体験を予約する

┃ blog ┃

幼児 絵画/自分いろ満開
[幼児クラス] 2020.03.22
幼児 絵画/自分いろ満開
講師:福田希美 冬から春に。子どもたちは心のパレットにたくさんの色を広げて、清々しい表情で歩んでいました。 ◇てぶくろ◇ ハサミ・サインペン・色鉛筆・羊毛などを用いて、とびきり暖かいてぶくろを作りました。 てぶくろの柄をデザインしながら子どもたちの会話は止まりません。 「この前刺繍やった時みたいに、ちゃんと縫ってあげなきゃね。」「そうだね!」と糸の線を施したり、暖色と寒色に分けた色鉛筆を見て「私全部あったかい色で描こうっと」「でも今日寒いから僕は冷たい色にする。でも中はあったかいの。」と色選びを楽しんだり・・ 手袋を自由に彩りながら「見て!こんな模様になった!」「(色鉛筆混ぜたら)こんな色になった!」とお披露目し合う姿も。そんな時は必ず誰かが「わっ、なんか〇〇みたいだね」「可愛いね」「おもしろっ(笑)」など明るくコメントしてくれます。 気づけば、これまで毎回初めに「できないかも。」「難しそう。」と呟いていた子も、今回は黙々とペンや鉛筆を走らせていました。勢いのあるその線は手袋からはみ出して、おまけに今にも紙からはみ出しそう。結局お迎えの時間がきても止まらずに、しばらくお母さんに待っていただいた程でした。 翌週、つくった手袋の中に羊毛をしのばせると、子どもたちはニンマリと笑みを浮かべます。周りに、てぶくろを求めてやってきた動物やお友達などを描き込むと「ここにゾウが入って、ここにネズミが入るんだけど、入れないよーって困ってるの」など、それぞれお話の世界が広がります。 帰り際「それ欲しいな・・」と羊毛の切れ端を求める子がいました。 「いいよ。でも羊に分けてもらった大事な毛だから、大事にしてくれる?」と聞くと「大事にする!」と意気込みます。 みんなでほんの一握りの羊毛を両手で包んで「かわいい」「ふわふわしてるね」「動物園のにおい・・」など呟きながら帰って行きました。 あの羊毛は今、各ご家庭でどうなっているのでしょうか・・ ◇私の名前◇ 自分の漢字を書きました。「漢字の中に込めた願い事、お母さんに聞いてきたかな?」と投げかけると、照れた表情で名前の由来を教えてくれました。 大切な名前。その漢字の線ひとつひとつを大切になぞり、形を捉えます。 複雑な形を紐解きながら「あ、ここにカタカナのロが隠れてる!」「ここがすごい長い。」など発見を楽しむ子も居れば、黙々と練習を重ねる子も居ました。 年少さんが難しい漢字を書き上げると、年長さんたちが覗き込んで「すごい!年少さんなのに書けてる!」と大騒ぎ。その子も嬉しいやら照れるやらでクネクネと小さくなり、“恥ずかしい。でも、すごいでしょ?”と言わんばかりの表情で私を見つめます。 大切な漢字を書き上げると、まずはそれをサインペンの丸で優しく包み込みます。 私が「丸って、なんだか嬉しいね。いいことがあると丸もらえたりするでしょう?」と言うと、ある子は「うん!だってトゲトゲがなんにもないもんねっ!」と言いました。 大事な名前を丸でデザイン。丸。丸。丸。いろんな丸。とにかく丸。 仕上げに絵の具を乗せると・・丸の線を丁寧に避けて塗る子や、薄くのばした絵の具を大胆に丸にかぶせて滲みを楽しむ子など様々です。自分が描いた線への配慮や画材の反応を楽しむ姿に感心し通しで、つい見入ってしまいました。 一生懸命作った作品が完成すると必ず聞こえるのは「早くママに見せたい」の一言。 ご家族からもらった大切な名前の大切な作品。誇らしげに持ち帰る様子がとても頼もしく見えました。 ◇春のお花(観察画)◇ アトリエのドアを開けるなり「わ!お花?!今日これ描くの?」と察しが早い子どもたち。「ぼく絶対この花描きたい!」「私これにしよっかなぁ。でも色がちょっと難しそう・・」「え、簡単だよ、多分〜、肌色とか混ぜるといいと思う。」「肌色?!」と、まだ始まりのご挨拶もしていないうちに前のめりに会話が進みます。 みんなでお花の名前を覚えて改めてモチーフのお花と対面。 自分の描きたい花を各自花瓶に挿して観察を始めると、さっきまでの賑やかさが嘘のように、子どもたちの目は真剣そのものでした。 描きたい角度をじっくり見定めたり、花弁の枚数を数えたりと観察の様子は様々。また色作りも、“試し紙”の上でクレパスを何度も混ぜながら実物と照らし合わせ「なんか違う」とため息をついたり「あ、そっくりの(色)できた!」と目を輝かせたりと、様子はやはり様々。 研究に研究を重ねた試し紙はカラフルで、私が思わず「わ、きれい」と呟くと「本当だ!」「パレットっぽいね」「なんか美味しそうな色ばっかりできてる(笑)」と互いの試し紙を覗き込むシーンもありました。 画用紙に次々と「これだ」という線を引き色を乗せ、最後は絵の具で仕上げます。 今年度さいごの絵の具。制作のポイントなど説明は最低限に、ただ「大事に描いたお花のことを考えて色を作ってあげてね。お花が喜ぶ筆の使い方をしてね。」と伝えました。 あえて同じ色を作り続ける子。お花を囲ってデザインする子・楽しげに筆を弾ませる子・・それぞれのペースで黙々と自分の作品と向き合います。 完成すると、「できた」の一言とともに達成感に満ちたため息が響きます。 そんな中ある子が誇らしげに「先生、紹介(講評)して!」とリクエスト。 入会当時は緊張の表情を浮かべていた女の子。「紹介して」の声はとても明るく、手元の作品はその子の笑顔と一緒で、まるで花束のような幸せな世界でした。   自分の表現を喜び、自信を持って仲間に披露できる事。またそんな仲間がいる事。こういう事がきっと、これから生きる日々の糧になっていくのだと信じています。 そしてそれは大人が培ったものではなく、みんながそれぞれの表現を重ねながら、一緒に育ち合ったからこそ得られたのもだと思います。 4月からまたひとつ大きくなる子どもたち。 ちょっと違った環境で再スタートではありますが、子どもたちの中ではきっと今も延々と続く表現の道の真っ只中です。 新たな画材・技法・友だち、そして自分自身と出会い、これからも自分の色を大切育んで欲しいと願っています。 . ==入会をご検討の方== <春の入会キャンペーン> 新年度クラスに若干の空きがありますが、3月は新型コロナウィルスの影響もあり体験会や見学会は控えてきました。今後の状況にもよりますが、4月から体験レッスンをお受けする予定です。日程など詳しくは予約ページでご確認下さい。 HP: https://atelier-5.com/class/little-child Blog: https://atelier-5.com/blog お問合わせ:https://coubic.com/atelier5/contact
らくがき5(ファイブ)
[blog] 2020.03.13
らくがき5(ファイブ)
突然の臨時休校と長い長い春休み。子どもたちの行き場や過ごし方は?と気にかかっているところです。 遠出したりお友達と集まるなどもしづらい状況ですが、紙に鉛筆一本あればどこまでも楽しく遊べてしまうことを、今こそ改めて伝えたいと思い、レッスン外の緊急企画「らくがき5」を展開中です。 スタッフがゆる〜く描いたイラストに、「あったらいいな」「ありえないけど面白い」「自分ならこうしたい」を描き加えられる独自のシートを作り、主にこどもクラスに向け随時配布しています。 アトリエ5の子どもたちはさすがの腕前、発想も色彩も豊かな作品を仕上げて早速講師陣に報告してくれています! 次の配布の際は是非、おうちの方もシートをコピーして一緒に描いてみて下さい。あくまでらくがき、ユーモアやイタズラ心でお気軽にどうぞ。こっそり描くのもいいですが、見せ合いっこもまた愉し、ですね。家族みんなでフフフと和やかならくがきタイムをお楽しみ下さい。 企画の着想のもととなった五味太郎さんの「らくがき絵本」を出版されているブロンズ新社様も、期間限定で公式のワークシートを公開されていますのでご紹介致します。 https://staffroom.hatenablog.com/entry/2020/03/05/114602  
小学生 絵画/倣い習う①
[小学生クラス] 2020.03.09
小学生 絵画/倣い習う①
移ろいを告げる季節の雨が梅の花を香りだけ残し、微笑み始めた風と共に寒さを拭ってゆきます。ご無沙汰しておりました。約二カ月半ぶりです。年明けより今まで小学生クラスは何を行っていたかというと墨での表現を体感する「伊藤若冲・群鶏図模写」。予定よりも長丁場、もしかすると今年度一のボリュームとなりご報告が遅れてしまいまして申し訳ありません。今月に入り皆見事な完成を迎えました。一本に気持ちを込める「墨の線」での表現、名画を観察し描く「模写」という学び方。普段とは大きく異なる内容に、楽しみながらも培った集中力を遺憾なく発揮し、全員が今回の制作の意図を感じ取ってくれたこと、大変嬉しく思います。   レッスンはまず、伊藤若冲について知るところから始まりました。伊藤若冲は近年その評価が爆発的に上がった江戸時代後期の画家で、身近な生き物などを中心に類稀なる綿密な描写と多様な色彩、併存する大胆さやユーモアをもって生命の喜びとその美しさを描いたことで知られています。特に自宅の庭で放し飼いにしていた数十羽の鶏を多く描き残し、「若冲の鶏」と言われるほど得意としていました。作品集を眺め、そんな「身近な生き物を愛した人」の精神そのものを身近に感じたところで、話は今回描く代表作である「群鶏図」に。たくさんの美しい羽の鶏がひしめき、各々違う個性を発揮している様子は、さながら教室での子供達のようです。その全てを描くのは流石に骨が折れるので、それぞれ一匹ずつ選び、模写をすることとしました。《続く》  
小学生 絵画/倣い習う②
[小学生クラス] 2020.03.09
小学生 絵画/倣い習う②
《続き》今回の制作は「模写」。言葉だけの意味を考えると現存する絵画を真似して写すということですが、実はただそっくりにコピー機で複写したように行うことではありません。その作品の奥に潜んでいる作者の気持ち、息遣いを読み取り、筆遣いや色彩計画に思いを馳せること。作品自体を写すのみならず、「作者を模倣する」ことで初めてその作品の神髄を知ることができること。たとえ形がそっくりにならずとも、その精神を倣えばそれが模写であり、ゴールはひとつではないということ。そのような学び方があることを伝え、特に今回は若冲の「線」の描き方に着目し、子供達は時間をかけ美しい線の練習を行いました。描く際の若冲の動きがどのようなものであったか、筆の持ち方は、線の長さは、スピードは、姿勢は、呼吸は…。原画を観察し、そこから空想を広げ、何本も何本も繰り返し描き、最上の一本を目指す。まさに今年度の集大成といえる制作。スケッチブックはその試みによってあっという間に埋められていきました。   練習を重ね、自信が芽生えたらいざ本番。一発勝負の緊張から咳払いひとつも憚られるような張り詰めた空間が自ずと生み出され、漲る集中は教室を満たし、その中で徐々に姿を現してゆく美しい鶏達。水を含んだスポンジを握りしめた時のように、吸収したもの全てが余すところなくそこに残されました。墨の美しさ、そして自分の解釈で描かれた線の美しさ。皆しっかりと「模写」をすることができていました。その後、線を大切にしながら絵の具によって彩色。鶏冠にはアクリルガッシュを用いながら発色にも気を配り、丁寧に丁寧に色を重ね、最後は台紙に貼り仕立てついに完成。長い制作、本当にお疲れ様でした。クラスで並べた完成作品は、若冲の線や色を倣いながらもそこから得た「習い」がそれぞれの作者の良さとして表れ、愛らしいもの、猛々しいもの、おとなしそうなもの、派手なものなど千差万別、まさに子供達の様でとても嬉しくなりました。   「模写をすること」の本当の意味を若冲の鶏を通して学び、あらゆる作品に対してまた一歩踏み込んで鑑賞できるようになった皆さん。一度描いてみることでしか分からない作者の思いが全ての作品に込められていることを知り、自らの制作にもきっと活かしてくれることでしょう。完成した際、皆に聞いた「伊藤若冲はどんな人だった?」に対して一年生が答えてくれた「身近な生き物を愛した人」の言葉には、模写をする前よりも親密な気持ちが込められていたように感じました。描いた鶏をずっと愛して下さいね。
親子の造形/てぶくろ・劇あそび
[親子クラス] 2020.02.20
親子の造形/てぶくろ・劇あそび
☆☆☆  みどりなくらしwithアトリエ5  ☆☆☆ 日時:2020年2月19日(水)11:00〜12:00 場所:NAYA enjoyspace(武蔵新城駅から徒歩5分) 講師:渋谷葉子・辻悦子・おりはらみなこ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 暖冬の影響で雪も無くこのまま春を迎えるのかな? でも朝晩はまだ寒い日が続くので、手袋の紙工作 初めてのサインペン、ハサミ、ホチキスに大奮闘 折り紙に指でアイロンかけ可愛いお客様がきたよ お家でパパも一緒に、楽しく遊んでみてね〜☆ 【活動の様子】 みどりなくらしのfacebook  みどりなくらしのInstagram 【ご予約】 みどりなくらしmidorinakurashi@gmail.com みどりなくらしHP;https://midorinakurashi.jimdo.com 【お願い】 *欠席連絡 準備の都合上、急なキャンセルはご遠慮下さい。お子様のご体調が心配な場合は、なるべく前日の夕方までにご連絡下さい。待機の方に受講して頂きます。皆様のご協力を宜しくお願い致します。 *活動報告 来年度も引き続き親子の造形あそびを開講します。講師は幼児教育のベテラン渋谷葉子と、絵本作家のおりはらみなこです。今後の活動報告は「みどりなくらし」のfacebook・Instagramをご覧下さい。 *生徒募集 過去に親子の造形遊びを受講された方で、アトリエ5の幼児クラスにもご興味がある方は、お気軽にお問合せ下さい。→https://coubic.com/atelier5/contact
おとな・鉛筆デッサン/瓶の物語
[デッサン油絵] 2020.02.10
おとな・鉛筆デッサン/瓶の物語
=鉛筆デッサン・作者の感想= おとな木曜日午前クラス:K様 候補となった瓶の中でも質感が多彩なものを選びました。 瓶自体の独特なシルエットや蝋周辺に手間取りましたが、 やりたかったことはある程度達成できたと思います。 瓶の色や厚みの表現には擦筆も使ってみました。   =鉛筆デッサン・作者の感想= おとな木曜日午前クラス:K様 静物を構成する際、はてどうやって組み合わせる?どう描く?と一瞬悩んだのですが、 高さの異なるモチーフを組み合わせているうちに、それぞれが塔や島、橋に見えてきましたので 「凪の海に立つ小島の塔」と見立てて描き進めてみました。 自分の中で物語を見出すとグッと身が入りますね。   =鉛筆デッサン・作者の感想= おとな火曜日午前クラス:M様 基礎デッサン修了のモチーフに犬の散歩セットを選びました。 ペットボトルの水面の表現は大の苦手ですが、 リードをより濃い黒色に描くと絵が締まってカッコ良く、 一体感も出て大満足な絵が描けたと思ってます。 今後の目標は、モチーフそれぞれの質感と色感の表現をつけたいです。 * == 春の生徒募集中 == 明るい陽射しと共に、新しい自分を磨いてみませんか? もちろん全くの初心者の方も大丈夫、 独自のカリキュラムで着実に上達します! *  初心者の鉛筆デッサン体験レッスン 内容:ガラスのコップを描こう! 受講料:税込2,500円(税込・当日納入) *F4スケッチブックは当日お持ち帰り *詳細はこちら→☆
おとな 鉛筆デッサン/冬の制作合評会『中級への広がり』
[デッサン油絵] 2020.02.07
おとな 鉛筆デッサン/冬の制作合評会『中級への広がり』
2月1日土曜日に、おとなクラス初級基礎デッサンの方を中心に合評会を開催しました。 各クラスから曜日を超えて12名の方にお集まり頂き、作品の紹介と懇親会を行いました。 お忙しい中お集まり頂きました生徒の皆様、誠にありがとうございました。 皆さんの絵に真剣に取り組む姿勢が伝わり、熱気溢れる会になったかと思います。   今回の合評会での生徒さんの発表を聞いていて、絵の上達は勿論、制作の際の意識も凄くレベルが上がって来ていると感じました。 いかにモチーフを立体的に捉えるか・描くかといった問題だけではなく、各自がモチーフから受け取った「美しいと感じたこと」を表すための構図・構成や演出といった絵作りの問題にも意識が及んできている事が、発表を聞いていて伝わってきました。 基礎デッサンの課題をいくつも描いていく中で、それぞれが自分なりの考えを持ちつつ描く力を着実に付けて行っているのだと改めて感じさせられました。   また、中級の方の発表では、基礎デッサンを終えた後の制作について見る事ができ、初級の方には参考になったのではないかと思います。 鉛筆デッサンでの制作をさらに深め、組みモチーフに挑戦する方。 モノクロの魅力を木炭で追及する方。 油絵での絵具を使った表現に取り組んでいる方。 1つの画材に留まらず顔彩と色鉛筆を併用した技法を使っている方。 組作品として同一モチーフに少しずつ変化を与えながら何枚も描いている方など、それぞれが自分の興味を突き詰めている姿から「さて、自分は何をしよう?」と、発表を聞きながら考えていた方もいるのではないでしょうか。 中級に移った際には、まずは色々な画材や技法を試しながら、だんだんと自分に合うものを見つけていって頂ければと思います。   来年度は、隔年で開催しているアトリエ5生徒作品展があります。 基礎デッサン課題を修了し、初級から中級へとステップアップする方が続々と出てくる中で、初出品の方がどんな絵を出品するのか今から大変楽しみにしています。 また作品展に向けて、良い作品作りに繋がるアトリエの環境整備・より質の高い指導を目指し我々講師陣も精進して参ります。   【おとな美術コース 春の生徒募集】 アトリエ5ではおとなクラスの生徒さんを募集しています。 レッスン内容、曜日や時間帯など詳細は下記リンクをご覧下さい。 ⇒ おとな美術コース生徒募集 詳細
体験を予約する