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おとな デッサン/特別講座木炭デッサン『塊』
[デッサン油絵] 2019.06.08
おとな デッサン/特別講座木炭デッサン『塊』
梅雨入り前の先週の土曜日、本年度最初のおとなクラス特別講座『木炭デッサン』が行われました。初参加の方が多い中、普段レッスンで行っている鉛筆デッサンとの違いを感じ、『塊』としてボリュームのある表現を意識することを目標に、大変充実した内容となりました。ご参加下さった皆様、誠にありがとうございました。   今回のモチーフはジャガイモ。ゴロッとした物質感を表していく為、複数をねらいをもって構成し、まずは細部に拘らず大きな手の動きで木炭の粉を乗せていきます。実際にジャガイモと触れあい、その手に残る触感、印象をダイレクトに、まさに粘土で造形する様に直接その手で紙に触れ形を起こしていきます。木炭の粉はほとんど定着力がありませんので、指で触れる、もっと言うと風が吹けばハラハラと重ねた黒さが取れてしまいます。ですので黒さを積み重ねるだけでなく、黒から白へ、『明るさを描く』ことがとても重要になります。鉛筆デッサンとは異なるその感覚をつかむのになかなか苦労しますが、その感覚こそ、皆さんに獲得して頂きたいものでありました。   また、『塊』としての表現、全体を見ることへの認識。ひとつひとつのジャガイモを順に仕上げていくのではなく、まとまった複数のものを『ひとつのもの』と捉え、大→中→小という視点を使い分けること。これもまた皆さんに知ってもらいたかったことのひとつです。ですので今回のレッスンスタート時に、若干乱暴な言い方ですが『細部は無視、ほっといて構わない』と話し、通常考えているデッサンのゴールとはまた別の完成を目指しました。試行錯誤の末、結果皆さんに楽しんで頂けたこと、大変嬉しく思います。   絵画に写実や抽象があるように、デッサンにも目的にあったゴールがあって良いと考えます。『何を』描くのか、時には視点を変えて考えてみることも必要です。そんな時に新たな画材に挑戦してみることはとても効果的です。木炭デッサンが皆さんの新たな扉を開いてくれることを願って。
中高生 デッサン/えらべるかな
[中高生クラス] 2019.01.25
中高生 デッサン/えらべるかな
底冷えする寒さの中、ほんの少し長くなった陽が春へと続く歩みを感じさせてくれます。油絵制作を終えた木曜中高生クラスではこの1月、木炭デッサンに取り組みました。黒い布の上に丸ごとの白菜。目標は美しい白色を表すことと、ずっしりとした量感、存在感を感じて描くこと。その為に必要なことは何か、そして不必要なことは何かを考え、木炭の持つ特徴を活かしダイナミックに制作しました。ギリギリまで細部を描きこまず、木炭の粉を画面につけては手やガーゼで整え、さらに黒を重ねる。積極的に作品とのやりとりを行い、何かを奏でるか、または踊るようにかたちを変え、スピードを変え動く手。常に全体を意識し、粘土を捏ねる様に陰影やコントラストを作り上げていきます。そうして白菜の持つ重量感を追い、美しいモノクロの作品へと仕上げることができました。皆の作品を並べて見ると、油絵でも見られたそれぞれの持つ特性が如実に映し出され、表現することへの芯の安定が見て取れました。ねらいをしっかりと理解し、それらを超える表現を見せてくれたのは、さすがは中学生。大変意義のある制作となりました。   デッサンに限らず、油絵も含め何枚も制作を繰り返してきた中学生。当たり前ですが『できること』は増えていきます。細かい描写、色彩への判断、構成への意識、陰影の理解。しかし、それら全てを100%作品に注ぎ込めば自分の納得する作品に仕上がるかというと、実はそうでもありません。大切なのはできることの中から『えらぶこと』。今回は細部の描写を思い切って後回し、ほとんど無視しました。そうすることで異なる、見えてくるものがあります。その見えてきたものの中に、自分にとっての新たな課題が眠っているのです。そしてまたひとつ『できること』が増えるのです。引き出しを全部開けひっくり返すような制作も時には大切ですが、どの引き出しを開け、そしてそこから何を取り出し使うかを考え、試みる制作もまた大切です。   今回の制作で選んだこと。その視点を忘れずに、大切にして下さい。
中高生 油絵/輪郭線を突き破り
[中高生クラス] 2018.11.23
中高生 油絵/輪郭線を突き破り
乾いた風に落ち葉舞う季節。今年もあと僅かとなりました。中高生秋の制作もいよいよ大詰め。木曜クラス『アジとハラン』も順調に完成へと向かっています。行事やテストなど忙しい学校生活の中、週1回2時間の取り組みを集中力と熱意をもって行い、自分の表現をさらに深められています。色の研究を熱心に行う生徒、パレット上での混色がより丁寧になった生徒、筆づかいに新たな試みを加え、画面上での質感に意識が向くようになった生徒、陰影に対する理解が一層増した生徒。それぞれが目指すゴールまで一体何が必要か、皆しっかりと考えることができています。 元より長年培った技術と絵に対する理解がある中高生ですが、今回の制作で油絵具や、それらで表現することへの関心がさらに高まったように感じます。それはただモチーフだけに集中して描写するだけではない、キャンバスの四隅まで意識を張り巡らし、『もの』がない空間にもそれと同じぐらいの愛情を込めて絵の具を置くことであったり、輪郭線に拘り過ぎずに陰影を観察し、もの同士の関係性をよく見つめ、画面全体に統一感を持たせたりする姿に顕著に表れています。つまりそれは『視野の広がり』を獲得できているということ。作品を『ひとつの平面』として捉えられ始めているということ。ひとつひとつを輪郭線の中でただ描き上げていくのではなく、画面上を行ったり来たり、何度も巡り巡って平面1枚としての強さをつくっていくことの面白さを理解し始めた、制作中の皆の表情をみているとそれを感じます。 輪郭線を突き破り、さらに広がる世界へ。正に中学生らしい成長です。ラストスパート、あと少し頑張りましょう。   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 中高生クラス秋の制作合評会 12月20日(木) 19:00~ 木、金曜クラス合同で行います。 保護者、OG、また、来年度中高生クラス希望の高学年油絵クラスの生徒の皆様も是非お越し下さい。 参観希望の方は事前に講師までお申し出下さい。    
おとな デッサン/特別講座『木炭デッサン』
[デッサン油絵] 2018.10.29
おとな デッサン/特別講座『木炭デッサン』
月三回のレッスンが毎回熱気溢れるものとなり、作品に向かう姿勢はこちらも見習うべきだと感じる大人クラス。さらに充実した制作の一助となればと、先日、特別講座『木炭デッサン』を開講いたしました。普段の基礎デッサンや制作では鉛筆を主軸として使用していますが、実はそれのみでは絵画に対する見解に偏りが生まれることが間々あり、また、新たな画材を試みてみることで今行っている制作に新鮮な風を吹かすことができればと思い企画しました。 鉛筆との違いから説明を始め、『面』で描く意識、紙に直接手で触れ木炭の粉を操り明部、つまりは白く描き起こす進め方、食パンやガーゼを使用した質感表現などを練習した後、本番で描くモチーフはかぼちゃや複数の野菜。輪郭線に囚われず、塑像や若しくは泥遊びをしている感覚で描いていきます。積極的に木炭の粉を紙面に乗せ、それを取り払いながら形を表していき、また粉を加えて黒くする。いつもの制作と全く異なる感覚に全員が悪戦苦闘し、手はすぐに真っ黒。途中の休憩で他の方の作品を見てまわった後、もう一度とばかりに大きく画面を払い、リスタートする方も。時間はあっという間に過ぎ、最後は全体講評と一人ずつの感想で終了。感想では『難しかった』という意見が多かったですが、ほぼ初めての木炭デッサンでこれだけの理解、積極性、創造性を持ち工夫を凝らすことができたのは充分過ぎるほどで、大変素晴らしい制作でした。皆様お疲れ様でした。   今回の講座で私が感じた最たる収穫は『紙面上で右往左往し、紙面上で試行錯誤できたこと』だと思います。いわゆる鉛筆デッサンでは少しずつ緻密な線を重ね完成を目指す為、計画性をしっかりと持ち、極論予想の範疇で行っていきます。一方木炭デッサンでは、もちろん同様に計画は必要ですが、特性上制作中に予想外のことが度々起こりますし、その為『紙面上の現状把握』により自然と注目していきます。そしてそれらの問題に対してダイレクトに『手』で触れ、解決の道を探る。やり直しにも時間を要する為、一旦手を離し最適解を考えてからそれを実行する鉛筆に比べ、何度でも後戻りし易いことを活かし、とにかく手を動かしながら答えを導き出していく。あーでもないこーでもないやってみる。ひらめきを試みる、つまりは『挑戦』できる回数と、紙面上での仕事数が格段に違う訳です。そうするとどうなるのか、作品に制作の痕跡≒作者の息づかいが増え、作品に新たな魅力が加わるのです。このような『絵画をつくる』感覚を、少しでも味わっていただけたのならば今回の講座は大成功です。現在制作中の作品に活かせる点があれば言うことありません。   木炭デッサン、また機会を見つけ、是非皆様にお届けできればと思います。その際はよろしくお願いいたします。
中高生 油絵/小学生と高校生の間
[中高生クラス] 2018.09.21
中高生 油絵/小学生と高校生の間
秋雨が残暑を拭い、雲の切れ間から見える空が高くなってきました。合評会、鑑賞会と充実した夏を超え、中高生秋の制作が今月から始まりました。木曜クラスのモチーフは『アジとハラン』。春の制作で発揮された構成力や観察力をさらに磨き、油絵の新たな表現を知ることが目標です。9月は主にアジのスケッチやハランとの組み合わせ方、作品全体のイメージを広げる作業に費やし、ひとつひとつの工程を丁寧に深めながら進めました。アジ特有のフォルム、鈍く輝く複雑な色、ハランの曲線と直線が導く豊かな影。自然物としての美しさが存分に詰まったモチーフを、新鮮に、且つ思慮深く観察し鉛筆を動かしていきます。個人毎にモチーフを組んでの制作は久しぶりだったのですが、ブランクを感じさせない、寧ろ以前にも増して生き生きと躍動感溢るる取り組みは、確かな成長を感じさせてくれます。 中学生という多感な時期に、描くこと、表現することと正面から向き合い、素直さをもって自らを喜びへと誘うことができること。今回まずアジを描くことを伝えた際、若干苦い顔をしていた皆が、いざ制作に入ると打って変わり、どこまでも輝く目を以って、触ったり、近くに寄って観察したりしている姿を後ろから眺め、その力を思いました。モチーフと対話することは、小学生クラスの時に学んだこと。そうしていると表情もその時のような、どこか幼さが感じられる程の純粋さが映ります。しかしモチーフから一旦離れ描写に掛かる際は、さながら高校生や大人のような思考深い顔つきで、半年前より一回り逞しくなった技術を発揮していきます。両者を併せ持つ成長著しい10代。アトリエ5の中学生はとても充実しています。 きっと今しか描けない作品になることでしょう。目が離せません。
おとな 日本画/制作の経過
[おとな美術] 2018.09.07
おとな 日本画/制作の経過
おとな美術コース 土曜午後クラスでは、基礎を修了された方が多く主に日本画中級〜の制作等に取り組まれています。 真夏では一番暑い時間帯にアトリエにいらっしゃる生徒さんたち。今年は厳し過ぎる猛暑でしたが、そんな中でも気持ちは健やかに「描く時間」を大切に通ってきて下さいます。  制作スタイルにもよりますが、一つの作品を仕上げるのにはそれなりの時間がかかります。日常では仕事や家事をこなしながら、週に一度の制作時間。日本画でも描くための下準備が多く、一歩一歩の進め方を計画すれど描いてみるまでわからない。イメージが頭にはあるのになかなか目の前に出現しないもどかしさもあります。が、何度も同じ線をトレースしたり、薄塗りを何層にか分けて施したりと手間のかかる作業の中に削ぎ落とされ洗練されていくものもあり、そこに主題がよりはっきりと見出されていくので、そうした時間をかける事を厭わずにとレッスンでは伝えています。また、描かない時間−レッスン休講日などがあれば、アトリエ外でも制作の時間を意識していただき、直接画面に手を入れずとも手順の構想を練る事や、様々な展覧会に足を運んでみる事をおすすめしています。 寄り道、足踏み、休憩、遠回り−というと現代生活ではただ非効率と見なされてしまいそうな過程ですが、目標まで最短距離の一本道をダッシュで辿り着く事にはない時間の豊かさが、作品の魅力を裏から支える大切な要素となります。 皆さん技法の習得とともにこの長期戦での「じっくり」を楽しみつつ着実に取り組まれています。筆先の細やかさにその気持ちが集約されているように感じられます。醸成されゆく作品の完成が楽しみです。  
おとな 水彩/夏野菜を描く
[日本画水彩] 2018.09.05
おとな 水彩/夏野菜を描く
関東は台風一過の猛暑日ですが、関西では広域で停電などの被害が続き、衷心よりお見舞い申し上げます。 さて、こども美術コースでは恒例の人物クロッキーから新学期のスタートです。モデルを良く観て、4Bの鉛筆で堂々と自分の線を引きましょう。筆圧で線に表情が出るので、おとな美術コースでも4Bから始めているんです。 デッサンで描写力が安定してくると、季節の野菜や果物などを描きます。上記写真の作者は火曜日午前クラスの70代!夏野菜を次々に攻略され、晴々とした笑顔で日々の活力になっているそうです。 この秋、新たな仲間を募集しています。近年30代〜40代の方のご入会も増えていますので、関心のある方はご都合の良い日程で、体験レッスンを受講してみて下さい。 =============== 【秋の入会キャンペーン 特典】9月〜10月 ①体験受講料割引 2,500円→2,000円 ②入会金半額 10,000円→5,000円 ③入会時にオリジナル通学バック進呈 =============== 【欠員募集】 火曜日午前クラス/10:30〜12:30 残席2名 木曜日午前クラス/10:30〜12:30 残席4名 金曜日午前クラス/10:30〜12:30 残席4名   24時間受付 【初心者の鉛筆デッサン体験レッスン】人気メニュー! 内容:「ガラスのコップを描こう!」 = 制作の流れ ========= ①基本の線の練習:縦と横・筆圧やスピードなど ②ガラスのコップのデッサン:形の取り方のコツ ③ガラスの質感:鉛筆のタッチを重ねて濃淡を作る *鉛筆やなど用具は全て教室でご用意します。 *F4スケッチブックは当日お持ち帰りできます。 =============== 【体験レッスン受講後の感想】 わかりやすい指導で久しぶりに集中して描けた! 静かな時間の中で、心の中から楽しいと実感! 短い時間でも描くコツがわかり、上手く描けた! カリキュラムが良く考えられていて安心できる! 近年の入会者が多く、楽しそうで活気がある! 生徒さん同士も仲が良く、程よい緊張感もある! イベントもあり生徒さんが長く継続されている! ===============
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