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作品展2017の感想 こども会場:渋谷
[作品展] 2017.03.15
作品展2017の感想 こども会場:渋谷
◎親子クラス講師:渋谷 葉子作品展が終り、今静かな余韻に浸っています。大盛況の中、アトリエに一番長く通われている大人クラスの方がこども会場にお見えになり、「大人クラスの後にこどもクラスの作品を見ると、衿を正す思いになる」と仰っていました。どうしてこどもの絵って凄いんだろうという話になり、それは大人のように「上手に描こう」を優先せず「こう描きたい」を素直に表現しているからではないかという結論に至りました。正にそれはアトリエ5が目指している佐藤忠良さんの言葉そのものです。私達スタッフが教えずとも、こども達自ら実践し教えてくれているということを改めて感じた場でもありました。アトリエ5は今年30周年を迎えました。その長い年月の三分の一を幸運にも私は関わらせて頂くことができました。アシスタントとして幼児から小学生までの造形絵画について学び、幼児・親子のクラスを務めさせて頂きました。最初の頃は画用紙に小さくしか表現出来なかった子が、今では画面からはち切れんばかりに描いている!ピンクばかりを塗っていた子が新しい自分の色を見つけた!子ども達が成長すればする程、私達スタッフの喜びは計り知れません。幼稚園や学校では子どもの成長の一時期しか関わりを持てませんが、こういったお教室ではご家族の方々と共に長いスパンで成長を見守り続けることができる。ある意味、理想の場ではないかと思います。学生時代の教えの中で、私が一番大切にしている言葉があります。「教育とは教え育てるだけでなく、共に育つ”共育”こそが大事である」私はこの3月でアトリエ5を去りますが、これからも影ながら応援していきたいと思います。長い間ご支援頂きました皆様に感謝致します。ありがとうございました。
作品展2017の感想 こども会場:山田
[作品展] 2017.03.13
作品展2017の感想 こども会場:山田
2月下旬。各々の生徒さんの過去2年間の作品群からベストとなる数点ずつの展示作品を選考しました。ご家族に喜ばれた作品。講師を熱くさせた作品。作者本人の想いが詰まった作品。その時々のレッスンで「今」に挑む取り組みの中には、のびのび楽しく描いたものばかりでなく、葛藤を抱えながら生み出された線や色もありました。その中から選び抜かれた作品が集まり、展示構成を考える時には「○○ちゃんらしいな」「○○君てこういう面もいいよね」と、一点一点に触れながら改めて感慨に浸るスタッフたちなのでした。 そして3月。会期が始まり、会場にてそれらが一同に並ぶ眺めは圧巻でした。一点ずつの魅力もさることながら、他の作品と共に並ぶことで、より輝きを増すことの不思議さ。教室では気づかなかった新たな魅力が照らされ、クラスや学年を超えて調和し合う空間。新芽の息吹のような、溌剌と柔らかい空気が会場を満たしていました。アトリエ5の作品展は決して出来映えを競い比べ合う場ではないということを、きっとご来場いただいた皆様に感じていただけたと思います。今回初の取り組み「鑑賞会」での反応や、会場を初めて訪れた方々の表情からもそれは伺えました。 アトリエの子どもたちだからこその表現、会場の空気ではあったけれど、この感じが「子どもの絵の世界の特別な夢の空間」として終わらず、未来の社会の縮図がこのようにあってほしい。と、ふとそんな想いが沸き起こりました。それぞれの人が今を感じ生きる姿に、一つとして同じものはない。横並びに取り繕ったり隠してしまわずに、共にありのままの良さを出し合うことで、互いの存在の尊さがより鮮明になる。助け合ってより良いものを築き上げることができる。—そんな理想を体現している場ではなかったかと思うのです。大人になると「ありのまま」ばかりでは立ち行かない現実ですが、大人にも子どもにも「ありのまま」を安心して表現し合える場が保障されている世の中が、この先の未来に続いていてほしいです。作品展を終え、自分の表現に自信をつけ、互いの表現を認め合える子どもたちに頼もしさを感じています。皆、作品展前後で明らかに大きく成長しました。 改めて、生徒の皆さんの力と日頃からのご家庭の支えがあってこそ、この素晴らしい作品展を開催できたことに感謝致します。温かいお声掛け、メッセージもありがとうございました。素敵な仕事に関われて、幸せです。
作品展の感想 こども会場
[作品展] 2017.03.13
作品展の感想 こども会場
展覧会が、終わり1週間が過ぎました。保護者の皆様、ご協力誠にありがとうございました。沢山のお客様にご来場して頂き、本当に素晴らしい展覧会となりました。いつもは自分の作品を作ることに、一生懸命な子ども達が、会ったこともない子にメッセージを書いたり、年上の子の作品を見て新たな目標を見つけたりと、表現を認め合い繋がり合う喜びを感じていました。展覧会後、前より少し自信を持ったような素敵になった子ども達を見て、人に認めてもらうことが、次の自分を育てて行くのだな。と感じます。今、子ども達は、会場を飾ったお花を描いています。もう講師が何も言わなくても、すっと、絵を描く世界に入っていきます。自転車を補助輪無しで、どこまでも走らせているような、解き放たれた姿が眩しいです。アトリエ5の指針でもある彫刻家の佐藤忠良さんが図工の教科書に載せた言葉「しんけんに、絵をかき、ものを作り続けていると、じょうずになるだけでなく、人としての感じ方も、育ちます。このくり返しのなかで、自然の大きさがわかり、どんな人にならなければならないかが、わかってきます。」私が特に好きな箇所は、「しんけんに」の部分です。生半可では、分からないというのがさすが彫刻家で絵本作家の忠良さんです。真剣に作ることを、知っている人は、自分の周りにある物は、誰かが真剣に作ったものということを知っています。人や自然の命に対しても、そうだと思います。誰かが真剣に育てた尊い命だと知っていること。それが、忠良さんが言う「人としての感じ方」なのだと思います。町の小さな絵画教室で、肩が触れるほどの距離で、学校も、年齢も違ういろいろな子達が、真剣に絵を描き、それぞれの『人としての感じ方』を育てています。そして、ご家族のご理解と応援があって初めて子ども達が心置きなく取り組めているということは、感謝しきれません。「美術館行ったよ!」や「部屋に飾ってあるよ!」と子ども達に教えてもらうとアトリエ5で得たことをご家庭でそのまま応援してくれていると、心強く嬉しく思っています。アトリエが、子ども達とって、何も気にせず好きなことを真剣に取り組める場所にしていきたいと思いますので、今後ともアトリエ応援団としてどうぞよろしくお願いいたします。 
作品展2017の感想:中村
[中高生クラス] 2017.03.10
作品展2017の感想:中村
◎中高生クラスアシスタント:中村朝咲(武蔵野美術大学 在学)3月3日〜5日の3日間にわたる展覧会が無事に終わりました。私はこの1年間、アシスタントとして未熟ながらもたくさんのことを経験させて頂きました。その最後に、展覧会に関わらせてもらって本当に良かったと思います。どの作品も力作でメッセージカードを書いても書いても書き足りないくらいでした。こどもクラスの作品には、かなわないな…と圧倒されました。作品を見ると、その絵や立体作品を作った子供たちと会話しているような気持ちになりました。私は今、大学で美術教育について学んでいます。美術を教えるとはどういうことなのか、ずっと考えていました。アトリエ5で生徒さんと共に制作したり、時にアドバイスをしたりするうちに、私の中に"絵を教えてあげよう"という気持ちがどこかにあったことに気づき、そしてそれは間違っていると思いました。それは教える側のエゴであるのだと思ったのです。アトリエ5の先生方は、誰も絵を教えてあげようと思って生徒さんと接しているのではない、"共にいい作品を作り上げていく"。主役はあくまで生徒さん一人一人だというアトリエ5の精神が、子供たちの感性をここまで引き出しているのだなと感じました。私は今回おとな会場に「予感」というタイトルの油絵の作品を展示させてもらいました。この作品は美しい光と影をテーマに、枯れた植物をモチーフとして描いています。描きはじめから完成に至るまで、色々なアドバイスを受けながら、本当にこれで完成か…?いやまだだ…と自問自答を繰り返す日々でした。でもそのおかげでとても充実した時間を過ごせたと思います。私は小学校1年生から高校1年生までこのアトリエ5に通っていました。そして大学生になり今度はアシスタントとして1年間お世話になりました。私は3月いっぱいで辞めてしまいますが、生徒さんと過ごした時間、また自分が生徒としてではなくアシスタントとして関わることができた時間は本当にかけがえのないものになりました。これからもアトリエ5は進化し続け、しかし変わらずそこに在る、そんな存在であるのだと思います。今までお世話になりました。ありがとうございました。
作者の紹介、虹色のコラージュ
[幼児クラス] 2017.02.27
作者の紹介、虹色のコラージュ
2年に一度の作品展がいよいよ目前です!幼児クラスで2月に制作した「虹色のコラージュ」。それぞれのテーマカラーを元に、子どもたち自身のスナップ写真と切り抜きや異素材を組み合せ構成しました。持ち寄った写真そのものもとても可愛くて素敵でしたが、子どもたちの手で大胆にそれを切り貼りすると、また別の表情、それぞれらしい世界観が出現。はじけるような可愛さ、幼児クラスならではの魅力です。カラフルで笑顔満点の、作者の紹介コーナーとして作品展にて展示いたしますので、どうぞこちらも御注目下さい。 また、幼児クラスでは新年度からの生徒さんも大募集中です。作品展をご覧になって興味を持たれた方は、お気軽にスタッフまでお声掛け下さい。3月の体験レッスンも受付中です(下記をご参照下さい)。 さて、先日すべてのクラスで出品作の選考会が終了しました。お忙しい中でのご家庭での準備やご協力に改めて御礼申し上げます。過去2年の中から選び抜かれた作品群を前に、高まる期待(とプレッシャー)。会期直前まで、会場構成・展示のレイアウトに勤しむスタッフ一同です。春夏秋冬、観て聴いて触って感じて。心の成長とともに、たくさんの素敵な作品が生まれました。作者たちの姿が生き生きと浮かぶような展示を目指し、ベストを尽くして参ります! == ア ト リ エ 5 作 品 展 2017 ==【日時】2017年3月3日(金)~5(日)                    10:00~20:00(最終日は17:00まで)【会場】おとな会場 ギャラリー柯(えだ)            / こども会場 川崎市国際交流センター【展示内容】●おとな会場(中高生~一般)                        日本画、油絵、デッサン、色鉛筆      ●こども会場(幼児~小学生)                         工作、絵画(水彩、油絵) == 幼 児 ク ラ ス ・ 新 年 度 生 徒 募 集 ==☆3月の体験レッスンお申し込み受付中!【対 象】新年中・新年長のお子様(4〜5歳児)【日 程】3/9(木),10(金),16(木),17(金) いずれかの希望日をお伝え下さい【時 間】15:00〜16:00【内 容】春のお花の観察画【受講料】通常1500円 → 500円 ※見学は無料【お問い合わせ】044ー411ー5154(休:日曜日)
嘘のない線
[小学生クラス] 2017.02.13
嘘のない線
空っ風が梅のほころびを撫で、寒さの中にも春の訪れを感じさせる季節。2017年最初の制作は、木炭による自画像を行いました。ほぼ初めて扱う木炭という描画材にときめきと戸惑いを覚えながら、じっくりと自身を見つめ取り組む姿は、実にたくましく、作品に対する熱意が漲っていました。絵を「描く」のではなく「つくる」。他人でも描ける「似顔絵」ではなく、自分にしか描けない「自画像」。「外見」をそっくりにするばかりではなく、写真にも写らない「内面」を見つめて表現する。そのような指導の下、完成した作品は、どれも作者の「今」を描き切ったものばかりでした。 「顔を描く」となると、特に現代では漫画的な表現が溢れているので、ついどこかで見たことのある表現方法になってしまうことが多くあります。それはある意味、そういう時代ということで仕方のないことです。しかし、そのような表現で描かれた自画像は、漫画でいうところの「その他大勢」であって決して「主人公」ではない。頭の中にあるどこかで見た「目」や「鼻」を描いたところで、それは誰でもない「他人」になってしまう。そうではなく、今この瞬間に自分が目にした、自身が感じた自己の姿を、頭を空っぽにして紙に出し切って欲しい。そのような講師の思いが伝わったのか、鏡を見つめる目、手の動き、修正を加え続ける姿は、もうそれだけで充分に美しいものでした。そのようにして描かれたものは、どんなに歪んでいたって、全て「嘘のない線」。成長し続ける自分自身を、懸命に捉えようとして溢れ出た、全てが本当の線。何度も消して残った指の跡ですら、価値あるものです。作品としてこんなに素晴らしいものは滅多にありません。 今回の作品は、残り1ヶ月を切った作品展に展示される予定です。全員が「主人公」の自画像、今から並ぶのが私も楽しみです。是非とも足をお運び願います。
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