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出品作制作、佳境に
[日本画水彩] 2017.01.13
出品作制作、佳境に
新年が開け、2年に一度の作品展が目前に迫ってまいりました。おとなクラス全クラスで出品作の制作の追い込みに拍車がかかっています。それぞれに日々の生活やお仕事でお忙しい合間に、作品づくりに向き合う時間を確保することは大変だと存じます。それでも、おとなクラスの皆様は真剣そのもの。制作が進む毎に生じる課題に果敢に取り組み、日常の隙間を縫って次に向かう準備を整えて来られるので、翌週アトリエのドアを開けるなりさぁ描くぞ、とレッスン時間の集中の高まりに教室の熱気はムンムン、です。今月よりさらに緊張感が増してきました。 私の担当する日本画クラスからは、初出品の方も数名。画材の扱いや技法の着実な習得もあり、それぞれの個性ある筆遣いなども際立ってきました。瑞々しく、初の日本画を描く喜びに溢れた作品群となりそうです。一方でいよいよ制作が佳境に入ってきたベテランの方々は、これまでの研究制作を踏まえた意欲作。岩絵の具の発色の美しさを目指し、ここから一踏ん張りというところです。日本画の表現は準備段階にとても時間がかかり、本画に着手するまでが遠い道のりに思えますが、自分の感覚・考えを信じて、焦らずじっくりと一筆ずつを味わうように制作して頂ければと思います。   日本画の他にも油絵、色鉛筆画なども同会場に並びます。皆様各々の表現で「今の自分」のベストを尽くそうと大切な時間と心を込められた作品群が、会場でどのように映えるのか、またそれぞれがどのように響き合う空間となるか、とても楽しみです。
今を描くということ
[中高生クラス] 2016.12.11
今を描くということ
中高生 吉田クラス:制作:2016年12月◎感想/講師:吉田一民アトリエ5に入り早一年、季節も移り変わりが早いものであっという間に時間が過ぎていってしまいます。今月からクラスのメンバーも増えたこともあり、沢山の可能性を秘めた作品を見ることができました。金曜日のクラスは皆中学生、テストや部活動でクタクタになりながら来ていますが、時間になるとしっかりと気持ちを切り替えて制作しています。今回の制作では枯れ物と影を中心として作品の制作をしてきました。枯れたモチーフが持つ存在感と造形の美しさ、そしてそこに写る影という存在に皆興味を持ちながら描けていたように思います。長く描いていた油彩も今月で終了となるため、みんなは自分の作品にどのような思いを持って描いているのでしょうか。12月の最後のクラスで発表となるので今から楽しみにしています。作品を制作するということは高いエネルギーを使いつつ、黙々と作品に向かい合っていく必要性があります。イメージとしては「作品との対話」ということに近いのですが、相手(作品)は言う事を聞いてくれず、文句ばかり言ってそっぽ向いている割にはよく見ろと注文くるような感じです。今回の作品では皆色々と悩み振り回されながらも、作品の可能性を信じて前を向いていたように感じました。作品の完成度の高さばかりを見るのではなく、現在の制作の中で挑戦することや新しい自分を発見することこそが大切なのではないのかなと思います。今回の作品は皆の気持ちに応えた作品が多かったように思います。頑張りましたね。制作お疲れ様でした。
絵を描く=常に考える
[中高生クラス] 2016.11.25
絵を描く=常に考える
中高生クラス アシスタント:中村朝咲(武蔵野美術大学)秋も深まりいよいよ冬の気配が近づいてきました。土曜日クラスも、今制作している枯れ物をモチーフにした作品が大詰めを迎えていて、徐々に完成に近づいています。 二時間という短い時間の中、今日は何をするのかという事を明確にして、制作に取り組んでいるように思えます。絵を描くという事は常に考えるという事だと思います。集中できていないときの筆ののせ方と、絵とよく向き合っているときの筆ののせ方、その時は違いがよく分からなくても、時間をおいて見ると、その差がよく見えたりします。絵は行ったり来たりの繰り返しです。時間と上手に付き合って自分の考えを見つめることが大切だと思うのです。土曜日クラスの生徒さんはそれがよくできているように思います。人数が少ないということもあって、ゆとりをもって自分と向き合うということができている気がします。 また油絵と並行して行っている鉛筆デッサンも物を見るとはどういうことか考えるきっかけになっていると思います。違うモチーフを描くたびに新しい発見がある、それを油絵に活かそうとしているのが、絵を見ているとよく分かります。どんどん成長していく生徒さんを見て、私も頑張ろう!と触発される日々です。今制作している作品は3月の展覧会に展示されますので、皆様是非見に来て下さい!
中高生、秋の制作佳境
[中高生クラス] 2016.11.18
中高生、秋の制作佳境
 9月から始めた中高生秋の制作『美しい陰影』も、いよいよ佳境に入りました。木曜クラスは高校生4名、中学生2名の構成で、全員で制作すると教室はぎゅうぎゅう。特に高校生はキャンバスサイズがF10号の為、制作スペースを確保するにも一苦労。しかしそこはなんとか工夫できるのはさすがです。制作スタートと同時に熱い眼差しが作品に注がれ、筆は生き生きと動き続け、終わる頃には談笑。メリハリをつけた確かな制作と熱意。全員が小学生クラスからアトリエ5に通い続け、学校も違う仲間と『自分の作品をよりよくしたい』という気持ちを共有し高めあえる大切な場所。彼女達にとってここはかけがえのない空間なのでしょう。制作ではうまくいくことばかりではなく、息詰まることも多々あります。飽くなき向上心が故、作品に対する悩みは常に尽きません。そんな時―たとえ安易で楽な方法に逃げてしまいそうな時でも、選択は常に逆。作品にとってよりよい方を重視できる安定した心の強さは、小学生の頃から積み上げてきた『自分のやりたいことを見つけイメージをもつ』そんなキャリアに裏打ちされています。それらの目に映らずとも大きく育まれた心は、高校生になり充実した技術面と歯車が合致し、自分でも驚くほどの飛躍を見せる大事な宝物です。しかも喜ばしいことに、それらを分かち合える長い付き合いとなる仲間がいます。切磋琢磨できる仲間は、自分らしい表現を考える為に必要不可欠です。木曜クラスの高校生4名の表現は、誰一人どこも似ていない、しかしどれも自分の価値観をはっきりと持っていることが分かる美しさがにじんでいます。それは、アトリエ5の生徒としての、ひとつの到達点と呼べるものかもしれません。さらにそんな自在な表現に、たくさんの刺激を常に貰っている中学生2名は、この3ヶ月毎レッスンの度に目に見えて内面、そして技術面の成長著しく、次世代として勝手に期待してしまう程です。完成まであと1ヶ月、3月の作品展に並ぶ予定です。熱く、そして堪らなく瑞々しい中高生の作品、是非足をお運び下さい。
3月の展覧会に向けて~途中経過紹介~
[色鉛筆画] 2016.11.11
3月の展覧会に向けて~途中経過紹介~
10月より、土曜日おとなクラス(午前)の講師となりました横山大河です。 2014年4月より特別講座講師として月1回の色鉛筆クラスを担当してきました。1年半特別講座を続ける中で、生徒さんにも色鉛筆の描き方が定着してきたように思います。そうした中で、今年の10月で特別講座は一旦終了とし、色鉛筆画を描く方が多い「土曜日おとなクラス(午前)」を新たに担当する事となりました。 色鉛筆画の技法はもちろんの事、絵画の基礎知識や作家の紹介など、広く美術についても学べる場を提供していきたいと考えています。まずは、クラスの生徒さん一人ひとりの個性を知り、その方に合った指導ができるようにする所から努めて参ります。どうぞよろしくお願い致します。 さて、現在このクラスでは3月の展覧会に向けての作品を制作しています。皆さん4~5ヶ月間かけて制作されるので、どれも力作ぞろいです。今回はその中から2点、色鉛筆画の途中経過をご紹介します。 ●街並みを描いた作品(画像上)この作品の作者は、かなり色鉛筆画の経験が豊富なので、ただ写実的に描くのではなく、街並みに黄色やオレンジなどの色点を絡ませて描いています。また画面中央の建物の壁が緑ですが、これはこの上から赤を重ね、色味のあるグレーを作り出すための下地です。色鉛筆画では、いくつも色を重ね複雑な色合いを作っていくのですが、その仕組みを良く理解して効果的に描き進められています。ここから完成に向けて、街並みの写実的な描き方と色点との関係をどうしていくかが課題であり、面白い所だと思います。 ●お花を描いた作品(画像下)まだ淡いですが、丁寧に描かれていてとても好感が持てる作品です。素直に見たまま描いているようですが、モチーフに対して背景を平面的に描き分けている所など、作者から「絵をこう見せたい!」という思いが伝わってきて、それもとても良い点だと思います。完成に向けて、画面全体を濃くしながらまだかなり描きこみが必要ですが、色鉛筆の繊細さが上手く表れている作品になるように思います。 ここから追い込みに入り大変だと思いますが、どの作品も完成が楽しみです!
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