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「朝の庭の写生会」やります!
[おとな美術] 2020.05.06
「朝の庭の写生会」やります!
  皆様この連休は如何お過ごしでしょうか?昨夜の地震にも驚きましたね。重ねてお見舞い申し上げます。 . 行動制限が続く今こそ美術の力で皆様を応援したいと願い、3月は「らくがき5」、4月は「おうちで5」そして5月は「虹色セット」の販売も試みました。どれも講師陣の得意技が活かされ、多方面でもご賛同を頂き嬉しく思います。ご参加頂いた皆様、誠にありがとうございました。 事態の終息までは長丁場なので、気が向いたら時々「おうち時間」を楽しんで下さい! snsへの投稿も随時お待ちしています!   *アトリエ5のスタッフ紹介(更新):https://atelier-5.com/about/staff   さて、緊急事態宣言の延長を受け、5月は「おそとで5」?として、庭の写生会をご提案致します。感染リスク低減の各項目にご協力を頂いたうえで、ご都合の良い回にご参加下さい。なお、3蜜対策のため中高生とおとなクラス在籍の方を対象としています。ご了承下さい。 . 【庭の写生会】 ・風薫る五月、、庭の植物の瑞々しい美しさに触れ、活力を取り戻しましょう! ・清々しい朝の庭を満喫して下さい。テレワークでお疲れの方は描かなくても◎ ・外出自粛の要請中なので定員を絞り開講します!ご遠方の方はご免なさい、、 ・人混みを避け裏通りから辻の自宅(アトリエから徒歩数分)へお越し下さい。 ・場所が分からない方はアトリエ5の前からお電話下さい。お迎えにあがります。 . 【場 所】主宰 辻悦子の自宅(庭) 【日 程】三日間限定   *雨天の場合は庭で花を選んでから教室へ 5/9(土)・5/14(木)・5/16(土)  【時間】9:30〜11:30     【対 象】中高生クラス・おとなクラス  【定 員】5名(先着順) 【受講料】税込3,000円 *モチーフ付き 当日納入 . 【用意するもの】 スケッチブック・鉛筆・色鉛筆・簡易椅子又はビニールシート 帽子・タオル・飲み物・感染予防(除菌シートなどある人) *天候により上着など調整できる服装でお越し下さい . 【受講の注意】 健康:基礎疾患が無く平熱であること。咳くしゃみが出ないこと。 予防:玄関で手の消毒をして下さい。マスク着用は必須です。 距離:休憩時も集まらず一定の距離を保つ様ご協力下さい。 飲食:3蜜対策のため水分補給のみです。ご了承下さい。 時間:3蜜対策のため延長はできません。ご了承下さい。   〜久々の絵画の時間をお楽しみ下さい〜 緊急連絡先(辻):https://coubic.com/atelier5/contact 【庭の四季】 〜季節の移ろいを愛で、瑞々しい感性を大切に〜 アトリエ5はこれからもこの庭と共にあります。 過去のブログ写真もこの機会に是非ご覧下さい。 https://atelier-5.com/blog/salon5-akiya/salon5/niwa
限定!『にじいろセット』販売します
[blog] 2020.04.30
限定!『にじいろセット』販売します
おうち時間、いかがお過ごしでしょうか。もっとお絵かきや工作がしたくても…そろそろお手元の材料も少なくなってきていませんか? このたび、日時・数量限定で、材料やさんを開きます!   【場所】アトリエ5  【日程】5/2(土)〜5/4(月)の三日間 【時間】9:30〜10:30 *売り切れ次第終了 【商品】1日に各色2セットの数量限定販売   教室で眠らせているだけではもったいない素材の数々…豊富な紙類、ビーズやヒモ、モール、魅力的なナゾ素材も、どーんとおすそ分け。虹色で揃えてセットにしました。 1回500円のくじ引きで、なに色のセットが当たるかお楽しみ♪何が入っているかもお楽しみ♪ (さらに「らくがき5 」シートのおまけ付き!) まず#虹色コラージュ で並べて遊んだあとは、切ったり貼ったり、何か好きなものを作ってみましょう。お手持ちのものと組み合わせたり、みなさんの自由なアイデアで楽しんでいただければ、素材もきっと大喜びです! コラージュも作品も、ぜひ写真を撮って下さいね。SNSへの投稿も大歓迎です。     ※開店は街に人通りの多くない時間帯としています。出来るだけ人混みを避け裏通りからご来店下さい。 ※スタッフはマスクと手袋を着用し、商品の準備・販売にあたります。 ※予約・お取り置きは対応しておりません。
【速報】全クラスで5月のレッスンを休講
[お知らせ] 2020.04.29
【速報】全クラスで5月のレッスンを休講
木々もすっかり芽吹き、季節は早くも初夏を思わせる陽気ですが、思う様に外出もできず残念ですね。生徒の皆様、ご家族の皆様はお変わりないでしょうか? さて、緊急事態宣言に伴い4月を休講と致しましたが、中原区の感染者数の増加とブレーメン通り商店街の過密という地域性を鑑みて、現段階では5月も休講止む無しと考えています。 本来ならば学校の再開時期に準ずるのが筋ですが、生徒の皆様とスタッフの安全を最優先し、今しばらくの辛抱と判断致します。 【受講料】 お預かりしている4月分のお月謝は6月分に充当させて頂き、在籍費等の徴収はございません。 【おうちで5】 この様な時にも楽しみを見つけて頂ける様、「おうちで5」をfacebookとInstagramで発信しています。是非お友だちにもご紹介下さい。 https://www.facebook.com/etsuko.5 https://www.instagram.com/atelier5_kids/ 【次回の投稿】 今後の方針については、緊急事態宣言下での成果分析を受けた上で、5月23日(土)に改めてアナウンス致します。 何卒ご理解頂けます様、宜しくお願い申し上げます。 【休講中のお問合せ】 https://coubic.com/atelier5/contact ・・・・・ 【お知らせ】 なお、新型コロナウイルス関連の情報は「お知らせ」にまとめる事に致しました。 スマホ版の方も下方にスクロールして頂くと新着情報をご覧頂けます。ご説明が足りず申し訳ございませんでした。
【おうちで5】にご参加下さい!
[ツジエツコ] 2020.04.17
【おうちで5】にご参加下さい!
生徒の皆様 保護者の皆様 こんにちは。主宰の辻です。外出自粛が続きお疲れの出る頃と思いますが、皆様如何お過ごしでしょうか? 昨日16日には、緊急事態宣言が全国にも拡大され、本日の東京都の感染者数は200名を越えました。川崎市でも感染者は増加傾向にあります。5月の開講についても既に懸念されますが、連休明けの学校開校?の判断など状況を注視し、4月27日(月)に改めてお知らせ致します。 【おうちで5】 3月にご好評を頂いた「らくがき5」の続編として、「おうちで5」を始めます。各講師の持ち味を活かした素敵企画を、ご家族ご一緒にお楽しみ下さい。もちろん無料です。 ①虹色コラージュ:辻悦子 まず、お家にある同系色を集めて並べて遊ぶ「虹色のコラージュ」を始めました。 facebookで毎日更新し、instagramでも「#虹色コラージュ」にまとめています。 お好きな色からチャレンジしてみて下さい。7色が揃ったらスライドショウにしてもきれいです☆生徒さんだけでなくパパやママ、アトリエ5の卒業生、関係者、応援団の皆様とご一緒に楽しみたいと思います。 こんな時だからこそ美しい色彩に元気もらいましょう〜♥️是非写真を撮って投稿して下さい。お待ちしています。皆様どうかお元気で〜1日も早くお会いしたいです♡ =次週のご案内= とても楽しい内容です。どうぞお楽しみに!お友だちにもご紹介下さいね☆ ②こいのぼりの巻:奥原幸絵 ③おりがみ5/兜:渋谷葉子 ④ポップアップ5/上之山見奈子
幼児 絵画/自分いろ満開
[幼児クラス] 2020.03.22
幼児 絵画/自分いろ満開
講師:福田希美 冬から春に。子どもたちは心のパレットにたくさんの色を広げて、清々しい表情で歩んでいました。 ◇てぶくろ◇ ハサミ・サインペン・色鉛筆・羊毛などを用いて、とびきり暖かいてぶくろを作りました。 てぶくろの柄をデザインしながら子どもたちの会話は止まりません。 「この前刺繍やった時みたいに、ちゃんと縫ってあげなきゃね。」「そうだね!」と糸の線を施したり、暖色と寒色に分けた色鉛筆を見て「私全部あったかい色で描こうっと」「でも今日寒いから僕は冷たい色にする。でも中はあったかいの。」と色選びを楽しんだり・・ 手袋を自由に彩りながら「見て!こんな模様になった!」「(色鉛筆混ぜたら)こんな色になった!」とお披露目し合う姿も。そんな時は必ず誰かが「わっ、なんか〇〇みたいだね」「可愛いね」「おもしろっ(笑)」など明るくコメントしてくれます。 気づけば、これまで毎回初めに「できないかも。」「難しそう。」と呟いていた子も、今回は黙々とペンや鉛筆を走らせていました。勢いのあるその線は手袋からはみ出して、おまけに今にも紙からはみ出しそう。結局お迎えの時間がきても止まらずに、しばらくお母さんに待っていただいた程でした。 翌週、つくった手袋の中に羊毛をしのばせると、子どもたちはニンマリと笑みを浮かべます。周りに、てぶくろを求めてやってきた動物やお友達などを描き込むと「ここにゾウが入って、ここにネズミが入るんだけど、入れないよーって困ってるの」など、それぞれお話の世界が広がります。 帰り際「それ欲しいな・・」と羊毛の切れ端を求める子がいました。 「いいよ。でも羊に分けてもらった大事な毛だから、大事にしてくれる?」と聞くと「大事にする!」と意気込みます。 みんなでほんの一握りの羊毛を両手で包んで「かわいい」「ふわふわしてるね」「動物園のにおい・・」など呟きながら帰って行きました。 あの羊毛は今、各ご家庭でどうなっているのでしょうか・・ ◇私の名前◇ 自分の漢字を書きました。「漢字の中に込めた願い事、お母さんに聞いてきたかな?」と投げかけると、照れた表情で名前の由来を教えてくれました。 大切な名前。その漢字の線ひとつひとつを大切になぞり、形を捉えます。 複雑な形を紐解きながら「あ、ここにカタカナのロが隠れてる!」「ここがすごい長い。」など発見を楽しむ子も居れば、黙々と練習を重ねる子も居ました。 年少さんが難しい漢字を書き上げると、年長さんたちが覗き込んで「すごい!年少さんなのに書けてる!」と大騒ぎ。その子も嬉しいやら照れるやらでクネクネと小さくなり、“恥ずかしい。でも、すごいでしょ?”と言わんばかりの表情で私を見つめます。 大切な漢字を書き上げると、まずはそれをサインペンの丸で優しく包み込みます。 私が「丸って、なんだか嬉しいね。いいことがあると丸もらえたりするでしょう?」と言うと、ある子は「うん!だってトゲトゲがなんにもないもんねっ!」と言いました。 大事な名前を丸でデザイン。丸。丸。丸。いろんな丸。とにかく丸。 仕上げに絵の具を乗せると・・丸の線を丁寧に避けて塗る子や、薄くのばした絵の具を大胆に丸にかぶせて滲みを楽しむ子など様々です。自分が描いた線への配慮や画材の反応を楽しむ姿に感心し通しで、つい見入ってしまいました。 一生懸命作った作品が完成すると必ず聞こえるのは「早くママに見せたい」の一言。 ご家族からもらった大切な名前の大切な作品。誇らしげに持ち帰る様子がとても頼もしく見えました。 ◇春のお花(観察画)◇ アトリエのドアを開けるなり「わ!お花?!今日これ描くの?」と察しが早い子どもたち。「ぼく絶対この花描きたい!」「私これにしよっかなぁ。でも色がちょっと難しそう・・」「え、簡単だよ、多分〜、肌色とか混ぜるといいと思う。」「肌色?!」と、まだ始まりのご挨拶もしていないうちに前のめりに会話が進みます。 みんなでお花の名前を覚えて改めてモチーフのお花と対面。 自分の描きたい花を各自花瓶に挿して観察を始めると、さっきまでの賑やかさが嘘のように、子どもたちの目は真剣そのものでした。 描きたい角度をじっくり見定めたり、花弁の枚数を数えたりと観察の様子は様々。また色作りも、“試し紙”の上でクレパスを何度も混ぜながら実物と照らし合わせ「なんか違う」とため息をついたり「あ、そっくりの(色)できた!」と目を輝かせたりと、様子はやはり様々。 研究に研究を重ねた試し紙はカラフルで、私が思わず「わ、きれい」と呟くと「本当だ!」「パレットっぽいね」「なんか美味しそうな色ばっかりできてる(笑)」と互いの試し紙を覗き込むシーンもありました。 画用紙に次々と「これだ」という線を引き色を乗せ、最後は絵の具で仕上げます。 今年度さいごの絵の具。制作のポイントなど説明は最低限に、ただ「大事に描いたお花のことを考えて色を作ってあげてね。お花が喜ぶ筆の使い方をしてね。」と伝えました。 あえて同じ色を作り続ける子。お花を囲ってデザインする子・楽しげに筆を弾ませる子・・それぞれのペースで黙々と自分の作品と向き合います。 完成すると、「できた」の一言とともに達成感に満ちたため息が響きます。 そんな中ある子が誇らしげに「先生、紹介(講評)して!」とリクエスト。 入会当時は緊張の表情を浮かべていた女の子。「紹介して」の声はとても明るく、手元の作品はその子の笑顔と一緒で、まるで花束のような幸せな世界でした。   自分の表現を喜び、自信を持って仲間に披露できる事。またそんな仲間がいる事。こういう事がきっと、これから生きる日々の糧になっていくのだと信じています。 そしてそれは大人が培ったものではなく、みんながそれぞれの表現を重ねながら、一緒に育ち合ったからこそ得られたのもだと思います。 4月からまたひとつ大きくなる子どもたち。 ちょっと違った環境で再スタートではありますが、子どもたちの中ではきっと今も延々と続く表現の道の真っ只中です。 新たな画材・技法・友だち、そして自分自身と出会い、これからも自分の色を大切育んで欲しいと願っています。 . ==入会をご検討の方== <春の入会キャンペーン> 新年度クラスに若干の空きがありますが、3月は新型コロナウィルスの影響もあり体験会や見学会は控えてきました。今後の状況にもよりますが、4月から体験レッスンをお受けする予定です。日程など詳しくは予約ページでご確認下さい。 HP: https://atelier-5.com/class/little-child Blog: https://atelier-5.com/blog お問合わせ:https://coubic.com/atelier5/contact
らくがき5(ファイブ)
[blog] 2020.03.13
らくがき5(ファイブ)
突然の臨時休校と長い長い春休み。子どもたちの行き場や過ごし方は?と気にかかっているところです。 遠出したりお友達と集まるなどもしづらい状況ですが、紙に鉛筆一本あればどこまでも楽しく遊べてしまうことを、今こそ改めて伝えたいと思い、レッスン外の緊急企画「らくがき5」を展開中です。 スタッフがゆる〜く描いたイラストに、「あったらいいな」「ありえないけど面白い」「自分ならこうしたい」を描き加えられる独自のシートを作り、主にこどもクラスに向け随時配布しています。 アトリエ5の子どもたちはさすがの腕前、発想も色彩も豊かな作品を仕上げて早速講師陣に報告してくれています! 次の配布の際は是非、おうちの方もシートをコピーして一緒に描いてみて下さい。あくまでらくがき、ユーモアやイタズラ心でお気軽にどうぞ。こっそり描くのもいいですが、見せ合いっこもまた愉し、ですね。家族みんなでフフフと和やかならくがきタイムをお楽しみ下さい。 企画の着想のもととなった五味太郎さんの「らくがき絵本」を出版されているブロンズ新社様も、期間限定で公式のワークシートを公開されていますのでご紹介致します。 https://staffroom.hatenablog.com/entry/2020/03/05/114602  
小学生 絵画/倣い習う①
[小学生クラス] 2020.03.09
小学生 絵画/倣い習う①
移ろいを告げる季節の雨が梅の花を香りだけ残し、微笑み始めた風と共に寒さを拭ってゆきます。ご無沙汰しておりました。約二カ月半ぶりです。年明けより今まで小学生クラスは何を行っていたかというと墨での表現を体感する「伊藤若冲・群鶏図模写」。予定よりも長丁場、もしかすると今年度一のボリュームとなりご報告が遅れてしまいまして申し訳ありません。今月に入り皆見事な完成を迎えました。一本に気持ちを込める「墨の線」での表現、名画を観察し描く「模写」という学び方。普段とは大きく異なる内容に、楽しみながらも培った集中力を遺憾なく発揮し、全員が今回の制作の意図を感じ取ってくれたこと、大変嬉しく思います。   レッスンはまず、伊藤若冲について知るところから始まりました。伊藤若冲は近年その評価が爆発的に上がった江戸時代後期の画家で、身近な生き物などを中心に類稀なる綿密な描写と多様な色彩、併存する大胆さやユーモアをもって生命の喜びとその美しさを描いたことで知られています。特に自宅の庭で放し飼いにしていた数十羽の鶏を多く描き残し、「若冲の鶏」と言われるほど得意としていました。作品集を眺め、そんな「身近な生き物を愛した人」の精神そのものを身近に感じたところで、話は今回描く代表作である「群鶏図」に。たくさんの美しい羽の鶏がひしめき、各々違う個性を発揮している様子は、さながら教室での子供達のようです。その全てを描くのは流石に骨が折れるので、それぞれ一匹ずつ選び、模写をすることとしました。《続く》  
小学生 絵画/倣い習う②
[小学生クラス] 2020.03.09
小学生 絵画/倣い習う②
《続き》今回の制作は「模写」。言葉だけの意味を考えると現存する絵画を真似して写すということですが、実はただそっくりにコピー機で複写したように行うことではありません。その作品の奥に潜んでいる作者の気持ち、息遣いを読み取り、筆遣いや色彩計画に思いを馳せること。作品自体を写すのみならず、「作者を模倣する」ことで初めてその作品の神髄を知ることができること。たとえ形がそっくりにならずとも、その精神を倣えばそれが模写であり、ゴールはひとつではないということ。そのような学び方があることを伝え、特に今回は若冲の「線」の描き方に着目し、子供達は時間をかけ美しい線の練習を行いました。描く際の若冲の動きがどのようなものであったか、筆の持ち方は、線の長さは、スピードは、姿勢は、呼吸は…。原画を観察し、そこから空想を広げ、何本も何本も繰り返し描き、最上の一本を目指す。まさに今年度の集大成といえる制作。スケッチブックはその試みによってあっという間に埋められていきました。   練習を重ね、自信が芽生えたらいざ本番。一発勝負の緊張から咳払いひとつも憚られるような張り詰めた空間が自ずと生み出され、漲る集中は教室を満たし、その中で徐々に姿を現してゆく美しい鶏達。水を含んだスポンジを握りしめた時のように、吸収したもの全てが余すところなくそこに残されました。墨の美しさ、そして自分の解釈で描かれた線の美しさ。皆しっかりと「模写」をすることができていました。その後、線を大切にしながら絵の具によって彩色。鶏冠にはアクリルガッシュを用いながら発色にも気を配り、丁寧に丁寧に色を重ね、最後は台紙に貼り仕立てついに完成。長い制作、本当にお疲れ様でした。クラスで並べた完成作品は、若冲の線や色を倣いながらもそこから得た「習い」がそれぞれの作者の良さとして表れ、愛らしいもの、猛々しいもの、おとなしそうなもの、派手なものなど千差万別、まさに子供達の様でとても嬉しくなりました。   「模写をすること」の本当の意味を若冲の鶏を通して学び、あらゆる作品に対してまた一歩踏み込んで鑑賞できるようになった皆さん。一度描いてみることでしか分からない作者の思いが全ての作品に込められていることを知り、自らの制作にもきっと活かしてくれることでしょう。完成した際、皆に聞いた「伊藤若冲はどんな人だった?」に対して一年生が答えてくれた「身近な生き物を愛した人」の言葉には、模写をする前よりも親密な気持ちが込められていたように感じました。描いた鶏をずっと愛して下さいね。
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