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嘘のない線
[小学生クラス] 2017.02.13
嘘のない線
空っ風が梅のほころびを撫で、寒さの中にも春の訪れを感じさせる季節。2017年最初の制作は、木炭による自画像を行いました。ほぼ初めて扱う木炭という描画材にときめきと戸惑いを覚えながら、じっくりと自身を見つめ取り組む姿は、実にたくましく、作品に対する熱意が漲っていました。絵を「描く」のではなく「つくる」。他人でも描ける「似顔絵」ではなく、自分にしか描けない「自画像」。「外見」をそっくりにするばかりではなく、写真にも写らない「内面」を見つめて表現する。そのような指導の下、完成した作品は、どれも作者の「今」を描き切ったものばかりでした。 「顔を描く」となると、特に現代では漫画的な表現が溢れているので、ついどこかで見たことのある表現方法になってしまうことが多くあります。それはある意味、そういう時代ということで仕方のないことです。しかし、そのような表現で描かれた自画像は、漫画でいうところの「その他大勢」であって決して「主人公」ではない。頭の中にあるどこかで見た「目」や「鼻」を描いたところで、それは誰でもない「他人」になってしまう。そうではなく、今この瞬間に自分が目にした、自身が感じた自己の姿を、頭を空っぽにして紙に出し切って欲しい。そのような講師の思いが伝わったのか、鏡を見つめる目、手の動き、修正を加え続ける姿は、もうそれだけで充分に美しいものでした。そのようにして描かれたものは、どんなに歪んでいたって、全て「嘘のない線」。成長し続ける自分自身を、懸命に捉えようとして溢れ出た、全てが本当の線。何度も消して残った指の跡ですら、価値あるものです。作品としてこんなに素晴らしいものは滅多にありません。 今回の作品は、残り1ヶ月を切った作品展に展示される予定です。全員が「主人公」の自画像、今から並ぶのが私も楽しみです。是非とも足をお運び願います。
「そんなのあり?」も「それいいね!」
[幼児クラス] 2017.01.30
「そんなのあり?」も「それいいね!」
新年のレッスンは講師のクロッキーで始まりました。前回の夏のクロッキーを見返して比べると、またそれぞれの表現の成長ぶりに驚かされました。見た目以上に、子どもたちの内面の育ちは著しいものですね。さて1月のメインの制作は久しぶりの空想画。テーマは冬のごちそう、ほかほかのお鍋です。最初に墨で大きな円を描いてスタート。鉛筆での描き初めは前週にしたけれど、グルリと大らかに筆を回し描く気持ちよさに、子どもたちのスイッチがONになるのを感じます。その魅力的な墨線の円をお鍋とし、様々な和紙や色紙を具に見立てて切り貼りします。「○○を入れるとおいしいよ」「小さく切ると赤ちゃんも食べられるね」「何人前かな」「動物たちも食べに来るお鍋だよ」ワイワイと楽しげに制作が進みます。クロッキーや観察画の時は幼児さんでもピリっと集中する空気が流れますが、空想画制作のときの教室は賑やかで活気に溢れます。お喋りに講師も乗っかり、先生それはヘンだよーと鋭い指摘を受けたり笑。こういう時間に覗く、とりとめのないような子どもたちの自由で豊かな発想。現実の生活の中では自分の想いよりも先に常識や正解を求められる場面も多くて、ありえないことや笑われそうなこと、でも本当は素敵な、自分だけの考えを解き放つ機会というのはおそらく限られているでしょう。小さい子どもたちの間でも、大人の求める答えを気にするあまり、自分の考えにフタをする癖がついてしまっていないかなと思うのです。絵の中では、それらを思うがまま開放してみて欲しい。お友達とワイワイ話しながら「そんなのあり!?」という発想も、絵を通して「それいいね!」と肯定的に受け止められていく経験は、自分自身が認められた喜びとなり、自信に繋がっていきます。思ったことを声に出していい。形にしていい。また仲間がいるからこその相乗効果でより温まっていく空想の画面、この時期このメンバーだからこそ出来た絵というのも素敵ではないでしょうか。食卓を囲む時のような和やかな様子での制作でした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆春から一緒に始めませんか? 新年度 幼児クラス入会説明会 参加募集!☆ 【日時】2月23日(木)15:00〜15:30 参加無料【対象】新年中〜新年長(4〜5歳児) *幼児クラス→クラス時間表 *要予約・お子様とご一緒にご参加下さい「お絵描きや造形活動が幼児期に大切なわけは?」「子どもの絵に、どんな言葉をかければいいの?」まずは無料説明会にお越し下さい。指導方針や制作内容などについて詳しくご説明致します。子どもたちの好奇心を、自信につなげていきましょう! 【ご予約・お問い合わせ】tel:044-411-5154(平日10:00〜15:00受付)
墨汁の匂い
[親子クラス] 2017.01.17
墨汁の匂い
◎講師  渋谷 葉子年明けのレッスンは墨の制作で始まりました。墨汁の匂いに「懐かしい!」とお母さん。いつもとは違う画材にパッと眼を輝かせる子ども達。書初め用の太筆でグィ〜ッと引く線の気持ち良さに次第にハマります。4月からは幼稚園、保育園に入園と、母の手元から離れる初めの一歩。喜びとちょっぴり不安な思いを込めるお母さんと、真っ黒い汚れも気にせずに挑んだ子どもとの共同制作。是非、ご家庭に飾って下さいね。先日、十何年振りかに子ども達と砂遊びをしました。以前勤めていた保育園は園庭全てが砂場だったので、よく遊んでいました。久々に私のスイッチが入り、シャベルを持つと、用具棚にプラスチックのトンネルを見つけました。これを使えば簡単にトンネルができる。その上にどんどん砂をかけると、直ぐにお山のトンネルが出来ました。でも、それでは楽しくないのです。向こう側とこちら側からお互いに穴を掘りあって、手が繋がる瞬間が楽しいんです。例え失敗して山が崩れても、また作り直すことも楽しいのです。今の世の中、便利なものが溢れ、失敗しないよう要領よくこなす事ばかり求められています。しかし、昔から「失敗は成功のもと」と言われるように、失敗の中にこそ新しい発見があるのです。作っては壊し、壊しては作る。日々の遊びの中から子ども達が見つけた物こそが、本当の力になるのだと思います。
出品作制作、佳境に
[日本画水彩] 2017.01.13
出品作制作、佳境に
新年が開け、2年に一度の作品展が目前に迫ってまいりました。おとなクラス全クラスで出品作の制作の追い込みに拍車がかかっています。それぞれに日々の生活やお仕事でお忙しい合間に、作品づくりに向き合う時間を確保することは大変だと存じます。それでも、おとなクラスの皆様は真剣そのもの。制作が進む毎に生じる課題に果敢に取り組み、日常の隙間を縫って次に向かう準備を整えて来られるので、翌週アトリエのドアを開けるなりさぁ描くぞ、とレッスン時間の集中の高まりに教室の熱気はムンムン、です。今月よりさらに緊張感が増してきました。 私の担当する日本画クラスからは、初出品の方も数名。画材の扱いや技法の着実な習得もあり、それぞれの個性ある筆遣いなども際立ってきました。瑞々しく、初の日本画を描く喜びに溢れた作品群となりそうです。一方でいよいよ制作が佳境に入ってきたベテランの方々は、これまでの研究制作を踏まえた意欲作。岩絵の具の発色の美しさを目指し、ここから一踏ん張りというところです。日本画の表現は準備段階にとても時間がかかり、本画に着手するまでが遠い道のりに思えますが、自分の感覚・考えを信じて、焦らずじっくりと一筆ずつを味わうように制作して頂ければと思います。   日本画の他にも油絵、色鉛筆画なども同会場に並びます。皆様各々の表現で「今の自分」のベストを尽くそうと大切な時間と心を込められた作品群が、会場でどのように映えるのか、またそれぞれがどのように響き合う空間となるか、とても楽しみです。
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