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自画像-1
[幼児クラス] 2012.02.20
自画像-1
幼児クラス 制作:2012年2月 感想/講師:渋谷葉子 アトリエ5では年に3回程クロッキーに取り組んでいます。よく見て描くように、最初の10分間は消しゴムは使いません。数回の取り組みでも子供達の鉛筆の線は回を追うごとにグンと磨かれます。いつもは先生を描きますが、今回は自画像。鏡の中の自分を照れながらも真剣に見つめ、自分の顔や頭、肩を手で触り、確認してから描き始めます。子供が描く人物画をよくおたまじゃくしに例えるのですが、最初は顔から手や足が出ます。何度も描いていくうちに体、首、肩を獲得していくのです。 どんな物事にも成長はつきものです。寝ていた子がいきなり歩くはずもなく、這って、つかまり立ちという段階を経て歩きます。絵画においてもそれは例外ではありません。足りない部分や不自然な所を指摘するのではなく、自分で気づく事が大切なのです。「よく見つけね」と褒めてあげましょう。 背景は進級、進学に向けて虹色に輝いて羽ばたくようにシャボン玉を表現しました。マルを形取り、シャボン玉遊びで見つけた色の中から3色を選び、色鉛筆で彩色しました。やさしく色を重ねることで自画像の鉛筆の線がより鮮明になりました。 春に向けての題材としてもう一つ、タンポポを折り紙で作りました。丸く切った折り紙に細かく花びらの切り込みを入れていきます。単純作業ですが、かなり根気がいる作業です。仕上げのビーズを付けた時のホッとした笑顔、頑張りましたよ!自画像の周りを飾って、より元気付けたいと思います。 今回の作品は3月11日(日)にAKIYAのギャラリーにて展示されます。少々遠方ではありますが、春の息吹が感じられるよい季節となりました。ぜひ、ご家族揃って足をお運びください。 【折り紙について】 たまにですが、おりがみの取り組みも大事なカリキュラムの一つとして担っています。ただ折るだけではなく、60色の折り紙を使って、楽しみながら色彩のトレーニングをします。使用している折り紙はクラサワの商品。顔料を使用しているので、日本古来の色彩が多く含まれています。もう一社、大手のトーヨーも60色を揃えていますが、前社と比較すると色鮮やかなのが特徴です。今回のタンポポでは色鮮やかなトーヨーの物を使用しました。作る物に合わせて時々メーカーを変えています。 折り紙は「ORIGAMI」と今や世界共通語となっています。その反面、昨年の折り鶴の取り組みで分かったのですが、小学生でも折った事のない子が多いのには意外でした。一枚の紙から立体が生まれることの凄さ、そして伝承文化の素晴らしさをもう一度見直してみませんか?
北風ピープー!
[小学生クラス] 2012.02.17
北風ピープー!
小学生クラス 制作:2012年2月 ◎感想/アシスタント:中上佳子 昔から三寒四温と言われるように、暖かい日のあとにはまた冬に戻ってしまったかの様な寒さがやってきます。しかし、この寒さが、子供達の作品の中でとても大切な役割になっています。 今月は、寒い寒い北風をイメージした版画の作品を制作しています。寒い色、とかいて『寒色』と読みますが、寒い色ってどんな色でしょう?子供達は、パレットの上で一生懸命に自分の感じる寒色を作ります。思わぬ色同士が調和して、美しい寒色がたくさん生まれました。 次に版作り、そして摺りと、レッスンごとに作品がどんどん変身していくので、完成の日がとても楽しみです。 ------------------------------------------------------------------------- ■日本画の展覧会情報 ひとりでも多くの方が日本画を身近に感じて頂けることを願い、月に一度、日本画の展覧会などをご紹介します。 ◎山種美術館 /アクセス:日比谷線恵比寿駅 2番出口より徒歩約10分 今月11日から『和のよそおい』展が開かれています。主な出品作品として取り上げられている、松園、清方、深水は明治から昭和時代にかけて活躍した作家で、美人画をたくさん描いています。 私自身、日本画を勉強したいと思ったきっかけが、清方の美人画でした。不思議なもので『美人』と一口に書いても、作家によって美しさの雰囲気は異なります。 山種美術館は日本画の専門美術館ですので、日本画にご興味のある方は是非ホームページをチェックしてみて下さい。鑑賞のご感想もお待ちしております。    
トロルの人形作り
[親子クラス] 2012.02.13
トロルの人形作り
親子クラス/金曜日クラス 北欧民話「三びきのやぎのがらがらどん」 マーシャ・ブラウン/絵  瀬田貞二/訳 ◎感想/講師:渋谷葉子 昔、三びきのやぎのがらがらどんが住んでいました。三びきは草を沢山食べようと、山にのぼっていきました。ところが、行く途中の橋の下には恐ろしい化け物のトロルが住んでいたのです。 がらがらどんが橋を渡ろうとすると、トロルが食べようと襲ってきます。子供達は息を止め、ハラハラしながら絵本に見入ります。でも、最後に「おれだ!おおきいやぎのがらがらどんだ!」と叫んでトロルをやっつける場面では、自分がトロルをやっつけたヒーローのような気分になったことでしょうね。 今回はこのトロルの人形作りに取り組みました。絵本の絵に捕われないで、思い思いの化け物を表現してもらいました。顔は紙皿に紙粘土で肉付けし、不気味な表情を表す目玉は大豆、黒豆、小豆と三色のお豆を使って表現しました。子供達は目玉だけでなく、ひげや歯など色々と並べ、工夫して使っていました。みんな違う、個性のあるトロルができました。 2回目は絵の具で彩色です。絵の具はみんな大好き! 色混ぜは何度か経験しているので、手つきも慣れたものです。沢山の色を混ぜておどろおどろしい複雑な色を上手に作っていました。子供達がある程度塗り終えた頃に、お母さんの出番。仕上げの色をさして完成です。この時のお母さん方の生き生きした表情、とってもステキでしたよ! 次回は毛糸の髪の毛と体をつけて完成です。やぎのペープサートと一緒に「がらがらどん」の劇遊びを楽しみましょう。
鳥獣戯画の模写-4
[小学生クラス] 2012.02.10
鳥獣戯画の模写-4
小学生クラス 発表会 2012年2月 ◎感想/講師:中家総子 1ヶ月かけて頑張った鳥獣戯画の模写は最後に発表会で締めくくりました。 動物達が何をしている場面かお話を作ります。最初からお話を決めて構成した子、絵ができてから想像して作った子と様々でしたが、子供達の空想力は本当に素敵でいつも心が熱くなります。 アトリエ5では時々作品をみんなの前で発表する機会を作ります。ただ楽しくお絵かきするだけでなく、自分の作った作品について考え言葉にすることはとても大切です。他の子の工夫している所を見つけて、どんな風に考えて描いたのかを知る事もできます。制作はどうしても個々の作業になってしまいますが、お友達と一緒の空間で同じテーマに向かってものづくりをしている事を感じてほしいと思っています。 台詞を考え台本風に仕立てた子、紙を何枚も使ってお話を考えた子、発表にも個性が出ていました。春頃は緊張で声が小さかった子も堂々と大きな声で発言できるようになりました。今年もこの時期に子供達の成長を感じる事ができてとても幸せです。このクラスで制作するのもあと2ヶ月!3月の最後にみんなで「良いクラスだったね」と思えるよう、残りの時間も大切に過ごしていきたいです。
鳥獣戯画の模写-3
[小学生クラス] 2012.02.06
鳥獣戯画の模写-3
小学生クラス 制作:2012年1月 ◎感想/講師:中家総子 1月はアトリエ5に新しくお迎えした中上先生が中心となって『鳥獣戯画の模写』を行いました。「模写」は写すことで作者の筆遣いや呼吸を追体験することです。私自身も昨年の10月頃、土曜日の日本画クラスで鳥獣戯画の模写をやらせて頂きました。実際に線を写してみて、とにかく作者のデッサン力の高さに圧倒されました。一筆の置き方動かし方で植物の水みずしさや乾いた様子を描き、動物の骨格や毛の柔らかさが表現されています。墨の濃淡と計算された余白で空間を作っていて構成も絶妙!線を写しながらどんどん引き込まれてしまいました。 アトリエ5の子供達は普段のクロッキーや空想画の取組みで気持ちを込めて線を引くことを経験しているので鳥獣戯画の魅力にも敏感に反応していました。筆ペンを動かす姿は真剣で、レッスン中はどのクラスもシーンとした気持ちのいい集中の時間がありました。 バックの岩や植物はお手本を見ながら岩絵の具を塗った画用紙に直接描きました。やり直しがきかないのでドキドキでしたが、みんなを信じてゆだねてみました。高学年のクラスでは鳥獣戯画のテイストに合うようにオリジナルで背景や小物を描き入れてる子もいました。 今回の模写を通して線の太さや抑揚について体験し吸収できたとおもいます。子供達の感覚がますます磨かれ次回のクロッキーが楽しみです。それ以上に大きな収穫だったのが日本画の魅力を紹介できたことです!洋画に押されて日本画が衰退してきているのが現状で、学校の美術の時間でも詳しく教わる機会がないようです。私も模写や中上先生に色々な事を教えて頂いた中で、日本人独特の表現のかっこよさや繊細さユーモアのセンス等に改めて気が付くことができました。子供クラスで今後も日本画に触れる機会を作っていきたいです。
健やかな時間
[小学生高学年] 2012.02.03
健やかな時間
子供油絵クラス 静物画 制作:2012年1月完成 /作者:中村春歩(小学6年生) ◎感想/講師:辻悦子 自宅前のマンションが立て替えのため、日当りに少し変化があったのか、庭のアイビーの生育が良く、「すくすく健やか」をテーマにしました。積み木と構成するモチーフは、各自で「大切なもの」を持ち寄り、かわいいぬいぐるみやおもちゃ等、小学生らしい視点で微笑ましいものばかりでした。写真は、初めて歩いた靴でしょうか?明るい未来を予感させる素敵な作品ですね。 このクラスは、小学生高学年のデッサン力のあるメンバーなので、集中力や思考力があります。制作の手順は「構成→構図→下塗り→重ね塗り→描き込み→仕上げ」と本格的ですが、みんな最後まで諦めず、納得のいく表現になるまで工夫しました。技術面では、色作り・オイルの混ぜ方や筆使いが安定し、美しい発色の作品になりました。 合評会では、工夫したところや上手くいかなかったところ、そして仲間の作品のいいところなど意見交換しました。自分の考えを持ち、制作を通じてさらに自信を付け、1作毎に成長していく姿が頼もしく、みんなを心から誇らしく思います。感動をありがとう〜! この子供油絵クラスが、こども美術コースの到達点です。これからも、その時々の「今」を大切に、子供たちの心の動きに寄り添った指導を心がけて参ります。また、この豊かな時間は、支えて下さっているご家庭のお陰です。ここに改めて御礼申し上げます。 *春のタケノコに続く名作を是非ご覧下さい。→☆
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