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みんなの木
[小学生クラス] 2012.05.07
みんなの木
小学生クラス 制作:2012年4月 ◎制作のねらい ・谷川俊太郎さんの「き」の詩を紹介し、身近にある自然に親しみを持つ。 ・桜の木の開花から新緑までの移り変わりを週毎に観察し季節を感じる。 ・絵の具の準備、色混ぜや水の量、お片付け等、基本を身に着ける。 ・作品の中にクラスのお友達を描き入れ仲間づくりをする。  ◎感想/講師:中家総子 毎年4月は春の気分いっぱいの楽しい空想画でスタートします。今年は谷川俊太郎さんの詩集『ふじさんとおひさま』から「き」の詩を紹介し、「みんなの木」というテーマで制作しました。私は大学時代に木彫と出会い、丸太にノミを入れ形を作っていく中で、木の雄大さ、力強さ、生命力に圧倒されることが何度もありました。私にとって木はとても身近な存在で、あのゆったりとしたおおらかさや美しさを、谷川さんの詩を通して子供達にも感じてもらいたいという想いがありました。 最初の週に身近にある木を調べて描いて来てもらうように紙を渡しました。枝の様子を細部まで詳しく描いてきてくれた子や色混ぜで幹の色を再現してくれた子もいて、木の造形に関心をもって、いろいろ発見してきてくれた事をとても嬉しく思います。そのスケッチも参考にフロッタージュの紙をちぎって貼り、幹を作っていきます。葉っぱが付き木が完成したら、周りにアトリエ5のクラスのお友達と先生を描きます。初めて同じクラスになった子にも少しドキドキしながら「どこに描いてほしい?」と声をかけていました。「○○ちゃんは、枝にぶら下がって遊んでいるところ!」「○○くんは葉っぱの上でお昼寝!」。絵の中にお友達がどんどん増え、子供達の空想が広がって、和やかでとても楽しい時 間でした。 木の色彩を目立たせるために人物などはマッキーの黒の線で、背景は透明感があり重ねると綺麗なクレヨンで仕上げました。 春らしい軽やかな色彩の木が美しく、お友達の笑い声が聞こえてきそうな生き生きとした絵に仕上がりました。子供達がこの作品を通して木に親しみをもってくれて、季節の移り変わりや身近にある自然に目を向けてくれるようになったらと思います。 作品は今週返却です。お楽しみに! 詩集『ふじさんとおひさま』より 「き」 谷川俊太郎 ゆったり たつき きは のんき かぜに そよぐき きは がっき そらを さすきは きは ひこうき あそんで くれるき きは あにき きのみの なるき きは だいすき きつつき つつくき きは げんき まいあさ とおるき きは にっき いつも いきいき ふとい みき
みんなの木 -1
[小学生クラス] 2012.04.19
みんなの木 -1
小学生クラス 制作:2012年4月 ◎感想/講師:中上佳子 新年度を迎えて3週間程経ち、桜の姿も、満開から新緑へと移り変わり始めました。子供達、保護者の皆様、先生方とともに、無事に新年度を迎える事が出来たことに感謝しています。新たな1年を、皆で楽しく大切に過ごしていきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。 小学生クラスでは今年度最初の制作、空想画『みんなの木』が始まりました。木は、普段なかなか気に留めることはありませんが、人や動物、全ての生きものに、恵みを与えてくれる存在です。植物がぐんぐん育っていく春、子供達と木がもっと身近になってほしいという願いが込められています。 谷川俊太郎さんの詩「ふじさんとおひさま」に『き』という詩があります。木が持っているあたたかさや、面白さ、豊かさがやさしく伝わってくる詩です。この詩を読んで、子供達は木が自分にとってどんな存在かな、どんな木だったら嬉しいかな、と想像します。 今週は、ひとりひとりの思い描く木が画用紙の中にしっかりと根付き、葉っぱが生えました。 背の高い木にしたいなと思う子、動物やお菓子の形をした葉っぱがある子、木登りがしやすいように丈夫な枝がたくさんある子、ひとりひとり違ったとても楽しい木が生まれました。 新しい学年や新しいクラス、子供達はワクワクすると同時に、まだ緊張していることもあるかもしれません。挨拶や制作を通じて、新しい友達や、新しい自分に出会えるように、子供達が安心して笑顔になれる空間をつくりたいです。来週は、木の周りに子供達の想像の世界が広がります。どのような世界が生まれるのか、とても楽しみです。 ————————————————————————- ■日本画の展覧会情報 『桜・さくら・SAKURA 2012』-美術館でお花見!- 時:3月31日〜5月20日まで 所:山種美術館 /アクセス:日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分 2月に引き続き、山種美術館での展覧会のお知らせです。桜を主題に描かれた作品の展覧会が行われています。ここでは桜の展覧会が毎年行われていて、見に行くたびに作品から春のやわらかな日差し感じます。関東の桜のシーズンは殆ど終わってしまいましたが、美術館の中ではまだまだお花見を楽しむ事が出来そうです。
春の写生会 – 3
[小学生クラス] 2012.03.30
春の写生会 – 3
時:3月26日(月) 所:大倉山梅林公園 ◎感想/講師:中家総子 春の写生会にご参加いただいた皆様ありがとうございました。今年は冬の寒さの影響で梅の開花が遅れ、ちょうど今週が満開だったようです。色々な種類の梅が咲き誇っていてとても綺麗でしたね。26日は少し曇が出てきて寒くなる場面もありましたが、2日ともお天気に恵まれて良かったです。 月曜日は少人数で、お友達同士で仲良くスケッチしたりのんびりとした雰囲気でした。渋谷先生が用意して下さった巨大紙飛行機をお父様お母様方がチームワークで制作して下さる場面も! 火曜日は参加者が過去最高の70名でした。大人クラスの方も多く参加して下さり、大人、子供を超えた交流がありました。シャボン玉も大勢で吹いたのでとても綺麗でしたね。梅の良い香りに包まれ、沢山の方と春を満喫できたことを嬉しく思います。 普段の制作と違い太陽の光や風の中で、五感をつかいながらのびのびと描くことができました。おたまじゃくしに触ったり、草の中を走り回ったり、思い切り遊ぶことができて子供達の栄養になったと事と思います。大きな怪我もなく無事に終ることができました。保護者の皆様、ご協力ありがとうございました。 梅林公園ではこれから桜の開花が始まります。またお天気の良い日にお出かけしてみて下さい。4月から新しいクラスで新年度がスタートします!どうぞ宜しくお願い致します。  
自画像 – 2
[小学生クラス] 2012.03.25
自画像 – 2
小学生クラス 制作:2012年3月 ◎制作のねらい ・1年間を振り返り、今の自分を見つめて絵に残す。 ・顔のパーツをよく観察し、興味を持ち発見しながら描く。 ・4Bをベースに2H〜6Bを使用し、鉛筆の豊かな表現を目指す。 ・背景の色鉛筆は、重ね塗りやタッチの向きを工夫して描く。 ◎感想/講師:中家総子 今年度最後の制作は自画像です。1年間、子供達はみんな本当によく頑張りました。4月からは学年が変わり、新しいことが沢山待っています。ちょうど変わり目の大切な時に当たる今の姿を作品に残してもらいました。鏡の中の自分を見つめて描いている様子は自信に満ちあふれ、見つけたことを素直に表現しようという姿勢が感じられました。季節毎のクロッキー、観察画、そして1月の鳥獣戯画の模写で子供達の線はどんどん磨かれてきました。ひとりひとり見方が線に表れていて、特に鼻や耳の鋭い捉え方はには驚きました。同じ4Bの鉛筆ですがそれぞれ違う表情が出ていて面白い! 自画像を描くということは自己の内面を見つめるということです。そこで今回、24色の色鉛筆の中から『今の気持ちの色』を3つ選んでもらいました。「クラス替えがドキドキ」「クラブ活動ワクワク」「お別れがさみしい」等、気持ちを言葉にしてもらい色に置き換えました。塗る時のヒントにゴッホとセザンヌを紹介しました。ゴッホは生涯で多くの自画像を制作し、激しい内面の感情を筆のタッチに込めています。セザンヌは対象を簡略化した色面で表現した画家です。画集を観た後は、最後の作品なのでみんなに委ね、色の重ね方やタッチの向きを自画像に似合うように工夫して塗ってもらいました。 完成した作品の中のみんなの表情はキリッとしていて、背景の色鉛筆も考えをもって表現できました。積み重ねてきた事が色にも線にもはっきりと現れて、最後に相応しい作品になりました。1年間みんなの制作のお手伝いができて、素敵な作品が生まれる瞬間を見ることができてとても幸せです。4月からはまた新しいクラスに変わりますが、子供達の成長を見守り共に歩んで参りたいと思います。来週は写生会です。自然のなかで春をたっぷり満喫しましょう! -------------------------------- お知らせ -------------------------------- ◎「たんぽぽと子供たち」展 子供達の自画像の展示をします。是非遊びにいらして下さい! 春のイベント:5月5日(土)pm 5時〜 秋谷の浜でシャボン玉もお楽しみに。 時:2012年4月8日(日)・5月5日(土)・13日(日) 12:00〜18:00 所:AKIYAのアトリエ   JR横須賀線「逗子駅」 バス2番乗り場より約25分、「秋谷」下車すぐ -------------------------------- ---------- -------------------------------- ◎「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展 今回の制作でも子供達に紹介したセザンヌの展覧会が六本木で行われます。 春休みに是非お出かけ下さい。 時:2012年3月28日〜6月11日  10:00〜18:00 所:国立新美術館 企画展示室1E
北風ピープー!-4
[小学生クラス] 2012.03.05
北風ピープー!-4
小学生クラス 制作 2012年2月 ◎制作のねらい ・「寒さ」や「冷たさ」をイメージし青系の絵の具で寒色の色作りをする。 ・毛糸の線の動きや重なりを中心に構成を考え版作りをする。 ・版画ならではの作品が合わさった時の驚きと感動を味わう。 ◎感想/講師:中家総子 今年の冬は世界中が大寒波で記録的な寒さになり、日本でも各地で大雪に見舞われました。ついこの前も積もるほど降り、凍えるような寒さでしたね。子供達も存分に雪遊びを楽しみ冬を満喫した事と思います。例年と違う特別な冬をテーマに、2月は版画を制作しました。 土台になる紙は「寒色の研究」と題して、青系の絵の具で寒さや冷たさをイメージして色作りをしました。版は毛糸の線を北風に見立てて貼り、周りを雪にや氷に見立てたエアパッキン・ダンボール・麻布等で飾りました。無地の紙に刷るのと違い、絵の具の濃淡とインクの重なりで画面に意外な奥行きが生まれ、予想外の美しさに出会うことがでます。 この版画を考案された悦子先生は、ジャクソン・ポロックの表現からヒントを得たそうです。ポロックは絵の具を直接キャンバスにたらす独自の技法を確立した抽象表現の画家です。現在、竹橋の国立近代美術館で「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」が行われています。日本で始めての大規模な展示ということで、私も本物を観るのは初めてでした。無秩序のように思える絵の具の重なりが なんとも言えない緊張感で画面の中に混在し一つの作品になっていて、ものすごいエネルギーを感じました。色の重なりだけなのにずっと眺めて味わえる、言葉では説明できない迫力がありました。 今回、摺り上がった作品を観た子供達から歓声が上がっていました。線の重なりの意外な美しさに驚き感動しポッロクと同じ体験ができたのではないでしょうか?今年の冬の寒さと版画の表現が上手くマッチして素敵な作品が出来ました!今週返却ですので子供達の作品の線の面白さを味って下さい。そしてポロック展にも是非足を運んでみて下さい!
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