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深め、そして伸びやかに
[中高生クラス] 2017.06.02
深め、そして伸びやかに
中高生クラス、今年度最初の制作『サザエとサンダル』『パイナップルとミラー』も、折り返しを過ぎました。 持参したサンダルとサザエを工夫して構成し、子供油絵クラスよりひとつステップアップした方法で描き始めた中学生。水曜日のクラスには、初めての油絵に挑戦している生徒もいます。丁寧な観察と豊かな感性で配置、構成を決め、下地作りから着実に絵の具を重ねています。それぞれが持参したサンダルは、どれもその生徒自身の個性を表しているかのようで実に面白く、そこから選ぶ色やタッチも納得してしまうものでした。少しずつ『自分の表現を深める』ことを考えていって欲しいです。 高校生は、初めての囲みモチーフに戸惑いながらも、皆で相談しパイナップルやボウルなどの位置を決めました。モチーフの組み方ひとつで、描くイメージは大きく変わります。最終的に決まったモチーフは、アグレッシブで若さを感じるものとなりました。その周りにぐるりとイーゼルを立て、中学生よりも大きいF10サイズのキャンバスに向かいます。囲みモチーフは観察する空間が広くなり、それに伴い描く方法もより多様となります。それぞれが『この絵で描きたいもの』をしっかりと考え、進めていくことがとても大切です。小さくならずに『伸びやかな表現』を目指していって欲しいです。 ここからいよいよ後半戦。真剣に絵と向き合うと悩みは尽きません。どんどん悩んで納得のいく表現を目指しましょう。
ぼかし技法の水加減
[日本画水彩] 2017.05.19
ぼかし技法の水加減
おとな火曜日クラスは、この春から顔彩の基礎技法に挑戦しています。好奇心旺盛な70代の瞳は、まさに今が青春!と輝いています。初回は、面相筆で線の練習をやりましたが、書の経験が豊富な世代なので、直に感が戻りなかなかの腕前!更に、連休を挟んで顔彩の重色を練習し、この日は「ぼかし」の研究とテンポ良く進めています。 朝は庭の光りが美しいのでわざわざお運び頂き、バラ、ツツジ、芍薬、紫蘭など、ちょうど咲き揃った様子をご覧頂きました。すっかりお馴染みの庭ですが、低木を植えたので全体に奥行きが出た事や花の配置の変化にも気付いて下さって、園芸好きも多く楽しいひと時でした。 アトリエに戻り、いよいよ水筆を用いて「ぼかし」の研究です。彩色筆と隈取りなど新しいお道具に戸惑いながらも、真剣に取組まれていました。でも、失敗する度に「ああ〜やだわ、、またやっちゃった!」「う〜ん、水加減が難しい、、」とつい声に出て何だか素直でいいです。最後に花びらを並べたら「いやあ〜上手くいかないですね。」「水はおもしろいですね」「結局は重色部分が大事って事ですよね。」と、様々な反応でしたが、そのお顔が皆様ニコニコなので、「は〜い、後はお家で自主練!」とお伝えしました。笑 私も70代になっても新しい自分を開拓していたいと、人生の先輩方に学ぶ楽しい火曜日クラスです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ =おとなクラス・生徒募集= 【木曜日午前クラス】10:30〜12:30 月3回 講師:辻悦子 小学生や中学生のお子様がいらっしゃるママさんが在籍中で、絵に没頭する時間は「自分を取り戻すオアシス〜♪」と好評です。初心者の方は鉛筆デッサンから始めて頂き、その後は季節の花や果物を中心に色鉛筆画や油絵などお好きな画材で楽しく表現して頂けます。 絵が好きだけど子供がいるから無理と諦めていた方は、是非お気軽に見学にお越し下さい。技術面だけでなく様々な情報交換など楽しい休憩タイムもございます。なお、お子様が在籍中やOBOGの方は、体験レッスンが無料になります。まずは、お気軽にお問合せ下さい。お待ちしています。 【お問合せ】 アトリエ5☎ 044-411-5154(休:日曜日)  入力フォームはこちら↓ ご相談もお気軽にご記入下さい。 https://atelier-5.com/contact
技法を広げ、深める年に
[色鉛筆画] 2017.04.28
技法を広げ、深める年に
おとなクラスでは、3月の展覧会の後、会場で飾られていたお花をモチーフに制作を行いました。 展覧会の出品作に長い期間集中して取り組んだ直後だったので、緊張感から解き放たれながらも、その濃密な時間の中で培った技術や経験がのびのびと発揮されている作品ができたように思います。 物の形を立体的に表すという基本を土台にしながら、作者がお花に抱いた印象や、描いた絵をどのように見せたいか、といった事まで表現できています。   さて、お花の制作が3月に終わり、4月から新年度がスタートしましたが、この1年はタイトルに挙げた通り「色鉛筆の技法を広げ、深める年」にしたいと考えています。 テレピンという油絵用の溶剤を使った描き方。色紙を地にして明るい色で描き起こす方法。描写と併せ色面を大きく用いた描き方など、色鉛筆の基本を押さえながらも、新しい視点を取り入れた制作ができればと考えています。 生徒さんの一人ひとりの画力やご希望もお聞きしながら、色鉛筆を通して、絵画・美術の色々な面を体験して頂けるように努めて行きたいと思います。 また、色鉛筆画の描き方や、ステップアップして行ける課題をまとめた資料の準備も進めていますので、土曜日午前クラス以外で色鉛筆画に興味がある方にも情報共有ができるようにしていく事も計画しています。   最後に、ゴールデンウィークも控えていますので、少し遠方ですが日帰りでも行ける展覧会の情報をご紹介します。   ***** ヴァンジ彫刻庭園美術館 開館15周年記念展「生命の樹 ***** 静岡のJR東海道線「三島駅」からバスで30分程行った所にある「ヴァンジ彫刻庭園美術館」の15周年記念展です。 この美術館は、コレクションがとても充実していて、現代の活躍している作家の作品が色々と見られるので、とてもお勧めです。また、お庭も広く綺麗なので、ゆったりした雰囲気で鑑賞できますし、美術館の空間自体も面白いです。 会期も4月~11月までと長いので、連休後でもお時間のある時に、小旅行気分で是非お出かけ頂けたらと思います! ●ヴァンジ彫刻庭園美術館ホームページ https://www.clematis-no-oka.co.jp/vangi-museum/
作品展2017の感想 おとな会場:吉田
[中高生クラス] 2017.03.22
作品展2017の感想 おとな会場:吉田
金曜日 中高生クラス担当 吉田一民作品展2017を終えて、私は今年の作品展にスタッフとして初参加の中、其々の展覧会場には多くの人に足を運んで頂き、3日間という期間を感じさせないような活気と其々の作家の熱量を感じることが出来た展示会となっていたのではないでしょうか。おとな会場の熱気のある雰囲気の中、完成度の高い作家の自己紹介ファイルを囲み友人や家族の方々と話すことが出来る空間を作り出していたのは、其々の作品に対する思いがあったからだと感じます。私はおとな会場の照明を担当したこともあり、全体の雰囲気や偏りを見つつ作品を出来るだけ生かせるようにライトで調節を行いました。美術館では照明専門のプロがいる程大切な仕事なので、会場全体の雰囲気が良く見えていたならよかったなと感じています。作品展が終わった後の交流会の感想発表では、皆生き生きと発言して自分の思いを話していたました。適度な緊張感を持ち、制作にじっくりと取り組むことが出来るアトリエ5のメンバーならではの雰囲気を感じることが出来、次回となる2年後の展示がどの様になるのか楽しみになる内容だったと思います。また、参加された方々も他の様々な作品を鑑賞することで、次となる目標を見つけることが出来た作品展であったのではないでしょうか。今年も更に良い作品が見られることを楽しみにしています。
作品展2017の感想 おとな会場:横山
[デッサン油絵] 2017.03.20
作品展2017の感想 おとな会場:横山
3月の作品展 おとな会場にお越し頂きました皆様、ご来場誠にありがとうございました。また、生徒の皆さんはお忙しい中での制作、本当にお疲れ様でした。追い込みの作品制作は、精神的にも体力的にも大変だったかと思います。ですが、そのかいあって1人ひとりの充実した作品が見られるとても素晴らしい展覧会になりました。 私は、色鉛筆画の講師として指導を始めてから2回目の作品展だったのですが、今回は作品制作への指導に加えて、搬入とキャプション制作を担当しました。搬入では、事前に生徒さんにラベル付けなどをご協力頂いた事、また当日には生徒さんや生徒さんの保護者様にもお手伝いを頂けた事で、大変スムーズに作品展示を行えました。今年は1人1点と作品数を絞った事もあり、作品の高さや作品同士の間隔など細かい点についても十分に調整する時間が取れました。また、キャプションについては、前回の作品展からマイナーチェンジを行い、よりシンプルなデザインとし、紙もグレードを上げたものに変更しました。キャプションも額などと同様、間接的にですが作品に影響するものですので、皆さんの作品がより良く見えるよう、細かい事ですが今後も改善を行っていきたいと思います。 最後に、色鉛筆画の事についても触れたいと思います。2枚目の画像は、色鉛筆画をもう数年経験されている生徒さんの展示作品です。本ブログで途中経過もご紹介させて頂きましたが、このような完成となりました。色鉛筆での重ねた色の複雑さは勿論のこと、絵の作り自体もただ物を見て描くだけではなく、なんとも言えない美しい光が表現されていて、「この光景をどう感じているのか」という作者のまなざしを感じさせるものとなっています。重色の仕方など、基本が十分に理解できているからこその1つステップアップした作品だと思います。こちらで紹介しきれませんが、色鉛筆画に取り組んで下さっている方は、本当に意欲的でまた真摯に絵に向き合っていて、それがとても絵に表れています。(そして、講師も皆さんの関心の高さに大変助けられています)この作品展で、そのような作品ができた事、またその作品を多くの来場者の皆さんに見て頂けた事を大変嬉しく思います。 次年度では、溶剤を使った描き方や色紙に描いてみるなどの新しい事も計画しています。個々人のレベルに合わせながらも、技法や絵の作り方の幅を広げられるような一年になるようにしたいと考えています。生徒さん1人ひとりに実りある一年になるよう努めて参りますので、どうぞよろしくお願い致します。
作品展2017の感想 おとな会場:山田
[作品展] 2017.03.17
作品展2017の感想 おとな会場:山田
こども会場とはまた異なる、爽やかで落ち着いた空間。連日多くの来場者で賑わい、受付へメッセージカードを度々補充しに行く程でした。作品展2017・おとな会場では、出品者の年齢層や表現技法の幅が以前よりさらに拡大し、多様な作品群が並びました。自然光に映える窓辺の日本画や鉛筆画、色鉛筆画。軽やかな色紙作品。厚く深い色彩の印象的な油絵。同じ画題にそれぞれの解を見出した中高生の作品群。一人ほぼ一作品という構成もあってか、一点ずつの引力が大きく、それぞれを丁寧に観たくて、会場が混むわけも納得でした。作品の緊張感と鑑賞する人の心の動きとの呼応で、静かなさざ波が立っているような空間でもありました。 それぞれに技法を活かしながらも、技巧だけでは出来ない「絵づくり」、それは自身の考えに向き合うプロセスを大切にしているアトリエ5の制作の特徴だと思います。絵を描いていると、描く程に気づく、自分の中の感受性があります。普段の生活の中では気づきにくいものかもしれません。気づいても、忙しくて傍らに置いておくしかないものかもしれません。自分の琴線に引っかかったことを丁寧に掬い上げる時間の確保。辿り着いた考えでやってみる勇気と労力。やりながらの問答。楽ではないけれど、それらの過程に面白みを感じ、それらを活かせる場としての絵づくりを純粋に喜び制作されている充実感が、作品の大きな魅力となっているのだと思いました。皆様の、作品を完成させるまでの努力に敬服いたします。日々の中、心を尽くしたことをもって、人の心を打つ。会場で、作品に見入っている方々の表情を見ると、作品との心での交流が生まれている様子が感じられました。表現が外に向けられるからこそ、新たな意味や魅力を見いだされることを、出品者の方々ご自身でも感じられたのではないでしょうか。観た人の琴線もきっと震えて、自分の思いを表してみたくなる。その波紋がじわじわと広がっていくことを願います。 社会的立場も年齢も、作風も違えど、表現者という面においての同志がいることの心強さは、我々、アトリエ5のスタッフも同じです。自由に表すこと、そしてつながりあうこと。大人も子どもも。その輪が広がり、心地よい世の中へと向かっていきますように。
作品展2017の感想:中村
[中高生クラス] 2017.03.10
作品展2017の感想:中村
◎中高生クラスアシスタント:中村朝咲(武蔵野美術大学 在学)3月3日〜5日の3日間にわたる展覧会が無事に終わりました。私はこの1年間、アシスタントとして未熟ながらもたくさんのことを経験させて頂きました。その最後に、展覧会に関わらせてもらって本当に良かったと思います。どの作品も力作でメッセージカードを書いても書いても書き足りないくらいでした。こどもクラスの作品には、かなわないな…と圧倒されました。作品を見ると、その絵や立体作品を作った子供たちと会話しているような気持ちになりました。私は今、大学で美術教育について学んでいます。美術を教えるとはどういうことなのか、ずっと考えていました。アトリエ5で生徒さんと共に制作したり、時にアドバイスをしたりするうちに、私の中に"絵を教えてあげよう"という気持ちがどこかにあったことに気づき、そしてそれは間違っていると思いました。それは教える側のエゴであるのだと思ったのです。アトリエ5の先生方は、誰も絵を教えてあげようと思って生徒さんと接しているのではない、"共にいい作品を作り上げていく"。主役はあくまで生徒さん一人一人だというアトリエ5の精神が、子供たちの感性をここまで引き出しているのだなと感じました。私は今回おとな会場に「予感」というタイトルの油絵の作品を展示させてもらいました。この作品は美しい光と影をテーマに、枯れた植物をモチーフとして描いています。描きはじめから完成に至るまで、色々なアドバイスを受けながら、本当にこれで完成か…?いやまだだ…と自問自答を繰り返す日々でした。でもそのおかげでとても充実した時間を過ごせたと思います。私は小学校1年生から高校1年生までこのアトリエ5に通っていました。そして大学生になり今度はアシスタントとして1年間お世話になりました。私は3月いっぱいで辞めてしまいますが、生徒さんと過ごした時間、また自分が生徒としてではなくアシスタントとして関わることができた時間は本当にかけがえのないものになりました。これからもアトリエ5は進化し続け、しかし変わらずそこに在る、そんな存在であるのだと思います。今までお世話になりました。ありがとうございました。
出品作制作、佳境に
[日本画水彩] 2017.01.13
出品作制作、佳境に
新年が開け、2年に一度の作品展が目前に迫ってまいりました。おとなクラス全クラスで出品作の制作の追い込みに拍車がかかっています。それぞれに日々の生活やお仕事でお忙しい合間に、作品づくりに向き合う時間を確保することは大変だと存じます。それでも、おとなクラスの皆様は真剣そのもの。制作が進む毎に生じる課題に果敢に取り組み、日常の隙間を縫って次に向かう準備を整えて来られるので、翌週アトリエのドアを開けるなりさぁ描くぞ、とレッスン時間の集中の高まりに教室の熱気はムンムン、です。今月よりさらに緊張感が増してきました。 私の担当する日本画クラスからは、初出品の方も数名。画材の扱いや技法の着実な習得もあり、それぞれの個性ある筆遣いなども際立ってきました。瑞々しく、初の日本画を描く喜びに溢れた作品群となりそうです。一方でいよいよ制作が佳境に入ってきたベテランの方々は、これまでの研究制作を踏まえた意欲作。岩絵の具の発色の美しさを目指し、ここから一踏ん張りというところです。日本画の表現は準備段階にとても時間がかかり、本画に着手するまでが遠い道のりに思えますが、自分の感覚・考えを信じて、焦らずじっくりと一筆ずつを味わうように制作して頂ければと思います。   日本画の他にも油絵、色鉛筆画なども同会場に並びます。皆様各々の表現で「今の自分」のベストを尽くそうと大切な時間と心を込められた作品群が、会場でどのように映えるのか、またそれぞれがどのように響き合う空間となるか、とても楽しみです。
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