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昨日会ったかのように
[blog] 2020.06.29
昨日会ったかのように
雨に煙る景色の先に、時として射す陽が地に集まる滴を生き生きと輝かせます。アトリエ5再開より約一ヶ月。皆様のご支援、ご理解によりまたこの教室で共に制作が出来るようになりました。まずは心より感謝申し上げます。また、クラスによっては分散などにより未だご不便をおかけしていますこと、誠に申し訳ありません。講師一同、生徒の皆様の安全を第一に考え、今後も適宜対応して参りたいと思いますので、ご理解の程、何卒宜しくお願い申し上げます。   久しぶりに生徒の皆様と会い、なにより嬉しかったことは全員が制作を楽しみにしてくれていたこと。はじめましての子も、ちょっと身長が伸びた男の子も、相変わらずおしゃれな女の子も、中学生になって油絵に挑戦する子も、自宅勤務で羽を伸ばしたかった大人の方も、その全ての方々がこの教室での活動を心待ちにしていてくれました。「こんにちは」とあいさつし、靴を揃え、道具を準備し、席について一息、こちらに向けたその顔、眼差しは、なんと情熱に満ちていたことでしょうか。当たり前のように筆を動かし、当たり前のように集中し、そしてつい先週会ったかのように気さくに話し笑い合う。まるでこの休講期間の二カ月が無かったかのように。   ああそうだ、皆のこの熱意があってこそ、レッスンは支えられていたのだ。 私がそれを思い出すのに時間は要りませんでした。 再開後初回レッスンよりそれを、まさに昨日の続きの如く、抱いて教室に集まってくれたこと、本当に嬉しかったです。 楽しかったままで止まってくれていた時計の針が再びゆっくりと動き出したような、そんな六月でした。     ======================================== 冒頭の作品は昨年度末に、中高生クラスでおこなった「葛飾北斎・諸国瀧廻り模写」のものです。タイミングが合わずこの時期の紹介となってしまいました。中高生らしい作品の観察と北斎への理解、それを上回る確かな技術と集中力で本当に見事な作品となりました。水のより良い表現を生涯追い求めた北斎の、執拗なまでの情熱。今に至っても見習うべきものです。その思いを模したことを忘れることなく、新たなスタートを楽しんでくれたらと思います。
まぜ色のすゝめ③
[小学生クラス] 2020.05.22
まぜ色のすゝめ③
転がり回るように変化する天候、肌寒い一週間となりましたね。皆さんまぜ色カードはつくってみてくれましたでしょうか。今回が最後の紹介となります。次は是非、皆さんと顔を合わせおしゃべりしながらまぜ色をしたいですね。   ☆まぜ色カードづくり~家族の色の巻~ 共にこの時間を過ごした家族をイメージし、一人ずつまぜ色で表してみよう。自分にとって特別な色になりますよ。 ※準備ややり方は前回と同様です。カードのサイズはアレンジしてもOKです。   【ポイント】 ・その人のことを思い浮かべながらまぜ色してみましょう。しゃべったことや一緒にやったこと、こっそり知っていることや言いたくても言えないことなど、自分で考えてみましょう。   ・一人一枚でなくてもOKです。人は色々な顔を持っています。「真剣にお掃除している時の色」や「けんかしている時の色」、「外で友達の家の人に出会ってちょっとよそよそしい時の色」など、それぞれに合わせて色々とつくってみましょう。   ・できそうなら家族の人にもつくってもらいましょう。自分でつくる自分の色と、他の人がつくる自分の色は違います。意外性と照れくささを楽しみましょう。   ・できたカードは、本人にプレゼントしても良いですし、お守りとして大切にもっていても良いです。一番良いなと思う方法を考えてみましょう。     自由にまぜ色するだけでなく、何かをイメージしながら行うまぜ色も、少し難しいですがとても楽しいものです。家族の気持ちを考え、仲良く過ごすきっかけになるとよいなと思います。真剣につくったまぜ色には、きたない色など一つもありません。どんな色にもそれぞれ異なる美しさが必ず隠されています。人と同じですね。是非やってみて下さい。  
幼児/ゆっくりのワクワク
[幼児クラス] 2020.05.21
幼児/ゆっくりのワクワク
幼児クラスのみなさん、ご家庭の方々、いかがお過ごしでしょうか? お絵かきが大好きでアトリエ5に来てくれている子どもたち、レッスンのないこの期間もきっとおうちでたくさん絵を描いているんじゃないかなと想像しています。 どんな画材を使われていますか?クレパス、色鉛筆、時には絵の具もアリでしょうか。中でも、サインペンは手軽で使いやすいので、多用されているのではと思います。ゆえに、スカスカにかすれてもう色が出なくなっているかも、、でもせっかくなのでサヨナラの前にもうひと遊びしましょう!   **サインペンの色水づくり** これは特別な実験ですよ。かすれたサインペンを使うのでいつも出来るわけではありません。急がず慌てず、ゆっくりとした気持ちでやってみましょう。 無色の透明な瓶やペットボトルに、使用済みの水性サインペンの先を浸します。水をぐるぐる掻き回さないように、そっと、です。そうすると、溶け出したインクの帯がゆら〜〜り、と落ちてきます。カタツムリくらいのゆっくりさです。白い紙を下に敷いたり、明るい窓辺のそばに置くと、色が映えキラキラとより美しく感じます。時々そっとペンを入れ替えると、色の帯がハーモニーを奏でます。   ゆっくりゆったり、目の前のものが時間をかけて変化していくさまを、ただ眺めて過ごすこと。それも実は結構心がワクワクすることですね。   さて色水ができたら、瓶に入れたまま飾って楽しむのもいいですね。でももし遊び心がうずうずしたら...ジュースやさんごっこ(飲めません!)、色まぜ実験、凍らせてみる、キッチンペーパーを浸して染める、スポイトで紙の上に垂らして揺らすなど...(お部屋にこぼす心配があるときは、お風呂場で)。なにか造形物ができなくても、豊かな発想や遊びが繰り広げられるのもいいなと思います。もちろんおうちの中なので無理のない範囲で。そして遊んだ後は、きちんと後片付けをしましょう。サインペンさんにありがとう、の心をもって終えられると、気持ちがいいですね。
4Bで描く
[小学生クラス] 2020.05.19
4Bで描く
春と夏の間の季節になりました。家での生活が続いていても、なんとなく外の様子が気になりますね。1日の中で寒暖差があるので、くれぐれも体調に気を付けてくださいね。   アトリエでのレッスンが始まる前に準備運動のつもりで、スケッチをしてみませんか。まずは「玉ねぎ」を描いてみるのはいかがでしょうか。他に描きたいモチーフがあれば、それでも良いですね。何を描こうか悩んでいる人は参考にしてみてください。     【準備】 ・玉ねぎなど ・4Bの鉛筆 ・消しゴム ・スケッチブック(4等分になるように十字を描いておくと便利です)   【ポイント】 ①まずはリラックスしてのびやかに、感じたまま描いてみましょう。必要があれば消しゴムを使用しても構いません。鉛筆はしっかり削りましょう。 ②2回目以降は自分なりに狙いを持って描いてみましょう。   例えば… ・5分タイマーをセットして時間内に描いてみる。 ・他の物(お皿や野菜など)と組み合わせて描いてみる。 ・違う角度で置いたり、半分に切ったり、皮をむいてみる。 ・消しゴムを使わないで描き切る。   など。   1つのモチーフでも視点を変えたり自分自身の意図や狙いがあると、ぐっと集中力が上がり、良い線や形が描けると思います。ぜひ挑戦してみてくださいね。       【おうちで5】 自宅で楽しめる「おうちで5」を公開中!こちらもぜひご覧ください。   Facebook https://www.facebook.com/etsuko.5 . Instagram https://instagram.com/atelier5_kids?igshid=1c2atqoxl5ted
美意識を携えて写真を撮ってみよう
[中高生クラス] 2020.05.18
美意識を携えて写真を撮ってみよう
若葉を濡らす滴りに耳を澄ませ音より知る季節の移ろいは、日ごとに過ごし方を変えてみるのも面白いことを教えてくれます。中高生の皆さん、いかがお過ごしでしょうか。今年度もクラスを担当する本田です。お久しぶりですね。進級や進学、普段の学校生活がままならない状況で、煩悶を重ね夜更かしなどしていないでしょうか。風の噂では学校からの課題がどっさりだとかなんだとか。何かと忙しい中、絵を描くことから遠ざかってしまっているかもしれません。しかし、如何な状況であれど自分の感覚を磨くことは可能です。例え筆を握らずとも、今だからこそ教室では出来ない美術の学びがあります。今回はお手軽に出来る方法を提案しますので、是非試みて下さい。   ☆絵画的写真を撮ってみよう 絵を描くような気持ちをもって写真を撮ってみましょう。構図や構成、色彩バランスの勉強になります。「どのように捉えるか」を意識し、普段とは異なる作品性を考えた写真を目指しましょう。 【準備】 スマホ、またはデジカメ 【方法】 室内、または近所で気になったもの、見つけたものを写真に撮る。 【注意】 写真を撮る際は、周辺に気をつけましょう。また他人のプライバシーを守り、安全を考慮して行いましょう。 【コツ】 概ね油絵制作の始まりに行っていることと同じです。これらを大切に行ってみて下さい。   ①対象との距離を変えてみる。 撮りたいものを見つけたら、すぐにシャッターを切らず、近寄ってみたり離れてみたりしてみましょう。それだけで見え方に変化が生まれます。   ②視点の高さを変えてみる。 直立した自分の目の高さからではなく、座ってみたりしゃがんでみたり、見上げたり見下ろしたり、さらに斜めになってみたりしてみましょう。少し変えるだけで異なる面白さに気が付きます。   ③余白をつくってみる。 撮りたいものを画面の真ん中にいれるばかりではなく、少しずらして撮ってみましょう。絵と同じで、背景となる周辺部分の「余白」をどのように扱うか、時にはその「余白」を主役として考えてみましょう。   ④なんでもないものを面白くする。 撮りたいものが見つからない!と言う場合は、特にこだわる必要はありません。何でもないものを撮ってみましょう。その際①~③のコツを意識し、コラージュや油絵を制作しているように、どうしたら面白い画面になるか考えることが大切です。猫やタピオカじゃなくても、例えば机の角や何でもない壁の汚れも、撮り方によってよいモチーフとなります。むしろその方が、実は面白くなることが多かったりもします。     如何でしょうか。普段の油絵制作の初めに行っている構図・構成の工夫を、今回は写真で練習してみるという訳です。写真なので何枚も撮ることができますし、何よりお手軽です。デッサンする時間や気力がないよ…という場合でもこれならできそうですね。たくさん撮っていくうちに、何が良い構図か、どうすれば美しい構成となるのか段々分かってきます。そしてさらに自分がどういうものを美しいと思っているのか、自分なりのものの見方を知り美意識の参考資料として新たな気づきも与えてくれます。大切なのは「工夫してみること」です。「映え」など気にせず挑戦してみて下さいね。  
おとな/画材で変わる同じ形
[おとな美術] 2020.05.16
おとな/画材で変わる同じ形
生徒の皆様いかがお過ごしでしょうか。 土曜日午前おとなクラス講師の横山です。 まだまだ油断はできませんが、一部緊急事態宣言が解除されたりと、少しずつ明るい兆しが見えてきましたね。皆様と講座で再びお会いできる日が待ち遠しいです。   さて、先週のブログでは、気負わず目に留まったものを軽く描いてみる事をご提案しました。 とはいえ、そう次々に描いてみたいものが出てこないという方や、あらかた描いてしまったという方もいらっしゃるかも知れません。 そこで、今回は気になったモチーフや場面を色々な画材や方法で描いてみる事をお勧めしたいと思います。   同じモチーフでも、異なる画材や方法で描いてみる事で、絵の中で広がってくる景色は全く違うものになりますし、モチーフの捉え方も変わってきます。 是非色々な描き方を楽しみながら、今まであまり使った事がない画材や方法で描いてみて頂ければと思います。 新しく画材を購入するのは難しいかも知れませんが、お家の中で眠っている画材や、身の回りの物でも意外と描けますので試してみてはいかがでしょうか。   自分でも、色鉛筆の粉を指で擦って描いた作品。ペンで描いた作品。透明水彩で滲みを活かした作品。と3パターン描いてみました。 他にも、パステル、クレヨン、またチラシなどを使ったコラージュ作品なども考えられます。 また道具も鉛筆や筆だけでなく、手や爪楊枝、割りばし、スポンジなど色々と画材で遊ぶ感覚で使ってみると楽しいですし、新たな発見もあるかと思います。   講座が再開した際には、是非お家で描いたもの、作ったものを見せて頂けますと嬉しいです。
まぜ色のすゝめ②
[小学生クラス] 2020.05.15
まぜ色のすゝめ②
からりとした晴天の下、風と遊ぶ蝶が可愛らしく影を揺らします。爽やかな空気に誘われ、つい足がお外に向いてしまいそうですが今はまだ、ですね。「できるだけ」と考えるとちょっとつらいですが、「できること」を考えるとちょっと楽しくなります。今日も先生が皆さんに「できること」を紹介します。まぜ色シリーズ第二弾です。   ☆まぜ色カードづくり~五月の新・緑色の巻~ 五月は春に芽吹いた植物が美しく成長し、様々な緑色を輝かせる季節です。それを新緑といいます。 今回はまぜ色でたくさんの新・緑色を作り、お家の中で五月の色を感じてみましょう。   【準備】 ・クレパス ・画用紙(やや厚めの紙ならなんでもOK) ・新聞紙 ・はさみ ・ティッシュ(クレパスの汚れをとるのに使います)   【やり方】 ①画用紙をはさみで手のひらサイズの四角に切り、カードを作る。(大体一辺5~6センチがおすすめ)   ②クレパスを選び、まぜ色で「新しい緑色」をつくっていく。すみずみまでていねいに、がんばってぬってみよう。  ※汚れない様に新聞紙の上で行いましょう。   ③「新しい緑色」ができたと感じたら完成。たくさん作ってみましょう。目標は十枚以上。  並べて写真を撮ると美しいですよ。  ※前回同様、新しい色に名前をつけてもOK。   【ポイント】 ・「緑色」はひとつではありません。家の中を見てみても、色々な緑色があることに気が付きますね。参考にしながらつくってみましょう。 ・みどりやきみどりのクレパスだけでなく、他の色も使ってみよう。みどりを使わなくても緑色はつくれます。(何色と何色をまぜるとできるでしょう?) ・まぜ色の中に「かくし色」を少しまぜてみましょう。最後にほんの少し違う色をまぜるだけで、たくさんの違う緑色ができます。お料理の「かくし味」と一緒です。 ・慣れてきたら「ギリギリ緑色」に挑戦してみよう。もはや黄色、あわや青、よもや赤、など、どこまでが緑なのか試してみましょう。     日本では昔から色の違いを大切にされてきました。豊富な植物と共に暮らしてきた歴史の中で、特に緑色の種類は他の国を凌ぎます。繊細に違いを見分け、丁寧に異なる名前をつけてきました。同じはっぱを表す色でも、「裏葉色(はっぱのうらの色)」や「濡葉色(ぬれたはっぱの色)」と種類があることは驚きですね。皆さんも昔の人に負けず、この季節に相応しい「新・緑色」をたくさんつくってみて下さいね。  
おとな/5月の緑のシルエット
[おとな美術] 2020.05.14
おとな/5月の緑のシルエット
日射しが眩しい日も増え、植物の新芽はいつの間にか逞しくくっきりとした緑に変わってきました。どんな生活の中でも、季節は裏切らずに巡っていることを実感し、少し心を救われます。 晴れた日は思い切り外で体を動かしたり遠くへと足を伸ばしたい思いもありますが、明るい光がたっぷり射し込むおうち時間も良いものですね。キラキラと緑豊かな外の光を感じながら屋内でできる制作をご提案します。   『植物のシルエットを写す』 1、道端の雑草や庭木の小枝などの身近な植物を、無地のクリアファイルに挟み込みます。この時重なりがなるべく少ないように気をつけます。葉など多すぎて摘み取る場合や、テープで固定する場合には、不自然さがないか注意しながら行います。 2、1を窓ガラスに貼り、さらにコピー紙を重ねて貼ります。映し出されたシルエットを尖った硬めの鉛筆でなぞって線描きしていきます。 3、窓から紙を剥がし、細めの筆に墨汁をつけて鉛筆の線を描き起こし、さらに中を均一に塗りつぶしていきます。より手軽に筆ペンでもできますが、滲みに注意しましょう。 4、できた作品を、葉書や短冊、円形・扇型など色々な形にリフレーミングしてバランスを探ったり、また手芸や工芸などの装飾図案として用いるのも楽しいと思います。   取り組んでみると、 光に透ける緑と紙がただ綺麗で、そして線を抽出するだけでも自然の形は美しいと気づきます。普段目に止めないような雑草でも。写生とはまた違い植物の特徴や構造美を捉えやすくなり、また平面的な形として扱うことで構成の美意識やデザイン感覚を磨く機会にもなると思います。 無心になって没頭出来るのもいいところ。描きたいものが浮かばない時にも、何かしら手を動かしていれば自ずと技は研がれますし、集中する心地よさでリフレッシュ出来ます。 新緑の今、様々な植物のシルエットをコレクションしてみて下さい。
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