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横山/色鉛筆:「地と図」
[色鉛筆画] 2015.08.03
横山/色鉛筆:「地と図」
土曜特別講座・色鉛筆クラス 制作:2015年7月25・8月1日◎感想/講師:横山大河 色鉛筆講座 第4~5回目では、2回続きで1つの絵を制作しました。今回はモチーフを描くだけではなく、背景に色紙を設定し、画面全体を構成する事も狙いの1つとして制作を進めました。 塗る部分が多く、皆さん大変だったかと思いますが、それぞれの個性が良く表れた絵が出来たと思います。   さて、今回では制作を始める前に「地と図」という絵画の概念を皆さんにお話しました。 「地」とはいわゆる背景の事であり、「図」はその対概念としてモチーフなど絵の主役になるものを指します。絵画では、この地と図が密接に絡み合っており、そのバランスが絵のクオリティや強さを左右する大きな要因の1つとなっています。 普段、主役である「図」に対しては画面への配置や、形の美しさ、陰影や色など、無意識に注意を向けている事と思います。ですが、それだけではなく「地」にあたるもの、例えば余白の形であったり、背景の色などにも注意を向けると、モチーフが上手く描けているかどうかだけではなく、1つの絵画としてより隅々まで意識が及んだ緊張感のある画面を作ることができます。 そのためには、対象をどう描写するかだけではなく、自分が今描いている色や形が1つの画面の中でどう響き合っているのかを感じたり、観察したり考えたりする事が大切です。一朝一夕にできる事ではありませんが、作品を作る上でとても大切な事ですので、少しずつでも制作をする中で意識して頂けたらと思います。   ここまでで基本的なことは一通り学んできました。次回は自由課題とし、これまで学んできた事(補色の使い方、重色の仕方、陰影のつけ方、地と図の関係など)を活かして「各自モチーフを組み合わせて静物画を描く」を行いたいと思います。 *受講をご希望の方は、通常レッスン時にお早めにお申込み下さい。(先着8名)
辻 /中高生:春の静物画
[中高生クラス] 2015.07.12
辻 /中高生:春の静物画
おとな美術コース・中高生クラス 制作:2015年春期 ◎感想/講師:辻悦子 小学生の油絵とはひと味違った、思春期ならではの空間と果物たちです。自分で選び自分で組む...この当たり前を小さい頃からくり返し、構図にメッセージを込めるまでになりました。余白にも配慮が行き届き「なるほど、なるほど...こう来たか〜!」と、唸るばかりです。 中学1年生の感想に、「描いている時は分からなかったけれど、仕上がったら中学生らしくなっていてビックリしました。」という様に、自分でも意識しない事がふと表れたりするので、絵はそこがおもしろいのかもしれません。小さい頃からもう5年?10年?という長いお付き合いもあり、子どもたちの成長に負けない様に、私も勉強しなくちゃ〜です。 近年、中学校に進学してもそのまま油絵を継続する生徒さんが増え、部活や塾との両立に関心しています。その秘訣は、やはり集中力!制作中の静けさにその深さが表れています。更に、物事を計画的に進める能力も養われ、普段の生活にも活かされている様です。「塾の夏期講習で、夏休み全然無いじゃん!」と言いながら笑顔なのはなぜ? なお、美術系の高校に進学希望の方は、実技試験の準備があるので個別に進路相談も行っています。お気軽にお問合せ下さい。 *facebookに写真を追加しました。→☆
横山/色鉛筆クラス:重色の組み立て方
[色鉛筆画] 2015.06.30
横山/色鉛筆クラス:重色の組み立て方
  【土曜特別講座・色鉛筆クラス】 制作:2015年6月29日 ◎感想/講師:横山大河 色鉛筆講座 第3回目では、果物や野菜など色のあるモチーフについて、固有色をつけつつ立体感や存在感を出す描き方を学びました。 第1回、第2回では共に白いモチーフを使いながら、主に陰影のつけ方を学びましたが、今回は色のあるモチーフです。色鉛筆では画材の特性上、固有色のあるものを描く時には、作品が完成するまで、色々な色に傾きながら目的の色に向かって行きます。(補色を使うためです。②の画像は一旦緑色に傾いています)そのため、まず最後に作りたい色をある程度想像し、その色にするためにはどの色をどのような順番で重ねるかを考えながら制作する必要があります。明るい部分はそのものの色を何度も重ねて鮮やかに、陰は補色を重ねて彩度を落とす、反射光のところは薄い色を沢山重ねて紙の目を潰す、などといった具合です。 今回、初めての色のあるモチーフという事で、みなさん戸惑いがあったかと思います。ですが、色や光の法則を知り、モチーフの固有色以外の色を思い切って重ねてみる事で、初めて幅広い色彩表現が可能となってきますし、目的の色を作るには、どの順番でどの程度重ねれば良いかなどの予測が立てられるようになってきます。時には自分の思っている色と全然違ってしまうこともあるかも知れませんが、そういったアクシデントも色鉛筆画の楽しみの1つだと思います。自分が予想していなかった色でも、見てみると意外に良いな!と思う事もしばしばあります。ぜひ色々な重ね方にチャレンジして頂けますと幸いです。 ※講師のホームページのトップ画面が、今回の講座の制作過程のアニメーションになっています。よろしければ参考にご覧下さい。 → 横山大河ホームページ:http://yokoyama-taiga.sakura.ne.jp/   さて、次回の講座では、モチーフだけではなく背景も含めて描くことで、画面全体を意識する、またモチーフと背景との関係について学びたいと思います。 7月25日(土)8月1日(土)13:30〜16:30 定員:先着8名様 受講料:会員 2,700円/回
横山/色鉛筆で球を描いてみる
[色鉛筆画] 2015.06.02
横山/色鉛筆で球を描いてみる
◎感想/講師:横山大河 色鉛筆講座 第2回目では、球を描きながら、「陰影を描く」とはどういうことか改めて考えて制作を行いました。 物の光の当たっていない部分である「陰」、物が地面に落としている暗がりである「影」、さらに陰の起点となっている物の形の大きな変わり目の「稜線」、地面に当たった光が跳ね返って物を照らす「反射光」など、陰影の要素を細分化して捉え直しました。 上の要素は、普段モチーフを観察する中で無意識に感じている事ですが、改めて意識する事で、絵の表現の幅を広げる事に繋がってくると思います。その中でも特に稜線はなかなか捉えづらいかも知れませんが、意識して常に見ようとする事で、必ず段々と見えるようになってきます。 何回も線を引いたり、色を塗っていくことを繰り返す中で技術が上達するのと同じように、稜線をはじめとする陰影の要素も、本人が「見よう」と意識する事で見える情報量や精度が上がってきます。絵を描く技術ばかりを鍛える事に注目してしまいがちですが、それと同じくらい(もしくはそれ以上かもしれません)「見る力」を鍛える事もとても大切です。描く時間と同じくらい、モチーフを観察する時間も取って頂けたらと思います。 色々な角度から見てみたり、触ってみたりなど、モチーフから様々な情報を読み取る事で、自然と描き方も変わっていくのではないかと思います。 さて、次回の講座では果物や野菜など「色のある丸いもの」を描くことで、固有色のある物の陰影の色の作り方や立体感の出し方などを学びたいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ *facebookに写真を追加しました。→☆ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【土曜特別講座:色鉛筆画クラス】 対 象:アトリエ5おとな美術コースの生徒さん・OBOG・スタッフ 定 員:8名/開講1ヶ月前から先着順の受付 日 時:原則第4土曜日 1レッスン3時間 13:30〜16:30(休憩15分) 受講料:1回/2,700円(予約時) 休会・OBOGの方:3,240円(当日) 通年/2,700円×12回=32,400円→30,000円(割引) ご予約:お電話又はメール(右上の「メッセージを送る」からどうぞ→) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
横山/色鉛筆で直方体を描いてみる
[色鉛筆画] 2015.04.05
横山/色鉛筆で直方体を描いてみる
  土曜特別講座:2015年4月4日(土)13:30〜16:30 ◎感想/講師:横山大河 今年度から新しく始まりました「色鉛筆講座」第1回目の講座を行いました。こちらは今回の講座に合わせ、自分でも制作してみた絵です。青とオレンジの2つの色鉛筆しか使っていませんが、このように重ね方や強さを変える事で様々な色が表現できます。 今まで単発で何回か講座を開講して来ましたが、今回から月に1回のペースで1年を通して色鉛筆での描き方を学ぶ講座としてスタートしました。基礎的なことから、1つの作品を仕上げる所まで、体系的に色鉛筆での描き方を体験して頂くことを予定しています。 さて、第1回目では、画材としての色鉛筆の特性やメリット、デメリットを学ぶと共に、鉛筆デッサンには無い要素、混色ではなく重色で色を作ってみる、補色を重ねて色味のあるグレーを作り出す、などを中心に行いました。 みなさん大変意欲的に取り組んで頂き、また時には鋭い質問も飛び交い、色鉛筆や絵の描き方に対する意識の高さを感じました。描き方に対する指導や解説はもちろんですが、絵の周辺知識(作家さんの紹介や絵の展示・保管方法、画材の選び方などなど)の紹介も随時行って行きたいと考えています。 次回の講座では「球」を描くことで、稜線や反射光を学ぶ事を予定しています。 色鉛筆はとても身近な画材ですが、描き方次第でとても豊かな表現が可能です。是非色々な技法や考え方を知って頂き、普段の教室の制作にも活かして頂けたら幸いです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ <今後の予定> 5/30   6/27   7/25   8/1   9/26   10/31   11/28   12/26   1/30   2/27   3/26 対象:アトリエ5おとな美術コース在籍の生徒・OBOG 8名〜10名 予約:通年又は各回先着順・通常レッスン時にお早めにご予約下さい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 横山大河のホームページはこちら→http://yokoyama-taiga.sakura.ne.jp/index.html)
横山/土曜特別講座「色鉛筆」
[色鉛筆画] 2014.12.06
横山/土曜特別講座「色鉛筆」
制作:2014年11月29日(土) ◎講師:横山大河(色鉛筆画家)/ホームページ:http://yokoyama-taiga.sakura.ne.jp 第3回目となる今回は、第1回、2回と白地に物を描いてきたのに対し、背景に黒を設定し、その黒も塗っていきながら画面全体を描き進めるというやり方で行いました。 黒と言っても、黒色を使うという訳ではなく、赤や青、緑などの色を重ねあわせて、それぞれ自分の黒を作る事に挑戦して頂きました。  最終的な色を想像できていないと、違う色相同士の色を重ね合わせるのは、躊躇してしまうこともあるかと思いますが、思い切ってやってみると複雑な色味が表現できます。また、広い面を塗るのは時間もかかり根気を要する作業ですが、時間をかけて丁寧に塗った所は、筆で一気に塗った色面とは違った独特の絵肌が表現できるのではないかと思います。 また、この「色の層を重ねる」という考え方は、色鉛筆だけではなく油絵や水彩など他の画材にも当てはまります。絵の具を混ぜ合わせて目的の色を作る「混色」だけではなく、色の層を重ね合わせて目的の色を作る「重色」も意識して普段の制作を行って頂くとより豊かな表現ができると思います。是非、皆さん色々と試してみて自分独自の重ね方や色を探してみて下さい。
本田/おとな美術:木炭デッサン
[デッサン油絵] 2014.09.30
本田/おとな美術:木炭デッサン
土曜特別講座/講師:本田雄揮(木曜日クラス) ◎制作のねらい ・木炭と鉛筆の違いを知り、木炭画の魅力を知る。 ・ものを『面』として捉え、立体感を表現する。 ・幅広いトーンで、『黒』の豊かな表現を学ぶ。  ◎ 感想 9月の特別講座は『木炭デッサン』。 描画用木炭は、鉛筆よりも馴染みのない画材かと思いますが、実はその歴史は古く、人類が火を使い始めた頃に遡ります。現代まで続く絵画の歴史の第一歩を担い、岩壁画等にも用いられた、まさに『人類最古の描画材』なのです。鉛筆よりも伸びがよく、取ったりつけたりが容易いので、画面とのやり取りが充分に行え、巨匠から画学生まで幅広く用いられています。 なにより木炭の『黒』がとても美しい。モノトーンの世界で、明度だけでなく彩度まで鮮やかに表現出来るのが何よりの魅力。一見、とっつき難いかもしれませんが、その余りある魅力を知って頂きたいと思います。 今回はまず、木炭という画材に慣れて頂くため、専用の木炭紙の半分サイズで、かぼちゃを描きました。使用する道具の説明、線や面を描く練習を経て、いざ本番。木炭画で使用する道具は、木炭、ガーゼなどの布、ねり消し、食パン、そして手など、自然のものが多く、実に素朴です。加工技術が発達していなかった昔とほぼ同じ道具で制作するのは、なんだか心震えますね。 木炭自体も、実は一種類だけではありません。木の種類、育つ環境、樹齢、焼き方の違いで、色や描き心地に違いがあります。もちろん木炭も自然の木が原料ですから、同じ形のものはありません。慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが、それもまた魅力。 描き始めは勝手の違う木炭に試行錯誤でしたが、制作が進むにつれてどんどん木炭の面白さに取りつかれていきました。普段行っている鉛筆や色鉛筆での制作が、コツコツ積み上げていく『積み木』感覚だとしたら、木炭は『泥遊び』。大きな腕の動きで木炭をつけ、指や手の平で定着させ、また木炭をのせ、布でこするなど、やっていることは粘土に近いかもしれません。直接的に紙にアタックしていく行為は、今まで考えていた『描く』とは違う、きっと新たな価値観だったと思います。 最後には『木炭って面白いね』という感想まで頂き、とても充実した時間となりました。次回の開講日はまだ未定ですが、新たな『描く』を体験されたい皆様、是非ともご参加下さい。
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