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小学生 絵画/制作の原点
[小学生クラス] 2018.10.01
小学生 絵画/制作の原点
台風一過。久々に見える青空が高さを増し、秋らしくなってきました。小学生クラス秋の空想画『川のまわりに』『秋色の広場』も、季節の移ろいの中、順に完成を迎えました。描き始めた頃は皆半袖で汗をかきながらの制作でしたが、今ではちらほらと長袖の子も目立ってきました。気候の変化を肌で感じ、久しぶりの絵の具を心地よく扱うこと。そのような目標を下に、春の時よりも意欲的に作品に向かう姿勢がどのクラスでも見られ、一回り成長した姿がなんとも頼もしく感じました。 前半クラスでは皆で繋げた一本の川からそれぞれが考えた『川のまわり』を描き、心躍る作品となりました。笑顔での制作中はクラスの仲間同士で意見を交わし、さらに広がる空想を存分に楽しみ、この半年で培われた関係性が作品に表れ、嬉しい限りです。 後半クラスでは生憎の天気が続き、望ましい『夕方の空』を見ることは中々叶いませんでしたが、そんな中でも自分の内に感じる美しさを筆に乗せ、絵の具での表現からイメージを固めていく姿は、技術だけではない彼らの充実が見て取れ、これもまた嬉しい限りです。 どのようなテーマでも、自分の作品にする力、そして何より楽しんで行う力。少しの時間を置いて行われた絵画制作は、そんな原点に帰りつつも、深みを増したものとなったようです。10月の観察画もその心をもって頑張りましょう。
小学生 工作 絵画/夏の名残
[小学生クラス] 2018.09.03
小学生 工作 絵画/夏の名残
暑さを冷ますように憂愁を帯びた風が肌を撫で、季節の終わりと始まりを感じさせます。夏の工作『いきものモザイク』も、ほぼ全員完成を迎え、見事な作品群が教室の壁を埋めていきました。長い制作期間の中、最後まで粘り強く取り組み、以前にも記したようにずっと大切にすることができる作品となったこと、本当に嬉しく思います。全員が大きな成長を遂げた夏となりました。 一方、モザイク画が終了した生徒達は、8月の制作である夏のものスケッチを行いました。今回はただ描くだけではなく、それらを『涼しく飾る』として、部屋に吊り下げることができる作品に仕上げました。講師が集めたものや自分で持参したものを、デッサンではお馴染みですが普段の制作ではあまり使用しない様々な種類の鉛筆を用い、小さな画用紙に描き、さらに穴開けパンチで風が通る道を作って並べていきました。糸をつけ天井から吊り下げてみると、素直な線で描かれた1枚1枚がゆったりと回転しそれがとても美しく、教室を涼し気にしていました。作品を『描く』ところまでは毎回レッスンで行っていますが、それらを『飾る』という点は、各御家庭にお任せしてしまっています。生徒自身もなかなか自覚をもって作品を展示する機会は多くありません。しかし、生まれた作品を、誰かに見てもらう為に美しく飾る、見てもらう為の工夫をするということはとても大切なことです。そこまで意識して、初めて作品に生命が吹き込まれるのかもしれません。そんなことを少しでも感じてもらえればと、今回の制作を通して思いました。過ぎ行く夏に思いを馳せ、是非お部屋に飾ってみて下さい。
小学生 工作/変わらない美しさ
[小学生クラス] 2018.08.13
小学生 工作/変わらない美しさ
続く暑さの中、いかがお過ごしでしょうか。7月からスタートした小学生クラス夏の工作『いきものモザイク』も、8月に入り、徐々に完成作品が増えてきました。モザイク画の特徴である、色面の組み合わせによる美しさ、絵画に似て実は異なるその性質を、細かい作業が続く中で根気よく理解し、何より楽しんでいた子供達。それぞれが選んだ生き物はもちろん、モザイクチップの色、大きさ、余白の作り方など、どこをとってもその子らしい、とてもステキな制作となりました。もうすぐ完成の子も、無事終えたら作品を紹介していきたいと思います。あと少し、頑張りましょうね。 今回の工作をスタートする時、講師である私から皆に『ずっと大切にできるものにしよう。皆がおじいちゃん、おばあちゃんになってもそばに置いておけるものを作ろう』と言いました。モザイク画の歴史は相当に古く、そして現在でも尚その美しさを保持できるといった強固な性質を持っています。それらの特性を活かし、今自分が考えた美しさを、真剣に向き合った時間と共にずっと形に残して欲しい。花火のような一瞬の美しさもありますが、完成から長い時間をかけ鑑賞者と触れ合うことによって、作品自体の普遍的な美しさの中に、新たな意味や価値が生まれることを知って欲しい。それこそが作品を作り続ける意義のひとつであることを、ちょっとだけでも感じて欲しい。そのような事を考えていました。 今回の作品をずっと、ずっと大切にし、込めた思いを、未来の自分に届けて下さい。
小学生 工作/モザイクで点描?
[小学生クラス] 2018.07.16
小学生 工作/モザイクで点描?
今年の夏の工作は自分の好きな生き物をテーマにモザイク画を作っています。 生き物ならなんでもOK 自分の飼っていたペットにしたり、悩みに悩んでクリオネにしたり。マリモを持ってきた子もいました。 数多いる生き物から自分が選んだモチーフだからこそ気合いが入ります。 モザイク画に取り組む前に皆でジョルジョ•スーラの絵画を見ました。混色が出来ないのがモザイク画です。そこで今回はスーラの点描の様に異なる色のチップをを並べて豊かな色調を出すことに挑戦です。 制作が始まると皆黙々とひとつひとつモザイクチップをつけていきます。 真っ赤な顔をしている三年生の女の子。 最後に頑張ったねと声をかけると「頑張ってなんか無いよ好きなことだもん!」 と言い切られました。こんなにはっきりと言い切れるってかっこいい。皆の熱中ぶりを見て刺激される日々です。 保護者の皆様アンケートのご回答誠にありがとうございました。アトリエで上手くいかなくて落ち込んだり上手くいった時の高揚した様子など、レッスン後を知り子供達の真剣さをあらためて感じました。より充実した時間になるように取り組んで参ります。今後ともアトリエ応援団としてどうぞよろしくお願い致します。   アシスタント春日千尋個展のお知らせ どうぞよろしくお願い致します。  にじ画廊 2018年8月16日(木)~28日(火) ◉オススメ展覧会◉ 生誕100年いわさきちひろ展 東京ステーションギャラリー 2018年7月14日(土)~2018年9月9日(日) 「絵本作家」ではなく「絵描き」のいわさきちひろにスポットを当てた展示の様です。6月に水彩絵の具の表現研究をしたアトリエの子供達。いわさきさんの水彩画を 是非生で見て欲しいです。  
小学生 絵画/抽象への架け橋
[小学生クラス] 2018.07.02
小学生 絵画/抽象への架け橋
雨の音が止み、蝉の声を予感させる季節の間。体調管理が難しいですね。4月より続いていた小学生クラスの絵画制作も、6月の聴想画『音楽の世界』を終え、一段落しました。音から生まれたイメージを色、線、形で構成していく少し特殊な絵画制作。今年は全6クラス毎にきっかけとなる音楽が異なり、徐々に生まれてきたクラスとしての個性が強く反映された作品群となりました。上記の2曲に加え、風の谷のナウシカの『鳥の人』、パッヘルベルの『カノン』、ドビュッシー『亜麻色の髪の乙女』、そしてマルティーニの『愛の喜び』。どのクラスでどの曲が流れたのか、今度は作品からイメージしてみて下さい。音楽から絵画、そしてまた絵画から音楽に思い巡らすことで、そこに新たな感性が生まれます。たとえ作品から受け取るものが、元となった音楽からかけ離れたイメージであっても良いのです。正解があるわけではない抽象で、きっかけを超えた豊かな可能性を秘めた作品こそ、価値あるものです。今回、皆がとても素晴らしい、多様性を含んだ完成を迎えたこと大変嬉しく思います。 例えば美術館で、たくさんの絵画があるとして、理解しやすい写実的なものと同じだけの価値を抽象画に見出すことができる人がどれだけいるのでしょうか。今回の制作を経て、絵画の中に『メロディー』や『ハーモニー』があること、それを想像する喜びを知り、抽象との距離を少しでも縮めるステキな架け橋になればと思います。
小学生 絵画/延長戦の末
[小学生クラス] 2018.06.11
小学生 絵画/延長戦の末
先週に引き続き、5月の観察画『ドラゴンフルーツ』の紹介です。レッスンは大体、ひと月で1作完成する予定で進行していますが、欠席であったり、色づくりや描写に予想を上回るこだわりが発揮されたりすると、全員が同様にそうなるとは限りません。実際、10人いれば10通りのタイミングで『できた!』となる訳です。今回も1回分多めに時間を要して、納得いく作品へと至ることができた労作達がありました。学校の授業とは違い少人数だからこそ、当たり前のように全員異なる思いがあることを踏まえ、一人ずつに応えたい。胸に秘めている『いまできること、やりたいこと』を画面にしっかりと表して欲しい。時間無制限で行う訳にはもちろんいきませんが、可能な限り作者が目指す、未知なるゴールへと向かっていく為の環境を整えてあげることこそ、講師の役割。こだわりを捨てず、最後まで走り切った皆の顔は満足げにほころび、とても素敵でした。 数々の名作が生まれた今回の観察画、今年度終わりの3月に隔年で開催される『アトリエ5作品展』があり、そこへの出品作として有力ですが、その前に今年は『第20回カナガワビエンナーレ国際児童画展』の作品募集が行われます。神奈川県主催の、世界中の子供達の絵画を一同に集め展示するコンクールです。アトリエ5では過去にも希望者を募って参加し、何人も入賞を果たしています。コンクールなので、応募者全員が入選する訳ではありませんし、結果が伴わないこともあります。ですが、今回のように、自分の作品に挑み続けることができるあなた達には、是非、より広い場所にも挑戦して頂きたい。自分の作品が世界中の子供達と並ぶことができると自信を持って欲しい。講師としても正直皆の絵を世界に自慢したい。そんな思いから、今回の児童画展にもアトリエ5として参加予定です。 募集は秋頃となりますので、近づいて来たらまた詳しくお伝えいたします。 『カナガワビエンナーレ国際児童画展』↓ https://www.earthplaza.jp/biennial/index.html
小学生 絵画/センス・オブ・ワンダー
[小学生クラス] 2018.06.04
小学生 絵画/センス・オブ・ワンダー
空をひらりと舞うツバメが薫風を運び、季節の節目を感じます。小学生クラス春の観察画『ドラゴンフルーツ』、それぞれのクラスで皆素晴らしい制作となりました。5感をフルに使い描き切ったモチーフ、そして自分の絵の中のドラゴンフルーツや新緑のことを考えて決めた背景の絵の具の色、後半クラスでは自分で布を設定し、画面構成にも気を配りました。初めて小学生クラスでの観察画を行った子は、新鮮で弾けるような喜びを初めてとは思えない丁寧なタッチで画面に閉じ込め、キャリアのある子は今まで培った技術をどこで活かせるか見据え、しかし挑戦を怠らず、また新たな可能性を示してくれました。それぞれが最後まで楽しみながら行うことができた、とても見事な観察画でした。 アトリエ5では、5感を通して表現していくことを考え伝えています。それは決して押しつけではなく、個々の中に本質として眠る感性を少しだけ揺り起こし、自発的に外界と繋がっていく手段を提示していくというものです。目の前にあるものをどう感じ、どう表現していくか。今まで気が付かなかったことに驚嘆できる感性を鍛えること。   『センス・オブ・ワンダー』   今回見つけたそれを大切に、次の制作も楽しんでいきましょう。
小学生 絵画/ドラゴンフルーツってどんな味?
[小学生クラス] 2018.05.21
小学生 絵画/ドラゴンフルーツってどんな味?
新緑がキラキラと眩しい季節です。 小学生クラスは、主に前半クラスと後半クラスで低学年と中学年で分かれており、年齢に合った内容とペースで制作を行うことが出来ます。そして様々な小学校(住吉•東住吉•木月•下小田中•中原•井田•今井•末長•苅宿•大戸•上丸子•西丸子•平間•橘など)から集まっています。学校がバラバラでも絵が好きなもの同士なので制作して行くうちにとても良い仲間になります。一ヶ月過ぎて子供達もアトリエでの制作に少しずつ慣れてきた様子です。   さて5月はドラゴンフルーツの観察画に挑戦。初めはドラゴンフルーツを良く観察しました。どれだけ良く観察したところで写真の様に描くことはできません。特に低学年は観察して発見したことが嬉しくて強調して描くのでますます見たままから離れていきます。でもそれが良いと思います。モチーフから目を離して紙に描くまでの間に頭と心と身体を通過して記憶して表れたモチーフの線であり色です。誰かにとってのそれらしさでは無くその子にとってのリアリティがある絵を描いて欲しい。アトリエ5が五感を大切にしているのもそんな理由です。 この先どの分野に行っても、ずっと表現の核になるのは、自分の実感だと思います。小学生はその実感を大切にするために存分に感じて表現して欲しいと思います。同じものを描いていても同じ絵がないのは私達にとってとても嬉しいことです。   最後に冷したドラゴンフルーツを一切れずつ食べました。奥底にある微妙な甘み。食べたい食べたい!と大合唱していた割に…?の様子で微笑ましかったです。いつか大人になって食べた時、一生懸命描いた今を必ず思い出すんだろうなあと思いました。   ◉オススメ展覧会 東京都庭園美術館  『フランス絵本の世界』開催中~6/12(火)まで壁飾りから家具、照明器具にいたるまで、アール・デコとよばれる装飾様式で統一されたとても素敵な美術館です。 上野の森美術館 『ミラクルエッシャー展』6/6(水)~7/29(日) 4月の制作は家や町を想像して描きました。そんな子供達にエッシャーの描いた不思議で精密な空想の絵を是非見て欲しいです。
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