート時点が肝心です。ある日のレッスン前に「いいモチーフに出会ったので、今日は教室はお休みしてスケッチに出かけてきます!」と意気込んだ様子の生徒さんからのお電話。翌週はキラキラと弾んだ表情で教室に来られました。写生や下図を何点も推敲されて来る方もいらして、教室外でも熱心な姿勢に毎度ながら感心させられています。   描く経験が重なっていくと、だんだんと個々の関心の方向性やねらいも具体的になってきています。考えているとやりたいことがフツフツ湧き出し、はやる気持ちを抑えつつ丁寧に構想を練っている最中。ああどうしよう、迷う、悩む、困った。でも楽しい!と、皆さんの着想をお聞きしているだけでこちらもワクワクしてきます。今のこのときめきが絵に昇華されますようにと、講師陣も万全の体制でサポートして参ります!     ===== お と な ク ラ ス 生 徒 募 集 ===== 〜 絵のある新しい生活を始めてみませんか? 〜 【対象】学生〜一般 初心者〜経験者 【内容】デッサン 色鉛筆 水彩 油絵 日本画 *日本画は土曜日午後のみ 【時間】平日午前クラス(火曜日・木曜日・金曜日)10:30〜12:30     平日 夜クラス(水曜日)19:00〜21:00              土曜日クラス 10:30〜12:30/13:30〜15:30/16:30〜18:30   ☆春の入会キャンペーン☆ 6月末まで延長! *体験受講料2,500円→2,000円に割引(F4スケッチブック付き) *基礎的な鉛筆デッサンから始めて頂けます。 【申込】ネット予約(24時間受付)    
中高生 油絵/若葉の挑戦
[中高生クラス] 2018.05.25
中高生 油絵/若葉の挑戦
立夏を超え、春に芽生えた生命が逞しさを増していく季節。中高生クラスでは、春の制作『楽器のある静物』も折り返しとなりました。今年度から新中学生になったメンバーを加え、それぞれが新たなスタートを切り、とても好調に進んでいます。今回のモチーフは講師陣の私物。音色だけでなく、その様相もピカピカキラキラしてとても美しく、皆初めて描くものに一層の興味を抱いてくれました。その感じたものがどのように絵に表れてくるのでしょうか。完成までここからが正念場です。 モチーフだけが新鮮な訳ではなく、自分で色を考え行う下地、大きくなったキャンバスなど、新たな試みは個々で違えど、全員が次のステップへと挑戦しています。十代らしい漲るエネルギーが、筆の動きや画面を見つめる瞳に表れ、仮に人生に季節があるのだとすれば、この年頃は正に今、この新緑の季節が相応しく、青々として日に日に逞しくなっていく若葉のような、そんな美しさに思い馳せさせてくれます。恐れずに、どんどん欲張って吸収し自分の『やりたいこと』を『できること』へと昇華させていきましょう。それを可能にする実力、そして熱意は十分に備わっているのですから。合評会が楽しみです。
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